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2002年11月6日(水)

目標アカウント数は20万。『ラグナロクオンライン』課金後の展開詳細を発表

 ガンホー・オンライン・エンターテインメントは本日11月6日、12月1日より課金が開始される『ラグナロクオンライン(RO)』についてのプレスカンファレンスを行った。
 
 カンファレンスの内容だが、まずテクニカルディレクターの堀誠一氏より12月1日より導入される「エピソード1.5」に関する詳細の説明がなされた。『RO』では、世界の拡張や新システムの導入といった大型パッチをエピソードという形で提供することになっており、12月より導入される「エピソード1.5 Attack of the Ancient」では、新マップ・モンスター・アイテムの追加、各種画面表示エフェクトの変更、イベントスクリプトの変更、PvPシステムの導入、さらに日本では初公開となるペットモンスターシステムの導入が行われる。具体的な内容は以下の通り。

・新マップ
 侵入に特殊なアイテムが必要となる、クエストタイプの地上4階地下4階で構成されるダンジョン「アルデバラン時計塔」と、16マップのダンジョンで構成された遺跡「グラストヘイム古城」が設置される。

・新モンスター
 約30種類の新モンスターが登場。これらのモンスターは、おもに新ダンジョンに生息することになるが、既存エリアにも一部出現する。

・新アイテム
 武器などに属性効果が追加され、これまで魔法でしか行えなかった属性攻撃が剣士などでも可能になる。

・画面表示エフェクトの変更
 β2では、戦闘時のダメージはキャラクター上部に数字が出るようになっていたが、装備している武器などによりこの表示方法が変更されるとのこと。また、ハートマークなど、ふきだし状に表示されるエモーション表示が約20種類に増加される。

・イベントスクリプトの変更
 一次職への転職の際に、転職クエストを実装。その他、魔剣製作イベントの実装、ブラックスミスの武器製造スキルの追加として属性武器の実装、頭に装備できるアイテム合成NPCの追加が行われる。ニ次職の転職クエストは、3月導入予定のエピソード2.0より実装される予定。

・PvPシステム
 プレイヤー同士で戦闘できるPvPシステムが導入される。これは、都市にいる専用NPCと会話することでPvP専用エリアへ移動、そこでのみ対戦を楽しむことができる限定的なものとなった。PvPには、デスペナルティがある「ナイトメアモード」と、ペナルティが存在しない「ヨーヨーモード」の2つのモードが用意されている。また、ギルド対戦できるアリーナは、来年初旬に導入予定。テクニカルディレクターの堀氏によれば、「エピソード2.0導入前には実装する」とのこと。

・ペットモンスターシステム
 モンスターをペットにして、一緒に行動できるシステムが導入される。ペットにできるモンスターは約20種類で、ペットショップでペットを購入することにより連れて歩くことができるようになる。ペットは戦闘に参加することはないが、戦闘時にプレイヤーを応援したり、死んでしまった際には他のプレイヤーの助けを呼びに行く機能が用意される予定。

 
 なお、20種類のペットは「ポリン」「ムナック」「ルナティック」などとなっており、親密度が上昇するとため息を吐くモーションなど、通常では見ることができない動作を見ることもできるようになるとのこと。

 また、すでに速報でお伝えしたとおり、現在のβ2で使用しているキャラは、継続して使用することが可能なことが明らかにされた。ただし、キャラが所有するアイテムはすべてリセットされる。『RO』内の通貨Zenyは、一定のレベルで保証を行うが、金額については現在検討中としている。

 その他『RO』では、アカウントを作成する際に入力したプレイヤーの性別がキャラの性別にも反映されていたが、これは日本では変更されることになり、どちらでも選択可能になった。ただし制限があり、1アカウント内では同じ性別のキャラクターしか作れない。この性別を決定するタイミングは明らかにされなかったが、ようするに1人目のキャラが男性であれば、その後は男性キャラしか作成することができないということだ。なお、βテストからキャラを移行した場合は、その後作成したキャラもすべて移行したキャラと同じ性別になる。

 β2ではキャパシティに対してユーザー数が多すぎたため、ラグやログイン不能状態になることが多かったサーバーについては、現在稼動中の「Chaos」「Loki」「Iris」「Fenrir」のキャラクター管理サーバーとチャット管理サーバーを強化するとともに、ログイン管理サーバーのCPUを強化する。さらに「Sara」「Lydia」「Baldur」「Odin」「Thor」サーバーを新設し、ログイン管理サーバーについてもCPUを強化するとのこと。
 
 また、同様に問題となっているチートツールとBOTについても、技術的な詳細は明らかにできないものの、課金後のエピソード1.5では使用できないようにする措置をとっていると説明。ユーザー間で署名を集めるまでに至った、Chaosサーバーの巻き戻りを利用したアイテム複製についても、今後二度とこういったことが起こらないようにするとコメントした。

 ついで、ガンホー最高執行責任者 森下一喜氏より、課金システムの詳細と今後の展開についての説明が行われた。
 
 課金システムは、個人情報管理と課金管理を行うGunHo-IDと、『RO』をプレイするためのアトラクションIDの2つによって管理される。『RO』の価格は月額1,500円で、クレジットカードの他Webmoneyでの支払いが可能。さらに、今後若年層が多いことを考慮して携帯電話決済なども導入していきたいとのこと。
 
 また、Yahoo! BBと提携したADSL回線と特典を提供する「ラグナロクBB」サービスを展開する。この「ROBB」は、Yahoo! BBのADSL回線、IP電話(BBフォン)、ragnarokonline.jpドメインのメールアカウントとホームページスペースを提供するもの。12月15日までに申し込むと『RO』90日無料チケット、2カ月間のYahoo! BBの月額固定料無料、同じく2カ月間のBBフォンの無料といった特典が用意されている。
 
 その他にも、SKYPerfecTV!で放映中の「ラグナロクスタイル」、イー・ショッピング・トイズと提携したグッズの販売、公認ネットカフェへの『RO』導入、オフラインイベントなどでユーザーの確保を行っていく。

 ガンホーでは、課金後の目標ユーザー数を20万人としており、これが達成できれば『RO』は日本最大のMMORPGとなる。課金まで1カ月を切った『RO』の、今後の展開に注目していきたいところだ。

ガンホー取締役社長の孫泰蔵氏は、「これまでのゲームは、創り手からの一方通行なエンターテインメントだったが、オンラインゲームは双方向で働きかけていく新しいエンターテインメントの形」と、MMOの面白さを説明。

テクニカルディレクターの堀誠一氏が、エピソード1.5についての説明を行った。1.5という数字の理由は、韓国で導入されたエピソード1と、3月導入予定のエピソード2の中間に相当するため。

新たに追加されるエモーションの一部。ふきだしによる表現は、いかにも『RO』らしいポイントなので、この増強はうれしいところだ。

最高執行責任者の森下一喜氏。日本でのアカウント登録20万人を目指し、さまざまなプロモーションを展開していくとのこと。なかでも「ROBB」は、これからブロードバンドを楽しむ人にはうってつけのサービスとなる。

韓国グラビティ会長 金正律氏。「これまではβテスターであったユーザーだが、今後は顧客としてサービスを充実させていく」と、βと課金後の違いをアピール。

新ダンジョンのグラストヘイム古城。新モンスターも多数配置されるが、RAG-FES2ではここのモンスターはいいものを落とすという話もあった。

都市内のエリア限定となったPvP。同意のないPKなどはなく、あくまで対戦という形式となっている。

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■関連サイト
『ラグナロクオンライン』公式サイト