ナムコとセガがアミューズメント事業で業務提携。業務用マザーボードの共同開発も!
本日9月20日都内で、ナムコとセガが両社の業務提携に関する発表会を行った。“「協調と競争」による、エンターテインメント産業の発展を目指して”というテーマが掲げられたこの発表会では、ナムコ代表取締役副社長の高木九四郎氏とセガ代表取締役COOの香山哲氏が並んで登場。アミューズメント事業分野において、両社が業務提携に関する基本合意を締結したことを明らかにした。具体的な提携内容は以下の7項目。
1.アミューズメント事業における購買、生産、物流、保守・サービスに関する業務提携
現在セガ・ロジスティックサービスによって共通化している両社アミューズメント施設における景品物流の統合をさらに進め、アミューズメント機器や部品の保守・サービスにまで広げていく。将来的にはナムコによるセガ・ロジスティックサービスへの資本参加まで視野に入れている。
2.アミューズメント施設、テーマパーク事業に関する業務提携
ジョイポリスやナンジャタウンをはじめとする両社1,000か所以上の店舗による共同事業を推進。店舗間での企画の乗り入れ、イベントの共同開催、中古機器の活用なども計画している。
3.「ブロードバンドアライアンス」に伴う、アミューズメント施設事業およびコンテンツ配信事業に関する技術・業務提携
2月に発表されたSCE、ナムコ、セガ3社によるブロードバンドネットワークをベースに、全国の店舗における機器の設置とコンテンツ配信に関して、具体的な計画を推進。技術的な協力を行う。
4.ネットワーク技術に関する技術提携
NAOMIネットワーク・VFNETで構成されるセガのインターネットインフラと、ナムコのシステム246の接続を可能にするための技術協力を行う。店舗間の高速ネットワーク実現に関しても検討していく。
5.次世代業務用汎用三次元CGボードの共同開発・技術提携
システム246、NAOMI以降の次世代CGマザーボードの共同開発を行う。両社が独自に展開するボードシステムも共存するが、あわせて90%以上のシェアをもつ両社が共同でマザーボードの開発を行うことによって、さらに高度なシステムをそう遠くない時期にリリースできる見込み。
6.大型アトラクションや業務用ゲーム機器等を駆使した新機軸のコンテンツに関する共同開発・技術提携
体感ゲームによる店舗間のn対nでの対戦やモバイル機器との接続といったような、まったく新しいコンテンツを創造していく。すでにセガからナムコへ具体的な企画を提示中であり、ディズニーでもできないような新しいエンターテインメントの開発を目指している。
7.知的財産権の相互活用
業界トップの特許数を得ている両社の保有する知的財産を共有していく。これまでは他社の特許や所有権を侵害しないように留意してきたが、今後はそうした企画どうしが融合することが可能になる。それによって新たな遊びが生まれ、新しい市場のマーケットを創出できる。
アミューズメント事業分野におけるコスト構造の見直しと新市場の創造を目的としたこの業務提携。
「おおよそアミューズメント事業に関するすべての項目を網羅していると考えている。今後の数字で我々の決意を実証していきたい」(高木氏)
「業界のリーディングカンパニーであるセガとナムコが新しい技術を力強く示していきたい。この協調がエンターテインメント業界全体に貢献できると確信している」(香山氏)
壇上での2人の発言は終始力強く、この提携がポジティブなものであることを印象付けるものだった。今後アミューズメント施設を利用する我々ユーザーにとって、好ましい影響が表れることに期待していきたい。
会場にはマスコミや経済関係者をはじめ、多くの人が詰め掛けた。
アミューズメント業界を代表する2社のトップが同じテーブルに。
発表会ではナムコ代表取締役兼社長の中村雅哉氏のスピーチも。アミューズメント産業とは“もてなし”の精神である、という持論を語った。
ナムコのナジャブ、セガのソニックとともに両社の経営陣がガッチリ握手。
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