News

2001年9月9日(日)

「シェンムー・ザ・ムービー」初日舞台挨拶超詳細レポートを掲載!

 9月8日から、「シェンムー・ザ・ムービー」が、東京および大阪の劇場で公開されている。「シェンムー・ザ・ムービー」は、海外版の『シェンムー 一章 横須賀』を約1時間30分の映像作品としてまとめた劇場用映画。

 セリフの音声はすべて英語で、日本語の字幕が表示されるこの作品。実際に映像を見ると、ゲームの画面ということを忘れて、登場人物たちのドラマに見入ってしまうほどで、『シェンムー 一章 横須賀』が、いかに高いレベルの映像表現を実現していたかを実感できることだろう。フリーバトルのシーンでは、主人公の涼が華麗に敵を倒していく超上級プレイも堪能できるので、ファンはぜひチェックしてもらいたい。

 この映画「シェンムー・ザ・ムービー」公開の初日に、脚本・監督を手がけた鈴木裕氏と、編集作業を担当したチーフ・アドバイザーの掛須秀一氏が舞台挨拶を行った。以下にその模様をレポートしていこう。

鈴木氏「僕はアーケードゲームを専門にしていたときから、シネマティックなゲームをつくりたいと思っていまして、それで完成したのが『シェンムー 一章 横須賀』だったんです。この「シェンムー・ザ・ムービー」というのは、全部で3時間30分ぐらいある『シェンムー 一章 横須賀』のイベントシーンを編集したら、ひとつの映画になるんじゃないかと発案したことから出発した企画でした。ゲームの画面しか使ってないので、某社の全編CG映画と比べると、おそるべき低予算でできています(笑)」
掛須氏「最初に鈴木裕さんからお話をいただいたときには、それほど苦労することなくできるかなと思っていたんです。でも、イベントシーンだけでは物語がつながっていかないので、フリーバトルなどプレイアブルなシーンも入れることにしたんですが、100時間以上の映像を編集するのに匹敵する作業になってしまったんですよ。通常の映画では、せいぜい8~10時間くらいの映像を2時間に編集するぐらいですから、当初考えていたよりもかなりキツかったです」
鈴木氏「掛須さんから、映像の素材は多ければ多いほど編集の自由度があがるのでうれしいと聞かされていたんで、ゲーム機とソフトを渡したんですよ。100時間でも200時間でも好きなだけ撮影して使っていいですから、って(笑)」
掛須氏「ゲームから撮影するというのは意外と大変で、雪の降るシーンを撮るためには雪が降るまで待ってないといけないんですよ。イベントシーンで雪が降っていたら、前後のプレイアブルなシーンでも同じ天気になってないと不自然ですから、CG作品にもかかわらず実写映画のように天気を待つ必要があるという(笑)」
鈴木氏「『シェンムー 一章 横須賀』では、マジックウェザーというプログラムによって、雪の降る日が決まっていますからね。それを掛須さんに伝えて、撮影してもらってたんですよね」
掛須氏「あと、ラストの70人抜きバトルも苦労しましたよね。セガになかなか上手いプレイヤーがいなくて。結局20人くらいにプレイしてもらって、いいシーンをつなげました」

 舞台挨拶の最後では、日本版『シェンムー』シリーズで芭月涼を演じた松風雅也氏、刃武鷹役の萩原匠氏、シェンファ役の石垣はづきさんも応援に訪れた。

松風氏「9月6日に『シェンムーII』も発売されたんで、映画を見た興奮も冷めやらぬうちにプレイして、『シェンムー』ざんまいの週末を過ごしてもらいたいです」
萩原氏「やはり劇場で見ると、雰囲気も違っていいですね。今日はご来場ありがとうございました」
石垣さん「『シェンムー』が映画になって、劇場で見られるというので、私も楽しみです。シェンファの登場シーンが多い『シェンムーII』も映画化してもらえたら、うれしいんですけど(笑)」

 3人の挨拶が終わると、大きな拍手に包まれて舞台挨拶は終了。ファンにはうれしい一日となったようだ。なお、「シェンムー・ザ・ムービー」は、東京と大阪を皮切りに全国での上映が決定している。詳しいスケジュールは以下のとおり。

監督の鈴木裕氏のトークに、場内は爆笑。会場はすごくアットホームな雰囲気に。

ゲーム画面だけで映画を制作するという試みを成功に導いた掛須秀一氏。鈴木裕氏の信頼も厚い。

出演者の3人が登場すると、会場からは大きな歓声が。萩原氏のスーツ姿がカッコイイ!

つかの間の時間ではあったが、豪華なゲストが訪れ、舞台挨拶は非常に盛り上がった。


データ

「シェンムー・ザ・ムービー」公開予定
■公開中
東京:新宿東映パラス3
東京:銀座シネパトス
大阪 :シネフェスタ4
■10月6日~
横浜:横浜オスカー2
■10月27日~
北海道:ディノスシネマ
大阪:千日前弥生座
■公開日未定
群馬:MOVIX伊勢崎
静岡:ヴァージンシネマズ浜松
名古屋:ピカデリー
福岡:ヴァージンシネマズトリア久山

■関連サイト
「シェンムー・ザ・ムービー」公式サイト