2002年10月5日（土）

WCG2002日本予選スタート！激戦の『AoC』戦を制したのは、Halen選手！

　本日10月5日、Necca秋葉原店で「World Cyber Games 2002」（WCG）の日本予選が行われた。WCGは今年で3回目を数えるPCオンラインゲームの世界選手権。日本は今年『エイジオブエンパイアII』と『ハーフライフ：カウンターストライク』の2種目にエントリーを表明しており、この日本予選の優勝者が、韓国で行われる世界大会に進出することになる。

　今回の予選トーナメントはダブルイリミネーション方式で行われ、本日の競技種目は『エイジオブエンパイアII』。事前のオンライン予選を勝ち抜いた Halen、I_am_ZaKo_、Futon、zyatou、King、G、Tama_Ogawa、yusuke（敬称略）の8名の選手が会場に集まった。なかでも注目を集めていたのは、世界的に有名な『AoC』プレイヤーであるHalen。解説のkyo氏曰く「今回Halenの意気込みがすごいんですが、実際強いです。オフラインの本番ではzyatouが強いと言われてるし、Halenに勝てるとしたらzyatouだと思うんですが、でもきょうのHalenを見てると、負ける気がしないですね」とのこと。

　実際、HalenとZyatouは第11試合（勝者側トーナメント準決勝）で対戦し白熱の試合展開を見せてくれた。試合内容は序盤からzyatouがややリード。Halenの素早いオペレーションに対して、得意の速攻を仕掛けるが、大ダメージを与えるまでには至らず。Halenは着実に兵を出して攻め返し、拮抗した展開になるも、最終的にはzyatouがHalenの騎馬に耐え切れず投了。Halenが決勝進出を決めた。

　しかし、今回はダブルイリミネーション方式で、一敗した選手にもチャンスがあるシステム。負けを喫したzyatouも、残りの試合ですべて勝利を納め、決勝戦は再びHalenとzyatouの戦いとなった。

　決勝前のインタビューで、2人は互いを評して、「世界で一番強いと思うので、決勝で戦えて光栄です」（zyatou）、「去年世界6位ということで、相手にとって不足はないです」（Halen）とコメント。多くのギャラリーが注目するなか、決勝戦がスタートした。

　決勝戦は、初期位置が比較的離れていたこともあり、互いに序盤からの攻めはなし。互いに様子を見つつ内政を固めていたが、先に仕掛けたのはHalen。zyatouの陣地に塔を立て、気を引きつつ裏から攻めるという作戦に出た。しかしそれも本格的な攻めには至らず、zyatouも体制を整えて応戦。その後、Halenはzyatouの陣地の近くに戦士育成所を建設したが、zyatouは育成所をぐるりと取り囲む形で塀を作り、生産した兵士を閉じ込める（パックする）作戦に出た。それもあって、しばらく一進一退の攻防が続くが、膠着状態を打破したのは、Halen。育成所を自ら壊し、出口を作ることによって、多量の兵士をzyatouの陣地に送り込み、形勢は一気に変化。zyatouは投了し、Halenが日本代表の座を手に入れる結果となった。

　試合後、zyatouは「集中力が続かなかった。途中で200点くらいリードしてたときに、自分のミスで斥候が死んで、そこで気が抜けてしまったと思う」と敗因を分析。Halenは「途中で負けを意識したんで、勝ててよかった」と語った。「世界大会では、やるからにはナンバーワンを目指します」との自信あふれるコメントも飛び出し、会場から大きな拍手が贈られた。

　Halenは10月28日から、韓国の大田(テジョン）で開催されるWCG2002グランドファイナルに出場。世界45ヶ国から約500名のプレイヤーが集まるなか、トップレベルの戦いに挑むことになる。日本代表としての活躍に期待しよう。

　なお、今回のトーナメントの詳しい結果や、WCG2002に関するスケジュールについては、下の日本予選公式サイトでチェックしてもらいたい。