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2002年3月28日(木)

「トライフォース」を使用したソフト『F-ZERO(仮)』、ACとGCで登場!

 任天堂は本日3月28日、発表会において「トライフォース」向けのソフトの発表を行った。「トライフォース」は今年2月に発表された、ナムコ、セガ、任天堂の3社が開発において業務提携を行う、GCのアーキテクチャを応用したアーケード向け3Dグラフィックボード。2月22日のAOU会場でもセガブースとナムコブースで参考出展され、話題を呼んでいたものだ。

 今回発表されたタイトルはAC用ソフト『F-ZERO AC(仮)』とGC用ソフト『F-ZERO GC(仮)』で、任天堂とセガが共同開発を行う。任天堂のゲームをアミューズメント分野で展開し、さらに家庭用ゲームとも連動させるという、セガの子会社・アミューズメントヴィジョンの構想を、両社で協議した結果開発が実現したとのこと。両タイトルともに任天堂の監修のもと、アミューズメントヴィジョンが企画・開発を行い、『F-ZERO AC(仮)』はセガが、『F-ZERO GC(仮)』は任天堂がそれぞれ2002年末に発売する。

 「トライフォース」と「ニンテンドーゲームキューブ」は共通のアーキテクチャを持つため、GC用の記憶媒体「メモリーカード59」を使用して、ACとGCを連動していくことが可能になるという。また、先日任天堂の米国法人であるNintendo of Americaが発表した「メモリーカード251」については、上位互換なので将来的に対応していくとのことだ。

  セガの開発子会社、アミューズメントヴィジョン代表取締役社長・名越氏は、「実際にこうして任天堂社の発表会の席にいるのが不思議。こういう時代がきたんだなと思う。『F-ZERO』の開発ではいい刺激を受けています」と語っていた。セガ アーケード編成担当・杉野氏は、「『F-ZERO』ということなので、近未来的な筐体も作ってみたい」との希望も口にした。

  任天堂・宮本氏は、「セガ社のアミューズメントの分野には信頼をおいているので、安心しています。元々自分はアミューズメントの仕事をしていたので、今回のことで久し振りにそのことを想い出しました」とのコメントを寄せた。『F-ZERO』シリーズの開発担当・今村氏は、「開発のことでセガ社を訪問したのですが、まさか自分がそこの門をくぐるとは思わなかった」と名越氏同様、今回のコラボレーションに対する思いを語ってくれた。

 今回の発表において任天堂は「今後も他社のクリエイターとのコラボレーションを推進していきたい。クリエイター同士の“こんなソフトを作りたい!”という話に、どんどん門戸を開いていきたい」との考えを明らかにした。この「トライフォース」を軸にして、任天堂と各ソフトメーカーが共同で多くのソフトを開発していく時代も近いのかもしれない。

『F-ZERO AC(仮)』と『F-ZERO GC(仮)』のイメージイラスト。今までの同シリーズにはない雰囲気を感じさせる。

セガ アーケード編成担当・杉野氏(左)とアミューズメントヴィジョン代表取締役社長・名越氏(右)。

岩田氏(左)、宮本氏(中央)に銜えて、『F-ZERO』シリーズの開発担当・今村氏(右)も加わっての発表会。

(C)2002 Nintendo

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