News

2001年6月27日(水)

「プレイステーション2パーティ」開催!注目タイトルのプレゼンを激速詳細レポート!

 本日6月27日、都内でSCE主催の「プレイステーション2パーティ」が行われた。これは、「Open New Sence!」をキャッチフレーズに、この夏以降発売されるPS2の新作ソフトを一挙紹介するイベント。会場となった渋谷AXには、マスコミや業界関係者が多数集まり、ステージ上にはクリエイター陣も登場。多くのソフトのプレゼンテーションが行われた。以下に会場からの詳細レポートをお届けしよう。



■『ファイナルファンタジーX』
スクウェア(7月19日発売)
発売まで3週間。すでにマスターアップしています!

 プレゼンテーションは、スクウェア『ファイナルファンタジーX』の迫力ある映像で幕をあけ、スクウェアの業務執行役員、橋本真司氏が壇上へ。「発売まで3週間となりましたが、すでにソフトはマスターアップしています!」と力強く語った。

 続いて、『FF』シリーズの生みの親、坂口博信氏が映像で登場。「ゲーム制作に自信をなくした時期があって、作るもの作るもの納得いかなくて、これでダメならゲーム業界から引退しようと思って作ったのが『ファイナルファンタジー』でした。それ以来『ファイナルファンタジー』シリーズは、常にいま持てる力を使いきる気持ちで作っています。自分にとってのチャレンジの旗みたいなものですね」とコメント。さらに、「今回PS2になって、声を入れたりという試みをやって、スタッフの間にも不安があったりしたんですが、チャレンジしていくっていうのが『FF』ですから、これからも予測もつかないようなことをやっていきたいと思っています」と話していた。


■『みんなのGOLF3』
SCE(7月26日発売)
「みんGOLドットネット」で全国のプレイヤーと競い合える!

 続いて紹介されたのは『みんなのGOLF3』。シリーズの懐かしいCMが次々と放映され、会場がなごやかな雰囲気になったところで、最新作の映像が公開。グリーンのアンジュレーションを光るグリッドで表現したり、webサイト「みんGOLドットネット(http://www.mingol.net)」で全国のプレイヤーとの腕試しができるなどといった新要素が多数明らかにされた(「みんGOLドットネット」は本日オープン済み)。

 その後、SCEプロデューサーの小林康秀氏とクラップハンズの村守将志氏が登場。
「グラフィックの進化がゲーム性にしっかりと結びついています(小林氏)」「今回の『みんGOL3』のテーマは“ゲームでどこまで人をさわやかにできるか”。サクサク進んで長く遊べるゲームです(村守氏)」と自信のコメントを寄せた。「ナイスショット」の壮快感を味わえる日まであと1か月!


■『デビル メイ クライ』
カプコン(8月23日発売)
イージーオートマチックモードでさらにかっこよく!

 『デビル メイ クライ』では、カプコンの三上真司氏がステージへ。「開発は大詰めで現在デバックをしている最中です。とことんクオリティにこだわって作りこんでいます。まったく新しいオリジナルタイトルとして、そのかっこよさには自信があります。ここまでノリのいい、テンションのあがるアクションゲームはなかったはず」とたたみ掛けた。さらに、「コアなユーザーがとことん極めることができるゲームであると同時に、アクションゲームが苦手な人のための“イージーオートマチックモード”という、ボタンをバシバシ押してるだけでOKのモードも入れてあります」という事実も明らかにした。この夏は誰もが、極上の“かっこよさ”をモニター上で再現できるはずだ。


■『エースコンバット4 shatterd skies』
ナムコ(9月発売予定)
スタイリッシュかつリアルな世界を構築!

 ナムコがこの秋リリースする人気シリーズ最新作『エースコンバット4』。 あいかわらずのスタイリッシュな映像に集まった関係者は息を呑んでいた。続いて、ナムコのディレクター一柳宏之氏、アートディレクター河野一聡氏が登場。「今までにないリアルさと迫力」「ストレンジリアル!」といった現場スタッフからのアピールコメントを紹介し、「9月の発売を楽しみにしてください」と締めくくった。


■『Rez』
セガ/ユナイテッド・ゲーム・アーティスツ (秋発売予定)
初めてのセガタイトルは音の快感を追求したシューティング!

 E3で世界に公開されたユナイテッド・ゲーム・アーティスツ(UGA)の新作
『K-project(仮)』。まだ詳細は謎に包まれていたこのタイトルだが、本日初めてその全貌が明らかにされた。正式タイトルは『Rez(レズ)』。セガグループによる初のPS2タイトルとなる。

 ステージにはプロデューサーの水口哲也氏が登場し、PS2のコントローラを手にいきなり実機でデモプレイ。ゲームは人型のプレイヤーキャラを操り、奥へと進みながら敵を倒して行くシューティングゲームだ。だが、このタイトルの最大の特徴はその音楽の使い方。バックに流れるベーシックトラックに、自分が弾を撃つことによって絶妙の間で音がかぶさり、楽曲が完成していくその様子は今までのゲームにはなかったドラッギーな感覚を味わわせてくれる。実際、反復する四つ打ちのビートとトリップ感あふれる映像に、集まった人々は少なからず衝撃を受けていたようだった。水口氏は「セガが培ってきたゲーム作りの実力をPS2のエモーションエンジンにぶつけたい」と意気込みを語った。


■『ジャック×ダクスター ~旧世界の遺産~』
SCE(冬発売予定)
『クラッシュ』チームがPS2でその力を見せた!

 『クラッシュ・バンディクー』チームが手がける新作アクションアドベンチャー『ジャック×ダクスター』のプレゼンテーション。5月17日にロサンゼルスで行われたE3での発表会の様子を映像で紹介しながら、PS2だからこそ実現できるそのゲーム性がアピールされた。SCEの吉田修平氏もVTRで登場し、「誰もが冒険を楽しめるアクションアドベンチャーです」とコメントした。


●マックにプレステがやってきた!
マクドナルドがこの夏のキャンペーンにPS2のキャラクターを大起用!


 続いてソフトのプレゼンテーションとは少し趣を変えて、この夏のビッグニュースが報告された。まずは、コミカルな音楽に乗せておなじみのキャラクター、ピポサル・チョコボ・パラッパ・トロの4人(?)が登場。これらのキャラクターが、この夏のマクドナルドのキャンペーンに起用されることが発表された。具体的には
・夏の新メニュー、ベーコンレタスバーガーのCMキャラクターにパラッパとトロが登場
・ハッピーセットに4キャラクターのキーホルダーがついてくる
・バリューセットを買うとトレカセットや、マックオリジナルバージョンの『パラッパ2』、『ピポサル2001』などのゲームがプレイできるスペシャルディスクがプレゼントされる
などといったキャンペーンが全国のマクドナルドで実施されることが決定している。
キャンペーンのスタートは7月19日から。この夏、すべてのゲームファンはマクドナルドへ!


■『鉄拳4』 ナムコ(発売日未定)
■『バーチャファイター4』 セガ(発売日未定)
格闘ゲームの歴史がPS2で変わる!

 イベントのラストを飾ったのは、3D格闘ゲーム界を代表するビッグタイトル2つ。『鉄拳4』と『バーチャファイター4』だ。

 まずは、ナムコの中谷始氏が『鉄拳4』のプレゼンテーション。「移動系や技を新規に構築し、3D空間での戦いの面白さの実現を目指しています。現在アーケード版を制作中で6割程度の完成度。アーケード版の開発が終わり次第、PS2版の制作に全力を注ぎたいと思っています」とPS2への移植を明らかにした。

 そして同時に、ステージにはCSKの鈴木裕氏が登場。「ぼくはセガに勤めてセガのゲームばかり作ってきたので、今日ソニーさんのステージに立つというのが、すごく不思議な感じです」と笑顔で語った。また、『バーチャファイター4』の制作状況についてコメント。「業務用の開発は順調に進んで、もうほぼ完成に近いところまできました。肝心のPS2バージョンですが、なんせ我々はセガのハードしか扱ったことがないので苦労していますが、現在キャラクターが動いて、ステージも1、2個できてます。ハードウェアが違うので業務用とまったく同じにはなりませんが、PS2の良さを活かして、性能をなるべく引き出して、家庭用ならではの新しい要素を入れていきたいと思っています」とのことだ。格闘ゲームは今後、アーケード、そしてPS2でその魅力を存分に発揮することになるだろう。

 という具合に、今後の注目タイトルが続々と紹介された今回のプレゼンテーション。最後には、SCE会長の丸山茂雄氏がスピーチした。「デジタルのモニターに何を映すのか、という問いに対する答えがこの場ではっきりしたように思います。特にビックリしたのは水口さんの『Rez』。ぼくは音楽の仕事をずっとしてきたんですが、さっきのプレイを見て、音楽を超えてるなぁと感じました。音楽とも映画とも違う、新しい感覚のものが出てきたことを強く感じています」と締めくくった。

 昨年のハード発売当初はソフト不足がささやかれていたPS2だが、1年以上を経過した今、この充実したラインナップを見れば、もう誰もそんなセリフは言わなくなるだろう。今日は残念ながらハードの新展開に関する発表はなかったが、それをおぎなって余りあるソフトの力を見せつけられたプレゼンテーションだった。PS2の今後に期待しよう。

イベントは光と音のゴージャスな演出で開幕。この日のために用意された特別映像が多数流されるスペシャルな夜となった。

スクウェアの橋本真司氏。『FF』シリーズを影で支える人物だ。

ビデオレターで登場した坂口博信氏。「『FF』シリーズは僕にとってチャレンジそのもの」と語った。

『みんGOL3』の小林氏と村守氏。村守氏はゴルフゲームを作って12年、『みんGOL3』が7作目になるとのこと。

『デビル メイ クライ』のカプコン三上氏。「とにかくかっこよさにこだわって作っています」。

ナムコの一柳氏と河野氏。『エースコンバット4』は彼ら若手スタッフの力で制作さ れているとのこと。

UGAの水口氏。黙々とデモプレイし、ステージ1をクリアしていた。

これが日本初公開となる『Rez』のプレイ画面。ステージ1。

『ジャック×ダクスター』。本当に世界を冒険している感覚が味わえるとのこと。

人気キャラクターが夢の共演。すでに一部のマックではパラッパのドリンクボトルが 販売されているところもあるらしい。

パラッパがキャンペーンの資料を手に誇らしげな表情。

『鉄拳4』。壁の概念が追加され、新たな攻防の楽しさが生まれた。

『鉄拳4』のナムコ中谷氏。「3D空間での戦いにこだわっています」

『バーチャファイター4』。これをPS2で遊べる日が来るとは…(感動)。

セガを代表するクリエイター鈴木裕氏。本人も語っていたが、SCEのイベントに登場 する姿は、ゲームファンにとって感慨深いはず。

『鉄拳4』と『バーチャ4』のクリエイターががっちり握手。

本日登場したクリエイター陣が勢ぞろい。豪華な顔ぶれだ。

SCE取締役会長の丸山氏。「ユーザーの立場で楽しみました」と語った。