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2003年10月24日(金)

NVIDIAの新製品ビデオカード「GeForceFX5950Ultra」「同5700Ultra」登場

 本日10月24日、大手GPUメーカーのNVIDIAの新製品「GeForce FX 5950 Ultra」「GeForce FX 5700 Ultra」の製品説明会が開催された。

 「5950 Ultra」、「5700 Ultra」は、これまで販売されてきた「GeForce FX 5900」および「同 5600」の後継機種。どちらも設計の見直しや動作クロックが引き上げられるなどして、性能が向上した。

 「5950 Ultra」は、「GeForce FX」シリーズの中では最高級品となるGPU。スペックはコアクロック475MHz、メモリクロック950MHz、メモリ帯域幅30.4GB/secとなっている。主に最新の3Dゲームをプレイするコアユーザーをターゲットにしており、米国では499ドルでの販売が予定されている。

 一方の「5700 Ultra」は、一般的なPCユーザーをターゲットにした製品。「FX 5600」と比べると、コアクロックが400MHzから475MHzに、メモリクロックが800MHzから900MHzに、メモリ帯域幅が12.8GB/sceから14.4GB/secにそれぞれ向上している。また、「UltraShadow」、「CineFX 2.0」、「Intellisample HCT」といった機能を搭載し、今後登場する予定のゲームに対応。価格も199ドルと手ごろな設定になっている。

 また、本日の説明会ではNVIDIAと協力して開発が進められているゲームとして、エヌ・シー・ジャパンの事業推進部ヘッドマネージャーの北川徹氏、カプコンのPCパブリッシング室PCビジネス開発室長の久永智之氏より、『リネージュII』と『カオスレギオン インターナショナル for PC』の紹介が、それぞれ行われた。

 北川氏は「『リネージュII』開発初期の頃から、最新のビデオカードを提供してもらうなど、NVIDIAに協力して頂いてきた。これらのGPUはクリエイターのインスピレーションをかきたてる製品であり、NVIDIAは『リネージュII』の生みの親、育ての親といっても過言ではありません」と、同社との強力な関係をアピールした。

 また、カプコンの久永氏は「PC版『カオスレギオン』制作にあたっては、高解像度モードなどの搭載のために、NVIDIAに協力して頂いた」と、やはりNVIDIAとの技術協力によってゲームが制作されたことを紹介した。また、詳細は今後明らかにされる予定だが、『カオスレギオン』購入者に対してNVIDIAの最新グラフィックカードをプレゼントするキャンペーンを実施するとのこと。

 なお「5950 Ultra」および「5700 Ultra」搭載ビデオカードの発売時期については、近日中にAOpen、eVGA、MSIなどのカードベンダーから発表される予定。本日紹介された『リネージュII』や『カオスレギオン』のほか、『Far Cry』、『S.T.A.L.K.E.R. Oblivion Lost』、『DOOM III』などのFPSに注目しているPCゲーマーにとっては、見逃せない製品となりそうだ。

説明会では初めに、今年で創立10周年を向かえたNVIDIA代表取締役の和田俊樹氏より、これまでの歩みと現状の解説がなされた。

ドイツのCRY TEC社が開発するFPS『Far Cry』。NVIDIAが技術協力しており、水面などの表現には頂点シェーダーとピクセルシェーダーが活用されている。

デスクトップ向けGPU担当シニアプロダクトマネージャーのスティーブン・シムズ氏が、最新GPUを解説。また、「GeForce」が130以上の最新ゲームソフトの動作を保証していることがアピールされた。

間もなく日本でもクローズドベータが始まる『リネージュII』の紹介では、実際に韓国のサーバーに接続してキャラクターメイキングシーンなどを披露。

カプコンの久永氏は、「世界同時発売、8カ国語対応はカプコンでも初の試み」と、『カオスレギオン』について語った。

『カオスレギオン』は解像度1600×1200まで対応しているが、本日はプロジェクタの制約があり1280×1024でのデモプレイとなった。

こちらは1600×1200の映像。セルフシャドウなどを実装し、PS2版とは比べ物にならないほどの美しさであることがわかる。

会場にはさまざまなカードベンダーの「GeForce FX 5950 Ultra」「同 5700 Ultra」搭載製品が展示されていた。写真はAOpenの製品だ。

台湾Gainward社の水冷システムを搭載した「GeForce FX 5950 Ultra」搭載カード。日本ではASKより発売される。


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