本日1月11日、都内で「Xbox Conference 2002 Winter」と題した発表会が行われ、マイクロソフトがXboxに関する今後の事業戦略を明らかにした。
会場には多くの報道陣、販売店関係者、ソフトメーカー関係者が集まり、まずはマイクロソフト常務取締役 Xbox事業部長の大浦博久氏が登場。テレビモニターの高画質化や、5.1chサラウンドオーディオの普及によって、Xboxには追い風が吹いていると発言し、また国内でのブロードバンドネットワークの普及を受けて「Xboxをブロードバンドだけに対応させるという決断は半年前の時点ではギャンブルだったが、現在確実にそのギャンブルは成功したと考えている」と強調した。そしてこれまで明かされていなかった希望小売価格が34,800円であることをついに発表。「(34,800円という価格は)値ごろ感があり、圧倒的なXboxのパワーを考えると非常に自信を持って発売できる価格」だとコメントした。
続いてサードパーティを含めた同時発売ソフトが計12タイトルであること、3月末までに計22タイトルのリリースが予定されていることを発表。
また、ビル・ゲイツ氏が日本市場を非常に重要視していることに触れ、日本限定のスケルトンモデル「Xbox Special Edition」を50,000台限定で発売することを明らかにした(詳しくは
別記事参照)。
続いて、Xbox事業部広報宣伝部部長の本郷好尾氏が、Xboxのマーケティング戦略についてプレゼンテーションを展開。対象として18歳から34歳までの男性を想定し、毎日のようにゲームをプレイするコアユーザーをメインターゲットにして、Xboxの魅力を訴えていきたいと語った。第1弾のテレビCMは1月6日からすでにオンエアされており、今後は『ねずみくす』、『天空』などソフトタイトルごとのCMも続々オンエアしていく予定とのことだ。
また、ゲーム雑誌での展開も弊社「電撃王」がXboxの発売日にあわせて2月からの発売日を22日に変更するのをはじめ、各社ともXboxの専門誌や特集号の発行予定があることをアピール。コミック誌や一般誌でも多くの特集が予定されていることを明らかにした。
その他、発売のタイミングにあわせて、5.1chデジタルサウンドを体験できる映画館でのプロモーションや、「Dragon Ash」主催のライブイベント「TMC02」に冠協賛するなど、さまざまな角度からのプロモーション展開を予定。2月9日、10日には東京と大阪でXboxの試遊イベントを行い、発売日の2月22日には渋谷での大規模なプロモーションも決定しているとのことだ。
その後、米マイクロソフト、ロビー・J・バック氏からのビデオメッセージが披露された後、マイクロソフトパートナー営業統括部長の林真佐人氏が登場。「Windowsはさまざまな方からのサポートによってようやく達成できたプラットホーム。Xboxも同じように各方面の協力を得て成功させたい」とあいさつした。
カンファレンスの最後には、Xbox事業部のメインスタッフ6名が壇上へ上がり、質疑応答の時間が設けられた。以下がその内容となっている。
Q: 日本での出荷数はどれくらいか。
A: ワールドワイドで450万台から600万台。国内での数字は答えられない。
Q: 34,800円という価格で、PS2やゲームキューブとどうやって戦っていくのか。
A: Xboxはハードディスクやイーサネットポートなどを備えている。競争力のあるものすごく魅力的な値段だと確信している。
Q: 発売日の品不足は想定しているか。
A: スタート当初に品不足になることはないと考えている。
Q: 北米での販売状況を教えてほしい。
A: 先日までに実売で150万台を達成している。タイトル数は年末までに40本ほどが発売されている。
Q: 北米では本体にソフトをバンドルして発売されることが多かったようだが。
A: 日本ではソフト同梱での発売形態は考えていない。
Q: 今後ハードを値引きする計画はあるか。
A: 現時点ではそういった計画はない。
Q: 「Xbox Special Edition」50,000台は発売日にすべて出荷されるのか。
A: 店頭に並ぶかどうかは各小売店次第だが、我々は発売日にすべて提供できる準備は行う。
Q: Xboxを扱う販売店はどういった種類の店舗をイメージしているのか。
A: PS2やゲームキューブも扱っているような、一般的なゲーム販売店を想定している。
Q: 34,800円という価格設定でどの程度の赤字になるのか。
A: 非常にがんばってつけた価格だ。その答えでかんべんしてもらいたい。
Q: マーケティングとアドバタイジングのキャンペーンにどれだけの金額を投入しているか。
A: かなり使っている。ワールドワイドで500万ドル。国内での数字は明らかにしていない。
以上、70分強にわたって行われた「Xbox Conference 2002 Winter」。予想を大きく上回る報道陣の数に、急遽別会場が用意されるなど、Xboxに対するメディアの関心の高さを感じさせるイベントだった。34,800円という価格設定に関しては、大浦氏はかなりの自信を持っている様子。2月22日の発売日に向けたさらなる盛り上がりに期待したい。
北米市場での好調と国内での今後の展開について語る大浦氏。「2002年はXboxだけでなくゲーム市場全体が盛り上がる年になる」とコメント。
会場には「予想を大きく上回る」(大浦氏)報道陣が集まった。
満を持して行われた価格発表。「これだけのパフォーマンスを持ったハードが34,800円というのは値ごろ感のある設定だと確信している」
50,000台限定の「Xbox Special Edition」。コンポーネントAVパックとキーホルダーが同梱で39,800円(税別)。
広報宣伝部部長の本郷好尾氏。さまざまな角度からプロモーション展開を行っていくとのこと。
現在放送中のテレビCM。30秒バージョン1種類と、15秒バージョン3種類が用意されている。
2月22日の発売日には渋谷の街がXbox一色に。
米マイクロソフトChief Xbox Officer、ロビー・J・バック氏からのビデオメッセージが到着。「日本での成功のために積極的な活動を行ってきた。日本での成功を確信している」
パートナー営業統括部長の林真佐人氏。集まったソフトメーカーや販売店への協力を呼びかけていた。
質疑応答。大浦氏がほとんどの質問に回答していた。
「Xbox Special Edition」。コントローラも特製のスケルトン仕様となっている。
■関連サイト
・Xbox公式サイト