エレクトロニック・アーツ・スクウェアは本日、都内某所にて『ウルティマ オンライン 正邪の大陸』発売記念&『ウルティマ オンライン』5周年記念イベントを開催した。『正邪の大陸』は、『ウルティマ オンライン』の5つ目の拡張セットで、新大陸マラスという新しい冒険の舞台のほか、ネクロマンサーとパラディンという新職業、新マジックアイテム、ハウスデザインツールといった新要素が多数用意されている作品。
今回のイベントには、司会として『UO』公式サイトで配信されているWebラジオ「BNN」のリポーター、マーク・エヴァンス氏が登場。さらにゲストとして、『UO』の開発を行っているオリジン・システムズよりプロデューサーのアンソニー・カストロ氏(Sunsword)、リードデザイナーのトム・チルトン氏(Evocare)、エレクトロニック・アーツ・スクウェア、ドットコム事業部長の正田氏、フォトグラファーの桐嶋ローランド氏が招かれ、『正邪の大陸』の新要素の説明や、トークセッションが行われた。
『正邪の大陸』によって追加される要素は非常に多いのだが、以下に中でも特徴的な4つの要素について詳細を記載する。
■新大陸マラス
『正邪の大陸』の追加要素の中でも、最大のポイントがこの新大陸マラスの追加だ。宇宙に浮かんだ大陸となっており、広さはブリタニア大陸の1/3ほどでイルシェナーよりもやや広い。特徴としては、過去の拡張セットで追加された土地と異なり、家の建築が可能なことがあげられる。また、新職業のネクロマンサー・パラディンの町や、バッグボール用のコートといった、プレイヤーのコミュニティを主眼に置いた設置物も用意される。
さらに、新ダンジョンのDoomも設置されており、新モンスターとボスモンスター、それに伴なうレアアイテムが用意されているとのこと。
■ネクロマンサー・パラディン
『UO』には厳密な意味での職業はなく、40種類以上のスキルの組み合わせによってキャラクターのできる行動が決まるのだが、今回新たにネクロマンサー用スキルとパラディン用のスキル、Necromancy(ネクロマンシー)とChivalry(騎士道)が導入される。ネクロマンサーは16個の邪悪な新呪文といくつかのクリーチャー召喚という能力が与えられており、一方のパラディンは味方を助けたり強化したりする、10個の能力を使用できる。
■ハウス・デザイン・ツール
多くの『UO』プレイヤーにとって1つの目標となっている「家の所有」だが、これまでは20種類のデザインの中から選択して建築することしかできなかった。しかし、ハウス・デザイン・ツールの導入によって、プレイヤーは土台の形や外壁、床のパネルのデザインといった細部を変更し、個性あふれる家を建築することが可能となる。
現在公式サイトでは、このハウス・デザイン・ツールのデモが用意されているが、ペイントツールのように、パレットから設置したいものを選んでクリックするだけで家ができ上がっていくので、非常に手軽にカスタマイズを楽しむことができそう。ゲーム内のお金「GP」は必要だが、それ以外のスキル・資材は不要とのことなので、今のうちに稼いでおきたいところだ。
■新マジックアイテムシステム
マジックアイテムについては、既存のシステムを大幅に変更したものが『正邪の大陸』で導入される。この新システムが導入されることで、アイテムに属性防御が付与されるほか、ステータスへのボーナスや耐久力の増加、ダメージや攻撃スピードの増加などが組み合わされ、無限に近い種類の武器が登場することになる。なお、この導入に伴なって現在のマジックアイテムにある「Vanquishing」(+9ダメージ)などの属性は廃止され、対応した新しい属性へと置き換えられることになる。
この他にもさまざまな新要素が用意されているのだが、『正邪の大陸』公式サイトに詳細が掲載されているので、興味のある人はそちらをチェックしよう。
また、今回のイベントでは秋より募集を行っていた、「コスチューム・デザイン・コンテスト」の優秀作品発表もあわせて行われた。これは、装備品のデザイン案を日本のプレイヤーから公募、優秀作品を『正邪の大陸』に登場させるという企画で、今回発表された5作品が何らかの形でゲーム中に登場することになった。優秀作品、最優秀作品は以下の通り。
■最優秀作品
「狼のマント」
■優秀作品
「アジア風ジャケット」
「エルフ・プリンセス・ドレス」
「花の冠」
「毛皮スカート」
イベントではこの後、フォトグラファーの桐島ローランド氏と、開発陣のトークセッションとなったのだが、この中でSunsword氏が強調していたのが「コスチューム・デザイン・コンテストもそうだが、日本からのコンテンツを『UO』に取り入れていきたい」ということ。ファンタジーな『UO』の世界に、和風なデザインの導入は難しいと思うが、世界観を崩さないレベルで日本的な要素が登場することはプレイヤーとしても歓迎だろう。
また、最後に質疑応答が行われたのだが、その中で『正邪の大陸』早期アップグレード&購入キャンペーンを行うことが明らかにされた。これは、すでに北米で発表されていたもので、規定の期日までに新規アカウントを登録するか、アップグレードを行うとゲーム内で「20種類のミニチュアのうち1つ」と「アイテムブレス権利書」がもらえるというもの。日本では北米よりも発売日が遅いため、期日等はまだ調整中だが、詳細が決定次第公式サイトで発表を行うとのことだ。
この『正邪の大陸』の発売日は2月19日。アップグレード版、通常版、コンビニ特別版と3つのバージョンが用意されており、既存のプレイヤーであればアップグレード版、新規プレイヤーは通常版を購入することで、『正邪の大陸』までに導入されたすべての拡張セットを導入することができる。また、コンビニ特別版はアップグレード版+通常版というお得なセットになっている。既存プレイヤーの人はこちらを購入して、友人にアカウントをプレゼントし、『UO』の世界に誘ってみてはいかがだろうか。
「BNN」のマーク・エヴァンス役を担当する森訓久氏。本当に「BNN」そのままのノリでしたが、本日は死なずに(いつもは最後にキャラが死んでしまうのです)無事最後まで司会を務めていました。
『正邪の大陸』プロデューサーのアンソニー・カストロ氏(左)と、リードデザイナーのトム・チルトン氏。『UO』プレイヤーには、本名よりもSunsword、Evocareの名前の方が知名度が高い。
5周年記念ケーキに入刀するSunsword氏。このケーキは後で来場者に振舞われることに。
『UO』プレイヤーでもある、フォトグラファーの桐島ローランドもゲストとして登場。なんと、『正邪の大陸』発売記念に、彼がデザインした家が各シャードでプレゼントされるキャンペーンが開催されることが決定した。
会場のドリンクバーでは、特製の「ポーションカクテル」も用意されていた。紫ポーションは『UO』内では爆薬なのだが……。
「コスチューム・デザイン・コンテスト」で最優秀賞を獲得した、「狼のマント」。どのような形で入手できるのか楽しみだ。
5年目を迎えて、ますます楽しみが増えていく『ウルティマ オンライン』。Sunsword氏によれば、今後は「ハウス・デザイン・ツール」のような、プレイヤーの個性が発揮できる方向でのバージョンアップを行っていきたいとのことだ。
データ
▼『ウルティマ オンライン 正邪の大陸』
■メーカー:エレクトロニック・アーツ・スクウェア
■対応機種:PC(対応OS:Windows98/Me/XP)
■ジャンル:MMORPG
■発売日:2003年2月19日
■価格:
アップグレード版:1,980円
通常版:2,980円
コンビニ特別版:2,980円
■関連サイト
・『ウルティマ オンライン 正邪の大陸』特別サイト
・『ウルティマ オンライン』公式サイト