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2002年10月6日(日)

日本代表が決定!WCG2002『カウンターストライク』日本予選は「D2」が優勝!

 本日10月6日、「World Cyber Games 2002」(WCG)の日本予選2日目が開催された。会場はNecca秋葉原店で、対象種目は『ハーフライフ:カウンターストライク』。前日の『AoC』戦に引き続き、多数のギャラリーを集めて、ハイレベルな戦いが行われた。

 トーナメントは、ダブルイリミネーション方式で実施され、事前のプレ予選を勝ち抜いた4チーム(Chaos vs Order、Clan DeadlyDrive、clan TMCT、Cyclones)が参加。5人対5人のチーム戦で、総ラウンド数は24ラウンドというルールで行われた(12ラウンド終了時に、テロリストとカウンターテロリストを交代)。使用マップはDe_dust2。

 大会は、Clan DeadlyDrive(D2)とChaos vs Order(CvO)の戦いからスタートしたが、これがいきなり波乱の幕開けとなる。D2は、NCT(Necca CS Tournament)6連覇という偉業を成し遂げ、数多くの大会で実績を残している優勝候補の最右翼だが、そこにCvOがダークホース的存在として浮上。CvOは、テロリストがバラバラに行動する作戦と、正確な射撃を活かし、着実にポイントをゲット。試合はほぼ互角の状態で進行した。

  規定の24ラウンドを終えた時点のポイントが、12対12の引き分けだったため、ルールに基づいて、6ラウンドの延長戦を行ったが、これも3対3のタイ。さらに延長するもこれも3対3となり、3度目の延長戦でやっと決着。結果は22対20でD2が勝利したが、結局、この第一試合のトータルラウンド数は42ラウンド(24+6+6+6)、試合時間は途中の休憩も入れると3時間半を超える、とんでもない展開となった。

 その後、各試合は順調に進行。一旦負け組に落ちたCvOもトーナメントを勝ち進み、D2も危なげなく決勝まで進出。迎えた決勝戦はまたもやD2とCvOの戦いとなる。ジャンケンで先攻後攻が決められ、最初はD2がカウンターテロリストを選択。第1ラウンドは、ENZAが4人抜きを成功させ、D2がポイント先取。その後も互いに隙のないゲームを展開し、5対2とD2がややリードした状態で8ラウンド目を迎えた。しかしここで、CvOの爆弾が壁にめり込んだ状態で設置されるというバグが発生。試合を中断して協議を行った結果、1ラウンド分をD2が無条件で勝利する形での解決策がとられることとなった。この中断で、長いインターバルによる選手達の精神面への影響が懸念されたが、結果的にその後のラウンドはほぼ互角の展開。12ラウンドを終えた時点で、8対4とD2がリードした状態での攻守交替となった。

 そして迎えた後半戦は、最初のラウンドこそCvOが先取したものの、その後D2が破竹の快進撃で3連勝。ラストは、RELOADが3発のヘッドショットを連続で当て、D2が日本代表の切符を手に入れる結果となった。

 優勝したD2は、試合後の記者会見で、世界大会への意気込みを披露。リーダーのKRVは、「これまでけっこう苦労したし、クラン崩壊の危機もあったんで、勝てて本当に嬉しい。勝因はマップを徹底的に研究したことだと思う」とコメントし、BRZRKも、「代表になったからには最善を尽くして欲深く、上を目指してがんばりたい。自分たちが信じてやってきたことが実ったのが本当に嬉しい」と喜びを語ってくれた。

 また、決勝で惜しくも敗れたCvOも、前評判こそ高くなかったものの、誰もが認める見事な健闘ぶり。「XrayとsharK'zはずば抜けて射撃が上手いし、全員動きに無駄がない。ダークホースというか、新しいヒーローの誕生だと思います」と解説のNao-K氏が太鼓判を押すほどだった。

 世界のプレイヤーが集まるWCG2002グランドファイナルは、10月28日から韓国の大田(テジョン)で開催。ハイレベルな激戦が繰り広げられる予定となっている。

  なお、KRVに世界大会への抱負を聞いたところ、「いまのD2はまだ30%くらい。これからもっと練習して、韓国行きまでには80%くらいのコンディションに持っていきたい」との頼もしい返事が返ってきた。昨日優勝した『AoC』代表のHalenともども、世界大会での健闘が期待されるところだ。

Chaos vs Orderの5人。息の合ったプレイを見せてくれた。

Clan DeadlyDriveリーダーのKRV。彼は昨年のWCG世界大会に『QuakeIII』代表として出場している。

Clan DeadlyDriveのメンバー2人。手前がENZA、奥がBRZRK。

この日の解説は、Nao-K氏(左)が担当。中央は昨年のWCGにCS日本代表として出場した[GoG]のDre@mer氏。

試合の模様は、会場内のモニターで観戦できる。試合に影響しないように、リアルタイムではなく3分遅れの映像を放送。

決勝戦直前、CvOとD2のメンバーが意気込みをコメント。

決勝戦第8ラウンドでバグ技が認められ、試合は一時中断。双方が納得いく解決策を審判と話し合う。

優勝を決めたD2。右からRELOAD、ENZA、KRV、ITOSIN、BRZRK。一番左はクランメンバーのAbuvi。

『AoC』代表のHalenを中央に、日本代表6名で記念撮影。がんばれ日本!


■関連サイト
World Cyber Games 2002 日本予選公式サイト