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まだ新選組になる前の土方歳三たちの物語『薄桜鬼 真改 黎明録』プレイレポート

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 幕末を舞台に、史実に登場した人物たちとの物語を描いた『薄桜鬼』シリーズ。従来のシリーズでは女性が主人公で、メインキャラクターとの恋愛要素もありました。

 8月26日に発売された『薄桜鬼』シリーズの最新作『薄桜鬼 真改 黎明録』は、過去に別のハードで発売されていた『薄桜鬼 真改』『薄桜鬼 黎明録』、そして追加要素を入れてNintendo Switchに移植したもの。シリーズのなかで唯一男性を主人公とした作品となっています。

 今回は追加要素などを紹介するとともに、本作の序盤のプレイレポートをお届けします。

『薄桜鬼 真改 黎明録』とは

 本作はシリーズのヒロイン・雪村千鶴と出会う前の、新選組誕生の物語。それをオリジナルキャラクターの井吹龍之介視点で追いかけていくとともに、彼自身の心境の変化を楽しめます。

 本編より過去の話なので、これまで語られてこなかったメインキャラクターたちの過去、生い立ちや試衛館時代の話が聞けることも。

 主人公が男性なので、ヒロインに対するのとはまた少し違った関わり方をするキャラクターもいるので、馴染みのあるキャラクターの知らなかった一面が見えてきます。シナリオの終盤では、薄桜鬼本編との関わりも垣間見ることができます。

ゲームシステム

 ゲームの流れ自体はこれまでのシリーズと大きく変わるところはありません。プレイヤーは井吹龍之介として、物語を進めていきます。

 各キャラクターとの会話などの選択肢によって、“信念の灯”が灯ります。友好度が上がるので、相手の心に響く選択肢を選ぶことが重要です。

編成録

 物語の進行をフローチャート形式で確認できます。1つのシーンに分岐があった場合、このフローチャートで再び分岐点に戻り、選ばなかった方のルートへスムーズに移行できます。

行軍録

 プレイ済のシーンを鑑賞できます。さらに時系列順になっているので、これまでの道のりがわかりやすくなっています。

・新選組行軍記 共通ルート
・隊士別行軍記 攻略キャラクターの個別ルート
・十六夜挿話 ゲーム中に表示されるザッピングポイントで見られる、主人公以外のキャラクターの視点の物語

追加シナリオ

 過去に移植された際の追加シナリオをすべて収録。収録されているのは「祇園会騒動」「鬼が霍乱する日」「小夏日和」「夢見抄」「幕末講義録」の5本です。

CG解説

 物語に登場したイベントCGをキャラクターが解説。思い出のシーンをキャラクターたちが回想し、語り合うというもの。

 隊士や龍之介が解説する「黎明の追憶」龍之介と芹沢が解説する「想いの談片」があります。

Switch版の3つの追加要素

新規シナリオ

 今回ももちろん新規シナリオが登場。『薄桜鬼 真改』の攻略キャラクター12人のシナリオ「文久心覚え 」が、新規イベントCGとともに追加されています。

本編シナリオに新規CGを追加

 『薄桜鬼 黎明録』本編の各キャラクター5人のシナリオそれぞれに、新規イベントCGが追加。

新規追加のイベントCG解説

 さらに上記で追加されたイベントCGにも、各キャラクターによる解説「往年の補筆」を収録しています。

行き倒れた少年が出会ったのは、まだ新選組になる前の……

 物語は主人公・龍之介の夢から始まります。彼が武士に対して激しい感情を抱いているのがわかるこの夢は、過去の回想。尊王攘夷派の浪士に襲われて行き倒れていた彼は、飢え死に寸前の朦朧とする意識のなかで過去を思い出していたのでした。

  • ▲武士の妻というプライドから、子供の龍之介に厳しかった母。すでに亡くなっているにもかかわらず、いまだにその影から逃れられていません。そしてそのことから武士を毛嫌いしています。

 そんな龍之介は上洛途中の芹沢鴨に手荒ながらも助けられます。龍之介の意識はそこで途切れていて、次に気がついたときは見知らぬ屋敷のなか。そこには、幕府の募集に応じて上洛してきた男たちが暮らしていました。

龍之介が出会う志高き男たち

土方歳三(声優:三木眞一郎)

 浪士組副長を務めていて、局長の近藤勇の右腕でもあります。頭が切れ、自分にも他人にも厳しい人物。近藤のためにできることを最大限に行いつつ、仲間のためにも心を砕いています。芹沢とは考え方を含め合わない様子。

  • ▲芹沢に対して思うところはありつつも、苦笑しているところを見る限り心底嫌ってはいないよう。

沖田総司(声優:森久保祥太郎)

 剣の腕前はまさに天才。飄々としていて、皮肉めいた口調でしばしば龍之介の神経を逆なでします。近藤のことを誰よりも尊敬していて、それを軽んじるような態度を取った龍之介に挨拶をするよう促してきました。

  • ▲本気とも冗談ともつかない言葉に龍之介はイライラ。千鶴も沖田にこんな態度を取られていたので、昔から変わらないことがわかります。

斎藤 一(声優:鳥海浩輔)

 口数が少なく表情もそれほど変わりません。左手で刀を扱う珍しい人物で、初めて出会った龍之介に訝しまれてしまいます。何かの目的があって土方のもとを訪れたようですが……?

  • ▲直前まで鋭い空気をまとっていたのに、いざ話しかけると彼の態度が柔らかいことに龍之介は少し戸惑っていました。

藤堂平助(声優:吉野裕行)

 目覚めた龍之介が最初に出会った人物。やんちゃで人懐っこく、見ず知らずの龍之介に対しても気さくに話しかけてくれます。意地っ張りで口も悪い龍之介に戸惑いながらも、諦めずに接していました。

  • ▲ここに留まるよう説得してくれたにもかかわらず、龍之介はそれを振り切ってしまいます。

原田左之助(声優:遊佐浩二)

 人情に厚く義理堅く、人の心の機微にも敏感です。ただし、おおざっぱで喧嘩っ早いところが玉にきず。大柄で、龍之介のことを捕まえた際も難なく首根っこを掴んで押さえていました。

  • ▲龍之介を捕まえたときは不審がっていたものの、龍之介の名前を聞いて笑顔を見せます。

 『薄桜鬼』シリーズファンなら見逃せない『薄桜鬼 真改 黎明録』。隊士たちの過去を知れる貴重な本作をプレイすれば、『薄桜鬼』への理解度がますます深まるはず。

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