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2001年11月13日(火)

新プレイヤーキャラ「雷電」の存在が明らかに!『MGS2』完成記念プレビュー開催

 本日11月13日夜、東京お台場のZeppTokyoで「メタルギア ソリッド2 サンズ・オブ・リバティ プレミアムプレビュー」と題したイベントが行われた。これは、マスコミや関係者を集めた『MGS2』の完成記念パーティ。

 ステージには黒革のスーツに身を包んだ小島秀夫監督が登場し、「3年かかりましたが、やっと完成しました。2001年へび年の11月29日に発売します」とあいさつ。その後、「今まで秘密にしていましたが、『MGS2』には大きな仕掛けがあります」と発言し、『MGS2』がタンカー編とプラント編の2部構成になっていること、タンカー編のプレイヤーキャラがソリッド・スネーク、プラント編のプレイヤーキャラが「雷電(らいでん)」と呼ばれる新キャラクターであることを明らかにした。

 小島監督によると、雷電は語り部的な役割をもつキャラクターで、物語を通しての主人公は前作同様ソリッド・スネークになるとのこと。小島監督はこのシステムに関して、「ゲームの場合、ほとんどの人気シリーズはタイトルと世界観だけを継承し、中身は別ものというケースが多い。でも我々はスネークの物語を作りたかった」と説明。具体的には、ユーザーがゲームの電源を入れると最初に前作をクリアしたかどうかなどのアンケートが表示され、その回答に応じて、前作をプレイした人はタンカー編からスタートし、前作と同じようにソリッド・スネークを操作。新規のユーザーはいきなりプラント編からのスタートとなり、雷電を使って『MGS』が潜入するゲームであることや、ゲームシステムなどを教わりながらプレイ。その過程でストーリーや世界観などを学んでいくことになる。小島監督曰く「入口は違っても同じ出口に向かって進んでいく、デジタルならではの試みを実現した」とのこと。

 その後、制作スタッフがステージに登場。助監督の松花賢和氏、キャラクターデザインの新川洋司氏、サウンドディレクターの村岡一樹氏、プログラムディレクターの上原一充氏がそれぞれのパートについてコメントした。キャラクターデザインの新川氏は、「ライブ感のあるデザインを心がけた。リアルなだけではおもしろくないので、リアルとファンタジーの中間を狙った。今回はPS2での制作なので、ディテールがものすごく細かいところまで表現できる。額のしわや服の折り返しの縫い目はどうなってるのか、という細かいところまでモデリングに立ち会って作った」と制作の苦労を語った。新川氏は、筆ペンを使った勢いのある絵柄が特徴だが、今回は細かいディテールを伝えるために鉛筆も使ったという。

 続いて、SCE代表取締役の丸山茂雄氏が壇上へ。「PlayStation 2を代表してお祝いに駆けつけました。PlayStation 2がビジネスとしてスタートする前から、PlayStation 2を選んで、これほどすごい作品の制作に入ってくださった小島監督やスタッフのみなさんに感謝しています」と語った。

 また、会場には金子一馬氏や飯野賢治氏など著名なクリエイターも来場。小島監督のファンだというカプコン稲船敬二氏は「いま出されちゃうと『鬼武者2』がたいへんな時期なのに、やりたくなって困っちゃいますよね」とコメントしていた。

 多くのプレイヤーがベストゲームとしてそのタイトルを挙げ、世界中のゲームファンの注目を集める『MGS』シリーズ。最新作『メタルギア ソリッド2 サンズ・オブ・リバティ』は明日11月14日全米で発売、その後11月29日に日本国内で発売される。ソリッド・スネークや雷電を自在に操れる日まであと少しだ。

世界が注目する小島秀夫監督。E3以降プロモーション活動がなかったため、「雷電」の存在を話したくて仕方なかった、と語った。

主要スタッフがステージに登場。右から上原氏、村岡氏、新川氏、松花氏、小島監督。

エンディングテーマの生演奏も披露された。

『MGS2』のCMに出演したミュージシャンのGackt。「ひさしぶりにゲームにはまりそうです」。

丸山茂雄氏が感謝とお祝いの気持ちを述べて、乾杯の音頭をとった。

小島作品のファンであることを公言する稲船氏。お互いに交流があるとのこと。

試遊台も設置され、来場者はひとあし早くプレイすることができた。


■関連サイト
『メタルギア ソリッド2 サンズ・オブ・リバティ』公式サイト