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2001年4月1日(日)

DPS編集部員によるTGS日誌(その3日目)「ぶっちゃけた話、ゲームでしょ!」

※電撃EYESは、電撃オンライン独自の視点でお送りするコラムのコーナー。今回は電撃PlayStation編集部員による、TGS3日間の感想です。

 ゲームだよね、ぶっちゃけた話、ゲームゲーム。同じ単語を続けて書くと勢いがついて元気になるような気がしませんか? ゲームゲームゲーム。3回も続けて書くと、かなり楽しい気持ちになるね。

 TGS2001春。3日間を通しての感想は、ずばりこれ。「ぶっちゃけた話、ゲームでしょ」。やっぱりゲームっていいなぁ、楽しいよなぁと改めて思ったし、楽しくなりそうだぞぉ! という気にもさせられた。

 そのことを最もよく象徴していたのが、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のブース。全150コマという過去最大規模のブースを構えて……と思ったら、これが四方に壁を作って囲うような感じではなく、なんとなくどこからでも入れて、なんとなくどこからでも出てしまえる、実に開放的な、いい意味で力の入ってない(カーペットすら敷いてなかった)作り。ブース内は60タイトル以上のPS、PS2の新作ソフトを試遊展示、連日クリエイターをゲストに招いたトークライブを放送と、ひたすら来場者を楽しませようということが徹底されていた(『リモココロン』/支倉ディレクターのトークは爆笑だった! タマネギ先生~!!)。そしてそして、ついに発表された『GT3 A-spec』の発売日! いよいよPS2も「これが遊べる」ハードになったということを象徴する発表だった。

 正直言って、ここ数回のSCEブースは「PlayStation 2」というものにこだわりすぎていたと思う。PS2ソフトのものすごいグラフィック表現に興奮はしたけれども、一方で「これ、いつ遊べるのかなぁ」「キレイだけど、ホントにおもしろいのかなぁ」という不安にも似た気持ちを覚えたのも事実だ。それが今回はどうだろう。意地悪く言えば「ただ並べただけ」のソフトが、なんと魅力的に見えたことか! 来場者はいつのまにかPS、PS2のソフトに囲まれていて、どれを見ても楽しそうにプレイする人たちがいて、ついつい自分もどれかやってみようかなという気になる(個人的に最大の注目作『焼肉奉行』は毎日大人気で、結局遊べなかった。残念!)。

 これだよ、これ。「ついついプレイしたくなる」。この感覚がゲームにとって一番大事なことなんじゃない? 未知なるもの/ことを知っていく興奮。コントローラを握るだけで、それが味わえる。そのことを確かめられる国内最大のお祭りがTGSなのだとしたら、SCEブースこそ、ゲームの精神を具現化したものだったと言える。

 でもって、と、今回、忘れちゃいけないのが、携帯型ゲームゾーン。ブースこそ構えてはいないものの、事実上、任天堂が初出展となり、非常に充実した展示内容になっていた。携帯ゲーム機なんて子どものおもちゃだとバカにする人はいないだろうけど、もし、ちょっとでもそんなふうに思ってるんなら、今すぐ悔い改めなさい。GBAの可能性はかなり侮れない。はっきり言って、PS2の最大のライバルはXboxでもゲームキューブでもなく、このGBAなんじゃないかと思わせられるほどだ。

 ここで具体的なタイトルを挙げるのはどうかと思うが、『バトルネットワーク ロックマンエグゼ』。ぜひ、一度プレイしてもらいたい。こんなにもおもしろい新機軸のゲームがあって、さらに『ゲームボーイウォーズ』や『ファイナルファイトONE』と、「これぞゲーム!」というパワーを見せつけるようなタイトルが続々登場予定なのだ。 意外とノーマークだったんじゃない? 携帯型ゲームゾーン。ワンダースワンカラーやGBカラー用のものも含めて、展示されていたタイトルのほとんどが近日発売予定のものだったから、明日からはきっちり雑誌やショップをチェックしてほしい。

 というわけで、駆け足で振り返ってみたTGS2001春(2カ所しか説明してないけど・苦笑)。どのブースもこうしたゲーム本来の興奮にあふれていて、本当にうれしくなる3日間だった。ビル・ゲイツ氏の基調講演という地上最強の余興もあったし、田村正和氏がPSのPを人文字するという強烈なギャグもあった。もううれしくなって、明日からまたゲーム三昧だと思いながら、帰路、GBAを取り出して『ロックマンエグゼ』に興じていたわけだが……、最後に1つ。CESAの発表によると、今回の来場者数は前回を下回る数字になってしまったようだ。こんなに楽しい展示内容だったのにと思うと、残念でならない。
「ぶっちゃけた話、ゲームでしょ」。

 電撃が、最後にお伝えしたい、実にシンプルなメッセージ。この呪文を唱えながら、もう一度、電撃オンラインのレポート記事をチェックし直してみてほしい。

(電撃PlayStation編集部“SK”)