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2002年2月13日(水)

『鬼武者2』完成発表会最速レポート“工藤俊作”コスチューム初公開!!

 本日2月13日、都内において『鬼武者2』の完成発表会が行われた。会場には多くのマスコミ陣はもちろん、他社のゲームクリエイターの姿も多数見かけられた。電撃オンラインももちろん、この会場を取材したので、さっそくレポートしよう。

 司会者と軽妙なトークで進行するのは、おなじみ『鬼武者』シリーズのプロデューサー・稲船敬二氏。前作の完成発表会のときは、かなり緊張していたようだったが、今回は割と肩の力が抜けたように見受けられた。
 
 まずはオープニングなどのCGムービーに関して、CGムービープロデューサー・倉澤幹隆氏、CGムービーディレクター・金田龍氏が答えてくれた。倉澤氏の「オープニングムービーの、馬の演出が大変でした。人馬一体の演技が要求されたので、人間と馬を同時にモーションキャプチャーしました。馬にも演技指導がありました(笑)」と制作課程の苦労を語った。金田氏は、「前作にもまして、より映画的な演出にこだわりました。また、以前の仕事などで松田さんをよく見てきただけに、“松田優作らしさ”を出すのに苦労しましたね」と、松田優作の持ち味を引き出す難しさを語ってくれた。
 
 次はキャラクターデザインの雨宮慶太氏。稲船氏の「どういった意図でキャラクターデザインをしたのか」との質問に、「安土桃山という時代背景ではあるんですが、割とビビットな色合いで作りました。服も通常では使わないような意外な使い方をしました。キャラクターを作り上げる際は、普段の映画と同じように、造形からデザインしましたね」というコメントを寄せた。
 
 音楽を担当した岩代太郎氏は、「各キャラごとにテーマ曲があるんです。TVドラマや映画と変わらない感覚で仕事ができて、しばしばゲームだということを忘れましたよ」と、満足のいく仕事ぶりを自信たっぷりに語っていた。
 
 最後はシナリオ担当の杉村升氏。「前回はドラマ部分はシンプルだったけど、今回はかなりストーリー性を出しましたよ。キャラクターに関してもサブキャラのものまで書いたのに、結局使わなくて1人ボツになったしね(笑)。でもシナリオはまだ振り切れてない。次回はもっと飛ばしていきたい!」と早くも次回作への意気込みを顕わにしていた。

 次に登場したのは、CMで主演を演じる、松田優作の長男である松田龍平氏と、CMの監督を務める映画監督・豊田利晃氏。両氏は近日公開の映画「青い春」の主演と監督でもあるので、CMは映画のスタッフが担当したとのこと。CMには武者の死体役で稲船氏も特別出演する。2月15日からオンエアされるので、“目”で演技をする龍平氏と緑の甲冑姿の稲船氏に注目しよう。
 
 普段よくゲームをプレイするという龍平氏は、「前作をプレイしているときに、父親が『2』に主演する話を聞いたのでビックリしました。金城武さんがあんなにリアルに再現されているので、これが父になったらどうなるんだろうと思いました」とのエピソードを聞かせてくれた。ちなみに彼は前作はしっかりクリア済みで、パンダ姿(左馬介特別)もプレイしているとのこと。

 そしてこの発表会で明かされた大スクープ、「黒いスーツの男」だ! ゲームをクリアすると、ご存じ、松田優作の代表作「探偵物語」の工藤俊作と同じコスチュームでプレイできるのだ。以前から噂されてはいたが、ゲーム発売前にクリア後のオマケが公開されるのは異例のこと。これには会場全体がかなりどよめいていた。この姿で手にする武器は、「探偵物語」フリークなら知っているかも知れないが、ドラマに登場したスポンジの棒とのこと。その棒で幻魔をバッサリ斬り倒していくらしい。安土桃山時代の背景にスーツ姿にスポンジ棒はかなりの違和感で、前作以上にコミカルな2週目が楽しめること間違いなしだ!

 あっという間に終了した完成発表会。この時期にあのスーツ姿を公開したということは、まだまだ隠し要素はたくさんあるのではないかと勘ぐりつつも、電撃オンライン取材班は会場をあとにした。発売はもうすぐ! 期待して待っていよう。

スクリーンに映し出された「完成プレス発表会」の文字。さて、どんな発表がされるのか……。

『鬼武者2』のクリエイター陣が勢揃い。左から倉澤氏、金田氏、稲船氏、岩代氏、雨宮氏、杉村氏。

布袋氏からビデオメッセージが届けられた。生前の松田優作に少しだけ会ったことがあるとのこと。

顔つきも締まってきて、より男前になった龍平氏。目元の鋭さは松田の遺伝子の象徴か?

稲船氏、龍平氏、CM監督・豊田利晃氏のスリーショット。

これが2月15日よりオンエアされる『鬼武者2』のCMの一部分。手前の武者は稲船氏だ。

松田優作パネルとともに立つ龍平氏。近々公開される映画「青い春」に主演するとのこと。

これが本邦初公開の、新コスチューム、“黒いスーツの男”。やはりというか、期待通りだ!

前作のパンダ姿同様、場違いなシチュエーションが面白い。スポンジの棒で幻魔をバッサリ!

会場内には『鬼武者2』の試遊台が設置されていた。早くもプレイをする人々でごった返していた。

受付脇では『鬼武者』グッズが展示されていた。Tシャツ、バンダナなど個性的なものばかり。

お土産は『鬼武者』どら焼き。特に鬼の力が封印されているわけではない(笑)。


データ

▼『鬼武者2』
■メーカー:カプコン
■対応機種:PS2
■ジャンル:ACT
■発売日:3月7日
■価格:6,800円(税別)

■関連サイト
カプコン