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“Xbox Cloud Gaming”10/1開始。“Xbox Game Pass Ultimate”の機能として追加!【TGS2021】

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 “東京ゲームショウ 2021 オンライン”の開催に先駆けて、マイクロソフトが提供するクラウドゲームサービス“Xbox Cloud Gaming”に関するプレゼンテーションが実施。サービス開始日や対応タイトルの一部発表もありました。

 プレゼンテーションを行ったのはKareem Choudhry氏とCatherine Gluckstein氏。

 昨今の情勢により、プレゼンテーションはリモートで行われました。

  • ▲Kareem Choudhry氏。
  • ▲Catherine Gluckstein氏。

遊びたいハードで遊びたいタイトルを

 プレゼンテーションで最初に話されたのは、“プレイヤーを第一に”というマイクロソフトの考え。

 マイクロソフトのビジョンは、プレイヤーが自分のプレイしたいゲームをいつでもどこでも誰とでも遊べるようにすること。

 この目的のために、Xboxシリーズのハード、Xbox Game Passで100以上のタイトルが遊べること、Xbox Game Passでファーストパーティのタイトルが遊べることなど、さまざまなサービスなどを提供してきました。

 また、プレイヤーが自分の持っているデバイスでゲームを遊べることも重視してきました。

 現在、日本のコンソールゲーマーの80%以上がPCやモバイルでもゲームをしている実態を受け、マイクロソフトの幅広いエコシステムを持つビジョンは、将来にとって正しいものと考えているそうです。

XboxやPCを持っていない人にもゲームを届ける

 続いて語られたのは、“なぜクラウドであるか”。

 これについて第一に挙げられたのは、クラウドゲーミングであることによってコンソールを持っている人が新しい遊び方ができること。

 クラウドゲーミングで遊んだタイトルは、クリアしたステージやレベルといった達成状況がクラウド上に保存されます。

 ですから例えば、コンソールで『Forza Horizon』を遊んだあと、タブレットでやめたところから再開できるとのことです。

 また、地球上には30億のゲーマーがいると言われていますが、そのすべてがPCを持っているわけではありません。

 Xboxのゲームを幅広い人に届けたい、持っているデバイスで遊べるようにしたい。そういった思いからXboxのゲームをAndroidやiOS、そしてPCでも遊べるようにしたそうです。

コンテンツとコミュニティをつなぐための技術

 ここでひとつ、誤解を防ぐために語られたのがクラウドゲーミングへの投資について。

 マイクロソフトはクラウドゲーミングに対して投資をしていますが、これはあくまで今までの投資に追加となるもの。プレイヤーのゲーム体験のフィールドを、コンソールやPCからクラウドに置き換えようとしているわけではないそうです。

 すでにXboxやPCでゲームをプレイしている人にはより広範な選択肢を用意しつつ、クラウドでしか遊べない人をサポートするというのが“Xbox Cloud Gaming”の目的。

 このビジョンを成功させるにはコンテンツ、コミュニティ、クラウドの3つの要素が重要だと語っていました。

 まず、もっとも重要なコンテンツについては、Xboxのファーストパーティのタイトルも、サードパーティのものも用意されています。

 そして、コンテンツをコミュニティの力と組み合わせて提供するにあたって、Xboxをオンラインで楽しむユーザーはマンスリーで1億人以上。“Xbox Game Pass”加入者に限っても、1,800万人以上のメンバーがいるとゲームを通じたコミュニティを形成するのに十分な人数がXboxでゲームを楽しんでいます。

 3つめのクラウドは、コンテンツとコミュニティをつなぐ技術要素。

 マイクロソフトはコミュニティでゲームをする楽しさをユーザーに提供するために、コンテンツとコミュニティの持つ力をXboxとどう組み合わせるか考えてきました。

 映像でも見られたリッチなクライアントやコンソールの改変がその例。また、昨年の11月に発売されたXbox Series X|Sは何年も前からクラウドを前提にして開発してきたハードです。

 これらの開発によって、クラウド経由でロード時間が短くフレームレートもビジュアルも優れている、最新世代のハードの素晴らしいところを享受してもらえるようになったとのことです。

“Xbox Game Pass Ultimate”に加入すれば10月1日からすぐに遊べる

 この“Xbox Cloud Gaming”が10月1日より、日本向けに提供されることが発表。

 “Xbox Game Pass Ultimate”に加入していれば、10月1日から100以上のゲームをクラウドゲーミングで遊べるとのことです。

 日本と同時にオーストラリア、ブラジル、メキシコでも提供され、26の国及び地域で“Xbox Cloud Gaming”が提供されるようになります。

 そして、これらのゲームの多くはローカライズ済みでクラウドゲームのコントロールが有効。つまり、AndoridやiOS、PCでも別途にコントローラーを用意することなくプレイできます。

 タイトルの例として挙がったのは『スカーレットネクサス』、『ドラゴンクエスト』、『龍が如く 光と闇の行方』、これらはすべてタッチ操作が有効でローカライズされたものがプレイ可能。

 また、Xbox Game Studiosのすべてのゲームもローンチでプレイ可能。『Forza Horizon 5』や『Halo Infinite』といったタイトルもクラウドゲーミングに対応するそうです。

Xbox、PC、モバイルのすべてからクラウドゲーミングにアクセスできる

 ここまでのプレゼンテーションが終わると、いくつかの質疑応答が行われました。

Q:クラウドゲーミングは、サーバーとの通信、サーバー側でのエンコード、クライアント側でのデコードによる遅延が問題になることが多いですが、どのように対策していますか?

 ビデオシグナルをどうコーディングするかに加えて、日本のインフラを提供する企業とも提携してどう信号を提供するかも調査。クライアント上でのデコーディングについても、品質の調整を行ってきました。

 これらについては将来的にも改善していくものであり、随時お知らせしていきます。

Q:Xboxで(クラウドゲーミングサービスを使わずに)ゲームを遊んでいるプレイヤーと、クラウドゲーミングのユーザーが対戦することは可能ですか?

 可能です。Xboxでプレイ中のプレイヤーにもクラウドゲーミングで遊んでいるプレイヤーにも、共通して各種データをデータセンターのXBOXから提供しているので、マルチプレイヤーでの体験もシームレスで統合されています。

Q:昨年のTGSでは、今年(2021年)前半に日本でクラウドサービスが楽しめるというお話がありました。遅延の理由を説明していただけますか?

 日本でローンチするには、プレビューでのテストですべて実証して適切なものを届けることが必要でしたので、早さよりも正しくいいものを出すことを重視しました。

 また、日本ではAndroidとiOSでも完全にサービスを提供できるようにしたいと考えていました。

Q:日本でも多くのゲームサービスが主流になるのに苦労しています。より多くのプレーヤーに参加を促すための技術/販売促進の手順はありますか?

 “Xbox Game Pass Ultimate”のプロモーションを行っています。

 まずトライアル期間として、最初の1カ月は100円。それ以降は月額1,100円で“Xbox Game Pass Ultimate”が楽しめます。

 “Xbox Cloud Gaming”は既存の“Xbox Game Pass Ultimate”にオプション的に追加されるものなので、月額1,100円でクラウドゲーミングをプレイできます。

Q:日本ではRazer KishiやMOGA XP5-Xなどのモバイル用コントローラーやアクセサリーが入手しづらい状況なのですが、日本でMicrosoftストアでの販売や量販店での販売支援など販促を行う予定はありますか?

 アクセサリ類の日本の販売についての情報は、本日とくにありません。
 
 ただ、先ほどもいったとおり、タッチコントロールをネイティブのように有効にしているゲームが100以上あり、これらのゲームはコントローラーなしでもプレイできます。

 また、Xboxのコントローラーやその他のBluetoothコントローラーもサポートしています。

Q:クラウドのセールスプロモーションについて、例えば韓国ではSKテレコムと提携されていましたが、日本ではこういったパートナーシップは模索されていくのでしょうか?

 今時点では発表できるような定型はありません。ただ、常にそういったチャンスは模索しています。

 マイクロソフトとしては常に日本のネットワーク事業者と協力して“Xbox Cloud Gaming”をよいものにしていこうとしています。

Q:東南アジアについてどう思いますか。クラウドゲームの大きな潜在的市場だと考えていますか?

 地球には30億人のゲーマーがいると思っており、我々はそういった方々のニーズにこたえようと仕事をしています。

 つまりクラウドゲーミングを提供する市場は常に模索評価をしているわけです。

 ただ、本日の時点では東南アジアについて特別な発表をすることはありません。

Q:Androidでクラウドゲーミングを起動するのはXboxアプリからになるのでしょうか、それともGame Passアプリからになるのでしょうか。また、現在使われているゲームストリーミング専用アプリは廃止になるのでしょうか。

 10月1日からクラウドゲーミングはAndroidではGame Passをアップデートすることで楽しめます。PCの場合は“Xbox Game Pass For PC”からアクセス可能。

 また、ブラウザ経由の場合はすべてXbox.comからアクセスする形になります。ですので、PC経由、Xbox、モバイル経由でアップデートを行えます。

 なお、プレビュー期間中にAndroidで使われていたアプリは使用停止になります。

Q:映像にはDualShockを使って遊んでいる人がいました。これにはどんな意味が込められているのでしょう?

 “Xbox Cloud Gaming”は、すべてのBluetoothコントローラーをサポートしていますということです。

Q:ブラウザはMacも含まれますか?

 はい、クローム、エッジ、サファリをサポートしているのでMacでも楽しめます。

 これらの質疑応答のあと、Kareem Choudhry氏とCatherine Gluckstein氏は10月1日を楽しみしていることと、プレビューなどを通じてローンチに協力してくれたXBOXユーザーへの感謝を伝え、プレゼンテーションは幕を閉じました。

 

 

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