今度の舞台は「監獄島」!名作サウンドノベル続編『かまいたちの夜2』発売決定!
チュンソフトは本日、新宿紀伊国屋サザンシアターにて新作PS2ソフト『かまいたちの夜2 ~監獄島のわらべ唄~』の発表会を行った。前作『かまいたちの夜』は、1994年にSFCで発売、その後1998年にはPSにも移植され累計125万本を売り上げたサウンドノベルの代表作。
この『かまいたちの夜2』は前作のペンション「シュプール」から、監獄島と呼ばれる孤島へと舞台を移し、わらべ唄をはじめとした和風の雰囲気が色濃くなっている。また、世界観の変化に合わせて、雅楽をよりポップな形で世に知らしめた、東儀秀樹氏をオープニング・エンディングに起用するなど、各業界のクリエイターたちとのコラボレーションによる雰囲気作りが行われている。
今回の発表会では、globeのwanna be A dreammakerなどのPVを手がけた武藤眞志氏によるオープニング映像をバックに、東儀秀樹氏の生演奏によるオープニングテーマ・エンディングテーマが披露された。このオープニングムービーは、和風で伝奇的、土俗的な雰囲気を保ちながら非常に洗練されたもので、見ているだけでゾクッとするような恐怖感あふれるもの。東儀氏の演奏も、CDなどでおなじみの「癒し系」の音とは対極ともいえる、緊張感を感じる楽曲になっていたのは非常に印象的だった。
発表会の中で、ディレクターの落合伸也氏は「プロデューサーの中村光一から『かまいたちの夜』の正統な続編になるようにと言われている。『かまいたちの夜』らしさを出すのに重要な登場人物のシルエット化などは、より進化した形で継承されている」と、前作のファンにはうれしいコメントを発表。また、前作のシナリオを担当し、今作の脚本監修を行った安孫子武丸氏は「今回は自分と、田中啓文氏、牧野修氏の3人がシナリオを執筆しており、ひとりでは出てこなかった伝奇物などの色を出すことができた。前作よりもボリューム、バリエーションともにアップしているので期待してほしい」と、人気作家3人によるコラボレーションによる本作の魅力をアピールした。
この『かまいたちの夜2』は、前作から1年半後が舞台。主人公の透と真理のもとに、三日月島で2日間を過ごさないかという招待状が届くところから、ゲームはスタートする。この島には、明治時代の有力者が施設監獄として使用していた建物があり、楽しいはずのリゾートが恐怖の連続殺人の現場に……というストーリーが展開していく。
前作でも話題となった、登場人物のシルエットによる表現はPS2らしい進化を遂げており、ブルーの半透明画像で描かれたキャラクターがシーンに合わせて動くようになった。また、背景も打ち寄せる波や木漏れ日のきらめきなどが動くようになったことで、リアリティのある風景が描かれるように変化している。
最後に、来賓として出席したSCE会長の丸山茂雄氏は「映像、音楽、CG、小説などのクリエイターをまとめるという、すごいことを中村光一氏はやっている。映画は総合芸術だといわれているが、この作品はそれを超えている」と、『かまいたちの夜2』への期待をあらわにした。中村光一氏も「作品として、映像や音楽などの面はもちろんのこと、ゲーム性の部分でも非常にこだわったものとなっている。4年半の歳月をかけて制作しているので、楽しみにしていてほしい」と、作品に対する自信をうかがえるコメントを発表した。
気になる発売日は7月18日、価格は6,800円。小説、映像、音楽など各界の才能が結集して制作された『かまいたちの夜2』、PS2で描かれる真の恐怖の幕開けが今から楽しみだ。
オープニングムービーをバックに、篳篥(ひちりき)の演奏を行う東儀秀樹氏。
ロゴも発表! サブタイトルの監獄島とは、透と真里が訪れる三日月島の別称。
表情はないが、シルエットは髪の毛が風になびくなどの演出も行われる。ユーザーの想像力を刺激する『かまいたちの夜』らしい表現だ。
チュンソフト取締役社長中村光一氏。今回PS2で発売することになったのは、映像の美しさと、大容量のDVD-ROMが主な理由とのこと。
各界の一流クリエーター9人が集結して『かまいたちの夜2』は制作されている。
発表会には中村光一氏、ディレクターの落合氏、脚本の我孫子氏、東儀氏が出演。本作の魅力やコンセプトなどを語ってくれた。
SCE会長の丸山氏も駆けつけ、『かまいたちの夜2』に非常に期待しているとアピール。中村氏とがっちり握手をするシーンも。
(C)2002 CHUNSOFT/我孫子武丸/田中啓文/牧野修/東儀秀樹/パッパラー河合/羽毛田丈史
データ
▼『かまいたちの夜2 ~監獄島のわらべ唄~』
■メーカー:チュンソフト
■対応機種:PS2
■ジャンル:AVG
■発売日:7月18日
■価格:6,800円(税別)
■関連サイト
・『かまいたちの夜2 ~監獄島のわらべ唄~』公式サイト