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2001年10月13日(土)

恒例企画「危険なトークバトル」で、岡田・中・稲船各氏のオフレコ発言が続々!

 毎回いろいろなこぼれ話が飛び出す、ゲームショウ恒例の人気企画「危険なクリエーターバトル」が今回も開催! 危険なトークを聞かせてくれるのは、アトラス・岡田耕始氏、カプコン・稲船敬二氏、ソニックチーム・中裕司氏の3名。進行はメディアワークス電撃王編集長の塚ちゃんこと塚田正晃が担当した。
 
 今回のテーマは「新ハード登場! 最新技術でゲームの未来はどうなるの?」だったが、話題はあらぬ方向へどんどん脱線。タイトルを裏切らない危険なトークとなった。

まず、それぞれに現在開発中の話題作を発表。

 アトラスからはあの『ウィザードリィ』を元にした『BUSIN』が。

岡田「僕が『メガテン』を作るきっかけになったソフトが『ウィズ』だったので、話が来たときには嬉しかったですね。グラフィック的には他社の大作ゲームより地味なんですけど、内容はいいです(笑)。ゲームらしいゲームを味わってもらえるかと思います」

 ソニックチームからは今年誕生10周年のソニックの新作、『ソニックアドバンス』と『ソニックアドベンチャー2』。そしてゲームキューブ版『ファンタシースターオンライン』の3本がスクリーンで紹介。

「『PSO』は小さな葉の1枚1枚を動かし、キャラクターの影も武器によって変わったりと、よりリアルに作りこんでいます。プレイヤーはこの世界のリアリティをさらに感じてくれるはず。ソニックの方は『アドバンス』と『アドベンチャー2』が連動して、チャオを持ち運びできるようになっています。また、アドバンスではスリープモードを搭載し、電源をつけたままで約1週間電池がもつようにしました」

 カプコンからは前作の大ヒットが記憶に新しい『鬼武者』の新作、『幻魔 鬼武者』と『鬼武者2』の2本。『鬼武者2』の映像では、主人公の柳生十兵衛を演じる故・松田優作氏のセリフが流れ、その声が本人にあまりにもそっくりなので会場から驚きの声があがった。

稲船「『鬼武者2』の主人公の顔を見ると、みんな松田優作に似ていると言ってくれるんだけど、そのぶん声はどうするんだっていろんな人に聞かれました。誰がしゃべっているかは秘密です。『幻魔 鬼武者』のほうは、ライトユーザー向けに作った前作とは違い、難易度もかなり高くヘビーユーザー向けに作っています。ある種、僕からの挑戦状。やり応え充分ですよ!」

それぞれの作品が出揃ったところで話題はXboxに。そして、思わぬ情報も!

塚田「ここに集まっている3人とも、結局Xboxのソフトを作ることになったね」
稲船「クリエイターからすると、ゲームが作りやすいハードですね。ハードが出る前にソフトがもうできちゃったもん(笑)」
「Xboxをやるとは思ってなかったんですが……。僕はDCを3年やっていましたから、やっぱりDCが一番作りやすいですけど
岡田「確かにPS2よりDCの『魔剣X』のほうが作りやすかった(笑)。今『真・女神転生II』をPS2で、『真・女神転生』をXboxで作っているけど、ハードによってゲームの作り方がまるで違うから、ノウハウを蓄積するまでがたいへん」
「Xboxの『真・女神転生』ってネットワーク対応のですよね? 何人ぐらいでプレイできるんですか?」
岡田「いや、それはまだ決まってないというか……(笑)」

ネットワークゲームの話題に盛り上がりつつ、ユーザーからの質問コーナーへと突入!

ユーザー「稲船さんに質問です。『鬼武者』では主人公が鬼の小手を使って魂を吸っていたけど、なぜ『2』の主人公は手の平で吸っているんですか?」
稲船「左馬介は人間なので、鬼の小手を使っていたんです。でも今回は自分の手の平で吸っている。じゃあ、コイツは何者なんだろう? と考えてもらえれば……」

ユーザー「オンラインゲームではキャラクターを動かして、文字を入力して、とたいへんです。音声認識になるといいんですけど、どうでしょう?」
岡田「まだ研究段階だけど、『真・女神転生オンライン』でやってみたいと思っています

ユーザー「インターネットはADSLでつなぎ放題が可能だけど、『PSO』はADSLに対応させないんですか?」
「現状では対応させることが難しいですね。でも、これからは必ず対応にしていきたいと思っています」

そして最後に、このトークバトルを締めくくるにふさわしい(?)危険な質問が。

ユーザー「PS2、Xbox、ゲームキューブ、どれが一番最初に消えちゃうハードでしょう?」
稲船「まずジャガーがなくなります(笑)。いや、これはキビシー質問ですね。僕はまだキューブに手を出していないので、今のところキューブがなくなってもイタくないかな?任天堂さん、ごめんなさい!(笑)」
「えー、発売順じゃないですかねー。ゲームを開発する側としては、同じハードをSFCみたいに10年位続けてくれると助かりますけど」
塚田「おお、さすがいい人の答えだ(笑)」
岡田「キューブは発表していないけど、これから何か作りたいし、Xboxはまだ発売もされていないしなぁ。PS3がもし今度出るなら、PS2より開発しやすいといいですね(笑)

 というわけで、今回のトークバトルは終了。新たなハードで彼らの作品が遊べる日も近い! 期待して待っていよう。

ポリタンもなんとなく登場! 特になにかをするわけでもなかった。

ゲーム業界のビッグクリエイター3人が揃い踏み。この3人が作ったゲームを1本も遊んだことのない人は少ないのでは?

トークショウはわりとくつろいだ雰囲気で進行。内容はけっこうギリギリだったけれども…。