昨日11月3日、「World Cyber Games 2002(WCG)」において『エイジ オブ エンパイアII(AoC)』の決勝戦が行われ、日本代表のHalen選手が優勝した。WCGは、韓国テジョンで行われているオンライン対戦ゲームの世界大会。
Halen選手は大会開幕以来、予選リーグを全勝で勝ち抜き、世界の強豪が集まる決勝トーナメントも順調に勝利。11月1日には、オランダ代表の_RIP_DREAMS選手、台北代表のIamKen選手を倒し、昨日のファイナルマッチへの出場を決めた。
決勝戦の対戦相手は、準決勝で戦った台北代表のIamKen選手(このトーナメントはダブルイルミネーション方式のため、一度負けた選手にも決勝進出のチャンスがある)。多くのギャラリーが集まり、ストリーミングの生中継も行われる中で決戦の幕が落とされた。
試合では、決勝という大舞台のためかHalen選手もやや緊張の表情。ゲーム中盤まではほぼ均衡状態で進行していたが、その後Halen選手が優勢に転じ、後半は終始Halen選手のペースとなった。最終的には40分以上にわたる長い展開となり、時間切れで試合終了。この瞬間にHalen選手の優勝が決定した。タイムアップ直前には、IamKen選手から「GG(Good Game)」のメッセージが送られたとのことだ。
WCGは今年で3回目を数えるが、日本代表は昨年の『AoC』国別対抗戦でHalen+zyatouが銀メダルを獲得したのがこれまでの最高位。そんな状況でのHalen選手の金メダルは、まさに快挙と言ってよいだろう。続いて行われた表彰式でも、各国のプレイヤーや観客からひときわ大きな拍手が贈られていた。
なお、今回のWCGでは『カウンターストライク(CS)』の地域対抗戦も開催され、日本からはD2のENZA選手がAAO02(アジア・アフリカ・オセアニア連合)チームに参加。こちらはEurope01(ヨーロッパ連合)チームに決勝戦で敗れたものの、堂々の2位を勝ち取る結果となった。
以上をもって、7日間にわたって行われたWCGも終了。Halen選手はもちろんのこと、『CS』代表のD2もよく健闘し、ハイレベルな試合を見せてくれた(予選リーグでD2を破ったロシアとカナダは最終的に1位と2位になっている)。日本選手の活躍に惜しみない賞賛を贈りたい。なお、大会公式サイトでは、各試合のリプレイデータもアップロードされているので、ソフトを持っている人はぜひ一度再生してみることをオススメする。世界のトッププレイヤーのレベルの高さを感じることができるはずだ。
ファイナルマッチは、ステージ上に設置されたコックピット型のブースで行われた。
試合中のHalen選手。ひときわ真剣な表情を見せている。
対戦相手の台北代表IamKen選手。後半は防戦一方で困惑した表情を見せることが多かった。
多くのギャラリーが試合の行方を見守る。韓国ではゲーム観戦は娯楽のひとつとして定着している。
試合終了の瞬間。時間切れで画面がストップし、大きな拍手が起こる。
優勝を決めたHalen選手。「日本のファンの応援が本当に嬉しかったです」と語った。
喜びの表情。昨年のWCGで予選敗退してから激しいトレーニングを積んできた、その苦労が報われる瞬間。
ギャラリーも総立ちで歓声を送る。国籍を問わず、Halenを応援するファンは多い。
準優勝のIamKen選手と。台北のマスコミは、このあとIamKen選手のもとに殺到していた。
昼に試合を終え、夕方から表彰式がスタート。
『エイジ オブ エンパイア II』の上位3名がステージへ。この模様は韓国内でテレビ中継された。
優勝したHalen選手には20,000USドル(約245万円)の賞金が贈られる。胸に光るのはもちろん金メダル。
世界中から集まったV.I.P.、プレイヤー、そして大勢のファンが惜しみない拍手を贈る。
こちらは地域対抗戦の表彰式の模様。準優勝のAAO01(アジア・アフリカ・オセアニア)は向かって左の壇上。
AAO01の5人。手前が日本から参加したENZA選手。
2位の賞状を掲げるENZA選手。即席チームながら、事前に戦略を立てて臨んだという。
■関連サイト
・World Cyber Games 2002 日本公式サイト
・World Cyber Games 2002 公式サイト