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2001年8月24日(金)

【SW特集】会場で会った著名クリエイターに、ゲームキューブについて聞いてみた!

 DOL取材班は、会場で出会ったゲームクリエイターの皆さんに、開発する側から見たゲームキューブの魅力について伺ってみた。

■フロム・ソフトウェア 谷口 篤士氏

――開発された立場から見たゲームキューブの魅力とは?
谷口:柔らかい表現や描画ができるところですね。今まで、うちではPS2とかDCをやってきてるんですけど、その中でも自然な表現に秀でたハードだなと思っています。

――自然な表現というのは具体的にいいますと『RUNE(ルーン)』の中ではどう活かされていますか?
谷口:今まで、うちでやってきたタイトルは、リアル路線のものが多いですが、その路線のゲームを作る時に、空気の感じとか皮膚の感じとかがすごく自然に表現できる、そういう感じですね。

――フロム・ソフトウェアとしてのゲームキューブ作品第1弾なんですが、意気込みをお聞かせください。
谷口:そうですね、任天堂さんのラインナップが、どちらかというと低年齢層向けのタイトルが多い中、うちのタイトルの方向性がどこまで訴求できるか心配といえば心配なんですが、新たなジャンルを切り開くために、やや高い年齢層の方達にもおもしろいと思ってもらえるようなタイトルを目指して作っていくつもりです。

■アトラス 岡田 耕始氏

――開発者の立場から見たゲームキューブの魅力とは?
岡田:やっぱり一番にはゲーム開発が非常にやりやすいというところですね。ハード側でいろいろといい設計をしてもらっているので、ソフトが作りやすいといった感じは受けています。もちろん細かいところでいろいろとあるとは思うんですけど……。

――アトラスのゲームキューブソフトの発表はいつ頃に?
岡田:そうですね、まだまだ先になると思います。うちはどちらかというとRPGというジャンルがメインということもあって、じっくり作りこんでからということになるとでしょう。現時点では、まだ発表という段階ではないですが、基本的にはやっていくというスタンスですので、それまで楽しみに待っていてください。

――出展されているタイトルで気になったものはありますか?
岡田:E3の時も見たのですが、個人的には『ピクミン』が非常に気になりますね。

――どういったところが気になりましたか?
岡田:結構自分が好きなのは、じっくりやるタイプのゲームだったりしますし、昔ながらのゲームのおもしろさというものをしっかり押さえているなと思いました。

■カプコン 三並 達也氏

――開発者の立場から見たゲームキューブの魅力とは?
三並:ゲームキューブはすごく作りやすいハードです。一番任天堂さんが強調しているところも作りやすいってところですしね。それと、ゲーム機に特化しているところというのがすごく分かりやすいので、コンセプトがはっきりしているハードだと思っています。

――『バイオハザード0』の今の開発状況は?
三並:もう画面も出せずにずっと延期延期!って感じで長く引っぱってしまってすごく申し訳ないんですけど、現在鋭意制作中です。皆でいろいろ言い合って、どんどんどんどんバージョンアップしていって、すごくいい映像に成りつつあります。もう少し待ってもらえたら情報とか出せると思うので、もうちょっとだけ我慢してください。

■EA・スクウェア 古澤 陽一郎氏

――開発者の立場から見たゲームキューブの魅力とは?
古澤:今回私どもは、サッカーとスノーボードの2本作っているんですけども、基本的にEAは海外で作ったものを日本で発売するというスタンスをとっております。今回のゲームキューブタイトルが、初めてアメリカより日本で先行して発売されるということで、実際プランにはなかったものを急遽作るという方向で制作を進めました。ゲームキューブを作る方の印象としては、非常にプログラムの共有がしやすくて、テクスチャを貼る場合にも、言葉は悪いのですが、苦労せずに移植ができるのと、発色の度合とかも非常にテイストのいいものがスパッと出るような感じを受けています。性能的な数値などは、まだまだこれからみていかないと分からないところなんですが、プログラミングもしやすく、他のプラットフォームとの共用が非常にできやすいので、間違いなく日本人の感覚に沿ったものが作れるんじゃないかと思っています。

GC第1弾『RUNE』プロデューサー谷口氏。「やや高めの年齢層にもアピールしたい」と意気込んでいた。

ご存知『真・女神転生』シリーズプロデューサーの岡田氏。「じっくり研究してから発表したい」と慎重なコメント。プライベートで来ていたのにゴメンナサイ。

「『バイオ0』はもうちょっと待って!」と三並氏。「ゲームを作りやすい」と本人も太鼓判のGCで、どんな作品を作りあげてくれるのだろうか。

EAスクウェアの古澤氏は、「日本人の感覚に合った作品が作れそう」なところに魅力を感じていると話していた。