ゲームキューブ、いよいよ発売。この"ゲーム業界の新時代の幕開け"とも言い得る瞬間まであと数時間後に迫った今夜、日本が誇る最大の電気街・秋葉原はいったいどんな夜を迎えているのだろうか? 我々電撃オンライン取材班Aチーム(1人)は、この歴史的瞬間に立ち会わんとする人々を捜し求めて、独り寂しく夜の街へ消えた…。
夕方過ぎから降っている小雨がまだ止まない深夜0時。Aチームは秋葉原中央通りのど真ん中で立ちつくした(写真1参照)。「?…誰もいない…?」 はっきりしない天候の影響か、それともローソンでお手軽に予約できるからなのかは定かではないが、とにかく行列らしきものは見あたらない。
しかしAチームは、編集部に戻ろうとしなかった。必ず行列はあるはずだ。なぜならゲームキューブ発売日という大事な大事な日なのだから――この想いだけを固く信じて、夜の秋葉原をさまよった。
秋葉原中央通り沿いに店舗を構えるメッセサンオー。Aチームは、この店先にわずかながら行列を確認した(午前0時10分時点で9人の行列)。Aチームは、さっそく先頭に並ぶ男性に話を伺ってみることにした。ゲームキューブに対する想いを語ってくれるはずだ。
●以下、メッセサンオー前の行列で先頭に立つ浜島亮治さん(22歳)の声
DOL:今日は何時からここに並ばれているんですか?
浜島さん:閉店前の10分前だから、午後7時50分くらいからですね。仕事が終わって職場から直接来ました。
DOL:どちらからいらっしゃったのですか?
浜島さん:葛飾区から来ました。
DOL:もうすぐゲームキューブが手に入りますね。今の心境は?
浜島さん:……今日なんですよね、発売日。いやぁ、ゲームキューブ買うお金ないんですよ、今。
DOL:???? え? ではなぜここに並んでいるんですか?
浜島さん:PCソフトです。ウィッチから発売される『いちご打!』を買うために並んでるんです。
DOL:なるほど。並ばないと買えないほど人気なんですね?
浜島さん:というより、早く買わないと特典が無くなってしまうからです。
DOL:そうだったんですか。では、浜島さんの後ろに並んでいる方々はゲームキューブ…。
浜島さん:『いちご打!』狙いでしょうね。
DOL:そうでしたか。特典、もらえることを祈ってます。どうもお邪魔しました。
…行列捜索を再開してから5分後、Aチームはラオックス コンピュータゲーム館に複数の人影を発見した(午前0時20分時点で、こちらも9人の行列)。今度こそゲームキューブ狙いの行列に違いない。さっそく先頭に並ぶ男性2人組に話を伺ってみた。
●以下、ラオックス コンピュータゲーム館前の行列で先頭に立つ小本義仁さん(23歳)と小倉圭輔さん(22歳)の声
DOL:…ゲームキューブ、ですよね?
小本さん:もちろん! 今日は昼の1時からここに並んでいるんです。
DOL:すごい気合いの入りようですね。数ある秋葉原の店で、このお店に並ぼうと思った決め手は?
小本さん:うーん。秋葉原のランドマーク=ラオックス コンピュータゲーム館っていうイメージがボクの中にあるからかな?
DOL:ズバリ、お目当てのソフトは?
小本さん:一応、発売同時タイトル(『ルイージマンション』『ウェーブレース ブルーストーム』『スーパーモンキーボール』)は全部購入するつもりですけど、一番楽しみなのは、『ルイージマンション』ですね。
DOL:小倉さんは?
小倉さん:うーん、わかんないです。
小本さん:今日は、小倉くんはボクの応援に駆けつけてくれたんです。
DOL:応援? 小倉さんは購入しないんですか?
小倉さん:うーん、まだわかんないです。
DOL:せっかく並んでいるんだから、買わないと!
小倉さん:もう少しここで考えます!
どうやら秋葉原は、任天堂の新ハード発売前夜を静かに過ごすらしい。そんな印象を受けた秋葉原の夜だった。
なお、大手のショップは、早朝7時から販売を開始するとのこと。電撃オンラインでは、早朝の模様もお届けする予定だ。果たして浜島さんは特典をゲットできるのか? また果たして小倉さんはゲームキューブ購入に踏み切るのか? 乞うご期待!
今夜の秋葉原はちょっと寂しかった。車の交通量も少ない。道路の真ん中で写真を撮影できるほどだ(写真1)。
ソフマップ前には誰もいなかった…(9月14日午前0時3分時点)。
メッセサンオー前に、9人が行列を作っていたが、残念ながらGC目当ての人々ではなかった。
浜島亮治さんは愛知県名古屋市生まれ。上京してからゲームソフトを並んで買うようになったという。今年はもう10回は並んでいるという行列ジャンキーだ。
ラオックス コンピュータゲーム館のシャッターに1枚の張り紙が。「お一人様一台まででお願いいたします」。
小本義仁さん(写真左)と、小倉さんは、ゲームボーイアドバンス発売日、行列の中で知り合った仲だという。行列が友人を作る。心温まるエピソードだ。
先月開催されたスペースワールドからGC発売日の今日まで約5週間、ずっと日本に滞在しているBilly Berghammerさん。ご自身でGC系の
サイトを運営しているそうです。