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2001年9月9日(日)

レイヴイベント「WIRE01」を『Rez』が急襲!バイブレータ同梱版リリースも決定!

 9月8日夜から9日にかけて横浜アリーナで行われた屋内レイヴイベント「WIRE01」。この会場で、セガのPS2参入第1弾となる『Rez』が一般に初公開された。

 イベントは、SCEとセガがスポンサーとなる形で開催。会場には「PS2×SEGA=Rez」のキーワードとともに、『Rez』専用の特別な部屋が用意され、フロアのDJブースでプロデューサーのUGA水口哲也氏らがデモプレイを行った。さらに隣の部屋にはプレイアブルの『Rez』が数台用意され、多くの人が興味深げにプレイ。誰もが『Rez』のサウンドと映像を全身で感じ、その魅力に圧倒されていたようだった。

 電撃オンラインでは、デモプレイ後の控え室で水口氏を直撃。今回のイベントと、『Rez』について話を聞いた。

■コアなゲームユーザーにこそ気に入ってもらえると思う

――今回のWIRE01で、ついに『Rez』が一般公開されたわけですが、感想を聞かせてください。
「お客さんの反応がよくて嬉しいですね。やっぱりプレイして初めて面白さがわかるゲームなので。たぶん雑誌で画面だけ見てもよくわかんないと思うんですよ。でもこれからは東京ゲームショウを始めとして、いろんなところで『Rez』を目にする機会が増えるはずです。11月の発売までには、(プロモーション的な)もっと大きい仕掛けも考えてますから」
――WIRE01は、東京ゲームショウとは違って、いわゆるゲームファンじゃないお客さんも多いと思うんですが、そこに不安はありませんでしたか?
「ぜんぜんなかったです。そういうポテンシャルを持ったゲームだっていう自信はあるから。ただ、誤解してほしくないんですけど、初公開の場としてWIREを選んだのは、時期的にちょうどよかったから、っていうのが大きいんですよ。『Rez』は音楽好きじゃないと遊べないゲームっていうわけじゃないですから」
――じゃあ特に音楽ファンだけをターゲットにしているというわけではないと?
「そうそう。むしろバリバリのゲーマーの人に遊んでもらいたい。音楽好きじゃなくても遊べるし、ライトユーザー向けって思ってる人もいるみたいだけど、それも違う。本当にゲームが好きな人、あと昔は好きだったけど最近ゲームをやってない人。そういう人に、ゲームってやっぱり楽しい、って感じてもらえるようなタイトルになってると思います。電撃の雑誌を読んでるような、コアなゲームユーザーの人には絶対気に入ってもらえると思うんだけどな」
――ゲームシステムはオーソドックスなシューティングですしね。
「もともとシューティングゲームって、『インベーダー』とか『ゼビウス』みたいに、誰でも楽しめるものでしたよね。それがいつからか道を間違って、特別な人にしかできないものになってしまった。そういう流れを『Rez』で変えたいと思っています」

■うまい人もヘタな人も気持ちいい

――先ほどDJブースでプレイしてましたが、どんな気持ちでしたか?
「ぼくは楽器もやらないし、DJもできない。でもブースに入って『Rez』をプレイしていると、自分がDJやミュージシャンになったような快感を味わうことができるんだよね。プレイしてると本当に気持ちいいですよ」
――聴いてるほうもかなり気持ちよかったんですが、コツみたいなものがあるんでしょうか。
「やっぱりライブでやるときは狙ってプレイしてますからね。気持ちいいタイミングっていうのがあって、ゲームとして上手なプレイと、観客に魅せるプレイっていうのはやっぱり多少違うので。でもあんまり狙いすぎて油断するとやられちゃうけど」
――そう聞くと少し難しそうな気もします。
「いや、でも基本はすごくシンプルだから。今回はプレイアブルの機材を置いて、お客さんにもプレイしてもらってるんだけど、みんなすぐに把握して、熱中してくれてますよ。それに、『Rez』ではプログラムがプレイヤーのスキルを判断して難易度を調整してるんで。うまい人もヘタな人も、ちゃんと楽しめるようになってます」
――さっきは電気グルーヴのピエール瀧さんもプレイしてましたね。
「瀧は『Rez』をすごく気に入ってくれてて、UGAにも何度か遊びに来てるんですよ。初めてやったときも3時間くらいずーっとプレイしてたから、これはかなりいいぞ、と(笑)。ほかにもいろんな人がプレイしてくれてますけど、みんなすぐにコツをつかんで、最初にグーッと上手くなりますね。それで、一度壁にぶつかるんだけど、そこで止めないで続けると、さらに気持ちよくなるみたい」

■PS2ではバイブレータ同梱版もリリース

――使用する楽曲はどういったものになるんですか?
「国内外のミュージシャンに頼んでいます。ただ曲を発注して、できあがったものをポンともらうっていう形じゃなくて、ゲームの内容を説明して、コンセプトをわかってもらった上で曲をもらう形。だから、かなりレベルの高いものを期待してもらっていいですよ。具体的なアーティスト名はまた改めて発表します」
――そのほか現時点で決定していることはありますか?
「PS2では、バイブレータ同梱版をリリースすることが決まりました。これはゲームのサウンドにあわせて振動する本体に、ケーブルがついているもので、PS2のUSB端子に挿して使います。このバイブレーターを体の好きな部分にくっつけてプレイするとすっごく気持ちいいですよ。これはぜひ体験してほしいです」
――まさに『Rez』を体感できるわけですね。
「大音量でやらないと面白くないんじゃないか、って言われたことがあったので、それに対する回答でもあります。PS2では通常版とバイブレータ同梱版の2種類が出ることになりますね。もちろんデュアルショックからも振動を感じることができます。DC版はUSB端子がないので、バイブレータは残念ながら使えないんですけど、ぷるぷるパックには対応しています」
――バイブレータ同梱版の価格はどれくらいになりますか?
「まだちょっと正式には発表できないんですが、近日中にきちんとお見せします。期待していてください」
――どうもありがとうございました。

 テクノファンが多く集まるレイヴイベントへの出展は、音楽とゲームの新しい形を目指す『Rez』にとって、非常に自然なものだった。しかし今回、水口氏は『Rez』に関して、音楽ファンだけをターゲットとした作品ではないことを強調。今後のプロモーションでは、ゲームファン、音楽ファン、そしてそれ以外の層へもアピールする斬新な展開を見せてくれるものと思われる。今から11月の発売が待ち遠しい限りだ。

デュアルショックコントローラ1つで朝までライブを行った水口氏。

コントローラを握って、プレイする表情は真剣そのもの。DJがプレイするときと同じ雰囲気を放っていた。

フロアに設置されたDJブース。新たに音を被せたりはせず、PS2のサウンドだけだったにもかかわらず、多くの観客が踊りつづけていた。

試遊台は「台」というにはオシャレすぎる白いソファでのプレイ。大音量のヘッドホンとバイブレータ内蔵のソファでプレイする『Rez』の気持ちよさは特筆もの!

控え室で取材に応じてくれた水口氏。「ゲームが本当に好きな人にプレイしてほしい。ぼくもそうだったから」

PS2とDCで11月に同時発売。その後ワールドワイドな展開が予定されている。

(C)2001 SEGA/UGA

データ

▼『Rez(レズ)』
■メーカー:セガ/UGA
■対応機種:PS2/DC
■発売日:11月予定
■価格:未定

■関連サイト
UGA
WIRE01