意識したことは“遠慮せずに作る”こと。ホラーAVG『QuietMansion2』のこだわりを直撃【電撃インディー#115】
- 文
- カワチ
- 公開日時
電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回はPC(Steam)で配信中のホラーAVG『QuietMansion2』の開発者インタビューをお届けします。
本作は、未知の“Kウィルス”によって大規模なバイオテロが起きた世界を舞台にしたホラーゲーム。当時、高校生だった作者が1人で作ったことで話題になった作品です。
本記事では『QuietMansion2』の開発者であるかなたさんにお話を伺いました。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
開発者・かなたさんインタビュー
――『QuietMansion2』の注目点を教えてください。
一番の注目点は“銃を使って敵を撃退できる”点です。追いかけられるだけのホラーゲームが多い中で、あえて対処手段をプレイヤーに与える事でクリアした際の達成感をより感じて頂けると思います。
――開発で苦労していたところを教えてください。
一番苦労した点はプログラミングです。特にSteamのSDKを使った一個のプログラムに一週間悩むなどSteamとの連携にはかなり苦戦しました。
――開発をするうえで、特に気を付けている点などを教えてください。
一番意識しているのは「遠慮せずに作る」点です。大手企業が出すゲームって様々なリスクを回避するために、開発者が思ったことを実現できない箇所が多くあって「この場面はAにしたいけど世間的な目が怖いからBでいこう」って場面が多いんですよね...
そういう配慮ももちろん大切だけど、せめてインディーゲームだけは自由に作りたいなって思いながら開発しています。
――ゲームタイトルにこめた想いを教えてください。
『QuietMansion2』は“静かな建物を舞台に、銃声や悲鳴が物語を彩る”という意味が込められています。実は『QuietMansion2』というタイトルは改名後で、以前は『KENGOHAZARD2』といういろいろと危ないタイトルでした(笑)。
――主人公を炎上してしまったYoutuberにした理由をお聞かせください。エンディングのメッセージにも理由が込められていたと思いますが、改めてお聞かせください。
最近ネット上の誹謗中傷などが原因で、悲しい事件が多く起きており、せめて私のゲームを遊んでくれた方に改めて考えてみてほしいと思ったのが一番の理由です。やっぱり人って見えない相手には強く言えちゃいますからね……。
主人公がYoutuberなのは誹謗中傷のターゲットにされやすいのであえて選びました。
――多彩なクリーチャーが登場しますが、どのクリーチャーに注目してもらいたいですか?
一番注目してほしいのは“プニヒール”と呼ばれる魔女のような外見をしたクリーチャーです。かなりの頻度で登場しますが、単なる雑魚キャラではないよう意識しました。過去作も含めると割と設定が細かいキャラです。
――本作はプレイヤーをビックリさせる演出が上手だと思いました。ホラーとしてこだわった点を教えて下さい。
ありがとうございます。ホラー演出って緩急の差が大事だと個人的に思っていて、かなりの試行錯誤を繰り返しました。
テスト段階のゲームを友人に遊んでもらい、どこが怖いか・どこが安心できるかを聞いたうえでゲーム全編を通して安心できないギリギリのラインを攻めています。
――今後、実現したい野望などありますでしょうか?
一番実現したいのは“PC版と家庭用ゲーム機版の同時発売”ですね。ありがたいことに『QuietMansion2』はオファーを受けNintendo Switch版も発売されていますがやっぱり発売時期がPC版からかなり後になってしまったので今一つインパクトに欠けていました。
インディーゲームでPC版と家庭用ゲーム機版の同時発売って大手しかやっていない印象なので今は同時発売してみたいという野望を持っています(笑)。
――ゲームの開発に携わることになったきっかけについて教えてください。
2017年にとある大人気ホラーゲームがFPS視点になったのがきっかけです! 初めて見た時は、「こんなに怖いゲームがあるのか!」と衝撃を受けましたね。
その後個人でゲームが開発できるUnityというソフトを知り、ゲーム開発の道に進みました。実はゲーム開発する経緯をnoteに書いているのでぜひ!
――ここ数年でもっとも感銘を受けた、おすすめのインディーゲームについて教えてください。(インディーゲームでなくても構いません)
実はインディーゲームをプレイした事がほぼほぼ無いんですが、あえて言うならマインクラフトですね。マイクラ以上に想像力を鍛えられるゲームは無いと思っています笑。
――最後にユーザーに一言お願いします。
初めまして! 個人でゲーム開発を行っているK App.のかなたと申します。QuietMansion2の前作である『QuietMansion1』のリメイク作を開発中ですのでご期待ください! 次回作に名前を載せたい方もお待ちしております!
©K App.
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