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2002年7月5日(金)

間もなくβテストがはじまる『三國志Battlefield』の魅力をチェック!

 本日5日、コーエーが開発しているWindows用SLG『三國志 Battlefield』の記者発表会が行われた。本作のジャンルはコーエーでは初となる「リアルタイムシミュレーション(RTS)」で、オンラインによる多人数プレイに対応しているのが特徴。
 
 家庭用ゲーム機ではなかなか見かけないこのジャンルは、ターン制ではなく常に時間が流れている状態で、攻撃や防御、生産を行っていくSLGのことをいう。ターン制SLGと違い、アクションゲームのようにとっさの判断力や臨機応変さが必要となるジャンルだ。

 PCゲームには代表的なRTSとして『Age of Empires』シリーズなどがあるが、本作ならではの特徴として、「Active Logistics Control(動的兵站”へいたん”制御)」というシステムがある。これは、都市と前線を結ぶ補給路をコントロールするシステムで、戦線が極端に拡大している相手の補給路を攻撃するといった戦略を取ることができるようになっているもの。群雄となったプレイヤーはこのシステムを活用しつつ、中国大陸の制覇などの目標の達成を目指していく。
 
 また、三国志ならではの魅力である「武将」も多数登場し、各ユニット群である軍団の隊長として活躍することになる。武将には固有の「スキル」が設定されているほか、武将同士の一騎打ちシステムがあり、これに勝利すれば相手の軍団を一気に壊滅させることができる。

 また、対戦相手を探すロビーも独特のシステムが用意されている。これは「ダイナスティロビー」と呼ばれるもので、洛陽の都市の中でキャラクターを操作し、対戦相手を探していくというもの。一見、真上から見下ろしたようなこのロビーで対戦相手を募り、「酒家」という部屋に集まって対戦することになっている。本作では、このビジュアル化されたロビーシステムを生かして、勝率によって官位やアイテムがキャラクターの外見に反映されたり、成長要素も用意するとのこと。さらにギルドのような、プレイヤー同士によるチームを支援するシステムも搭載し、メールや掲示板、ランキング、アイテム交換などの機能を提供する。

 『三國志 Battlefield』は、日本、台湾、韓国の3カ国で同時発売される。通常のプレイ時は各地域内でのプレイとなるが、大会などのイベントでは国境を越えて、対戦を行うことも検討されている。現在は、同時接続人数4,000人程度のサーバー容量でスタートする予定となっており、パッケージの出荷数などを見ながら随時増やしていく予定。
 
 なお、パッケージ料金とサーバー利用料はいまのところ未定。IPを直接入力してプレイするP2P方式の対戦はなく、必ずサーバーに接続して対戦を行うことになる。
 
 βテスト版のスペックはCPU PentiumIIIかCeleronの500MHz以上必要、メモリ128MB以上必要、VRAM 8MB以上推奨、通信環境56kbps以上推奨となっている。2Dベースなので、強力なグラフィックボードがなくても動くようで、会場で行われたデモを見る限り、DELL製のノートPCで快適に対戦を行えることが確認できた。
 
 本作のβテストの募集はすでに終了しており、7月10日よりサーバーの稼動が開始、βテストがスタートする。製品版の発売は8月下旬を予定しており、3カ国同時に発売するとのこと。
 
 三国志というSLGファンにはよく知られた題材を採用した『三國志 Battlefield』。1人用がメインとなっている従来の『三國志』シリーズとは一味違う、スピーディで迫力あふれる対戦が楽しめる日はすぐそこだ!

左より『三國志 Battlefield』のプロデューサーの上野氏、ゼネラルプロデューサーのシブサワ・コウ氏、コーエーのネットゲーム全般をまとめる松原氏。現在、開発は順調に進んでいるとのことだ。

コーエーでは今後も、オンラインゲームを開発していくとのこと。2003年には、MMORPG、RTS以外のジャンルのゲームを作るという。

対戦相手を探す「ダイナスティロビー」。ある意味、『三國志 Battlefield』の対戦が戦闘シーンの、MMORPGのようだ。

武将をリーダーとする数人で1部隊となるので、必然的に「多」対「多」の派手な戦闘が繰り広げられるようになっている。

「太学(たいがく)」を建築することで、強力な威力を持つ妖術を使用することも可能。

2002 KOEI Co.,Ltd.

データ

▼『三國志 Battlefield』
■メーカー:コーエー
■対応OS:Win98/2000/Me/XP
■ジャンル:SLG
■発売日:8月末
■価格:未定

■関連サイト
『三國志 Battlefield』公式サイト