「知的財産保護官民合同訪中代表団」が海賊版および模倣品対策の実施を中国に要請
日本国内のコンテンツ・製品の海賊版および模倣品の対策を行う「国際知的財産保護フォーラム」(2002年4月設立)は、12月1日より中国に「知的財産保護官民合同訪中代表団」を派遣、北京市内にある知的財産関連の国家機関を訪問して、知的財産保護の重要性と海賊版・模倣品対策の実施を中国政府に要請した。
この「知的財産保護官民合同訪中代表団」は、松下電器産業会長の森下洋一氏が団長、社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の辻本憲三理事長(カプコン代表取締役社長)が副団長を務め、政府代表の西川経済産業副大臣をはじめとする官民を合わせて約90人で構成されている団体。
この訪中団が中国国家機関に対し、北京・上海・広州・杭州・深川の中国国内5都市で購入した海賊版ゲームソフトを実際に示し、ゲームソフトや音楽、書籍、映像などの日本のコンテンツの海賊版が中国で流通している現状を説明した。
これに加え、著作権侵害を抑制するための法運用の改善などを要請した他、「コンテンツ流通促進機構」との継続的なコンタクトの窓口設置を提案。これに対して、国家版権局副局長の沈仁千氏は中国国内の海賊版流通問題を認めた上で、「中国では法制度、体制ともに整備されており、権利者は積極的に対処できる」と回答したという。
海賊版・模倣品の流通は、今や中国国内だけにとどまらない大きな問題となっているのは事実。今回の件で日本国内の知的財産権がどういった具合に守られていくのか、静かに見守りたいところだ。
なお、同訪中団は12月7日までに浙江省・杭州市と広東省・広州市を訪問し、それぞれの地方政府に対しても知的財産権保護の重要性と海賊版・模倣品対策の実施を要請する予定だ。
中国国家機関を訪問する知的財産保護官民合同訪中代表団。知的財産権保護の重要性と海賊版・模倣品対策の実施を呼びかける。
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