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2002年1月7日(月)

花組トップスター神崎すみれ引退公演。サクラ大戦新春歌謡ショウ「春恋紫花夢惜別」

 去る1月2日~6日の5日間、東京・青山劇場にてサクラ大戦新春歌謡ショウ「春恋紫花夢惜別(はるこいしすみれゆめのわかれ)」が公演された。毎年恒例の同歌謡ショウだが、今回は花組のトップスターである神崎すみれの引退記念公演という、ファンとしても特別な意味を持ったイベントということで、連日満員御礼となった。

 今回の新春歌謡ショウは、第1部のお芝居と第2部の神崎すみれ引退記念ヒットメドレーとに分かれた2部構成。第1部では、猿之助一門の歌舞伎俳優・市川春猿氏(特別友情出演)、舞台、声優活動と幅広い活躍で人気の千葉繁氏(特別ゲスト出演)を交えた、素晴らしいお芝居に。物語は、お正月を満喫している花組に、またもや怪事件。世間を騒がす“暗闇小僧”のことを耳にした花組は、事件の解決を試みる。そんな時、さくらやすみれは用心棒に絡まれた芸者を助けるのだが……といったもの。劇中には市川春猿氏の演舞、千葉繁氏のギャグ、本当のお酒を呑まされて、しばらくむせてしまったマリア、すみれのチャンバラ、紅蘭の新発明品のお披露目、泥酔する大神一郎、そしてお約束となった薔薇組の愉快な演出などなど、個々に見せ場があり見応えのある内容となっていた。また、引退記念公演ということで、特に注目されていたすみれだったが、やはり劇中でも自身が身を引くようなセリフも見受けられ、しんみりしてしまう場面も。そのセリフの意味しているものを知っているだけに、ファンも胸の痛かったことだろう。ともかく笑いあり、涙ありと、これまで5年間続けられてきた歌謡ショウの集大成とも言える大舞台であった。

 一方第2部となった神崎すみれ引退記念ヒットメドレーでは、前半は彼女を除く花組メンバーによる、送別メドレーが行われた。これまですみれが関わった曲すべて披露を歌うということで行われたこのメドレーは、時間にして30分を超えていた。後半はすみれを交えたメドレーへ。最後には彼女が新曲にして最後の曲を披露。「今までありがとうございました」と一言挨拶を添え、「すみれ」コールを後にしながら、舞台を降りていった。紫のスポットライトに照らし出されたマイクを残して……。

 グランドフィナーレでは、花組メンバーがすみれに対して一言ずつコメント。今回歌謡ショウに参加していないソレッタ・織姫も、声だけが届けられた。最後にはファンも立ち上がって、花組とともに「激! 帝国歌劇団」を一緒に踊ったのだが、もちろん舞台にはもうすみれの姿は……。ファンには生涯忘れることの出来ない歌謡ショウとなったことは言うまでもない。今後は、すみれの夢を引継いだ花組メンバーのさらなる活躍に期待していきたい。
 
 なお、サクラ大戦新春歌謡ショウ「春恋紫花夢惜別」はDVDでの発売が決まっている。今回青山劇場の方に足を運べなかったファンは、発売日を楽しみに待っていよう。

開場待ちの様子。連日とも満席となるほどのファンが集まった。

見所満載の第1部。芸者を演じる市川春猿氏(左)、用心棒役の千葉繁氏(中央)。すみれ最後の舞台に2人が華を添える。



第2部では、実に20曲以上の曲が披露された大メドレーに。

第2部後半には、花組メンバーによる「すみれ送り太鼓」も行われた。

グランドフィナーレ。会場からは惜しみない拍手が送られたが、この中にすみれがいないのは、やはり寂しい。


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