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2002年8月8日(木)

デジタルアドベンチャー社、NEC・富士通製PCに搭載したポータルにてゲームを配信

 デジタルアドベンチャー社は本日8月8日、韓国産オンラインゲーム配信サービス「ネットゲームセンター」の記者発表会を行った。デジタルアドベンチャー社は、「デジBOOK写真集」シリーズや携帯電話向けコンテンツなどの配信を行っている、ナスダック上場企業。これまでに配信しているコンテンツのタイトル数は300を超えており、デジタルコンテンツ配信企業の老舗だ。

 今回デジタルアドベンチャー社が配信するコンテンツ「ネットゲームセンター」では、この秋より韓国のトップメーカーが制作したオンラインゲーム『ヘルブレス』『エンゼル オブ サイレンス』『エポック』の3タイトルの配信を行う。

 『ヘルブレス(HelBreath)』はシメンテック社が制作した、国家間の対戦がメインのMMORPG(大規模オンラインRPG)。プレイヤーは1兵士として国家に所属し、他国家やギルドを相手に戦争に参加していくというもの。すでにこのゲームは、日本でも25,000人のユーザーがいる。

 『エンゼル オブ サイレンス(Angel of Silence)』はトリプルダイス社が制作した、未来が舞台のMMORPG。スケールの大きなシナリオと、多くのクエストが用意された作品となっている。

 『エポック(EPOCH)』は、SEAN IT社開発のFPS(主観視点STG)。オリジナルの3D描画エンジンを使用しており、カスタマイズ可能なロボットを操作して最大16人での対戦を楽しむことができる。

 ちなみに、これらのゲームはいずれも韓国で50万人以上の有料会員を有しているとのことだ。

 なお、この「ネットゲームセンター」へのアクセスは、今後発売されるNEC・富士通製のPCに標準搭載されており、PCのデスクトップ上に用意されたボタンから簡単にアクセスできるようになっている。両メーカーは2001年時点で国内PC出荷台数の44%を占めるトップ2メーカーであり、コアゲーマーではなく一般のPC利用者に対して強くアピールできる見込みだ。

 コンテンツ利用料金は、サービス開始後の数カ月は無料期間を用意し、その後1ゲームあたり500円から1,000円の有料サービスを行う予定。支払いはクレジットカードで行うことを予定しているが、その後他の形式の導入も検討するという。デジタルアドベンチャー社では、2002年度末で有料会員20万人、2003年度末の有料会員100万人を目標としている。

 この「ネットゲームセンター」の配信についてKang Tai Hyun氏は、「ネットゲームは先発のものほど有利で、後発のものは完成度が高くてもシェアを奪えない傾向がある。このネットゲームセンターが、日本でのネットゲーム事業のさきがけとなることを期待する」と、現在の日本のネットゲーム市場が黎明期であることを指摘。現状のコアゲーマーのみがオンラインゲームをプレイしていない状況で、「ネットゲームセンター」がオンラインゲーム市場で大きなシェアを取りうるとしている。

 年間400万台が出荷されるNEC・富士通製PCから簡単に利用できる「ネットゲームセンター」。従来のゲーマーではなく、より一般層へどれだけアピールできるか注目していきたいところだ。

デジタルアドベンチャー社社長の加藤氏。「インフラの整備に伴い、ネット人口は年々増加している。その中でもっとも注目されているコンテンツはネットゲームだ」と、ブロードバンド時代ならではの「ネットゲームセンター」事業であることをアピール。

戦争が主体のオンラインRPG『ヘルブレス』。すでに日本語化も完了しており、「ネットゲームセンター」配信ゲームの第1弾となる。

SFの世界が舞台のオンラインRPG『エンゼル オブ サイレンス』は、RTS(リアルタイムSLG)の要素もあるとのこと。

『エポック』は、ロボットを操縦する主観視点STG。カスタマイズの幅も広く、オリジナルのロボットを作成して楽しめそうだ。


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