NVIDIA、モバイルPC向けGPU「GeForceFXGo」シリーズ記者発表会を開催
グラフィックチップメーカーのNVIDIAは本日3月19日、モバイルPC(ノートPC)用GPU「GeForce FX Go」シリーズの記者発表会を開催した。これは、3月12日よりドイツ ハノーバーで開催されているCeBITで行われた発表を日本向けに行ったもので、「GeForce FX Go」の機能説明や、デモンストレーションなどが行われた。
今回発表が行われた「GeForce FX Go」シリーズは、デスクトップ向けGPU「GeForce FX」のノートPC版。「GeForce FX Go 5600」「GeForce FX Go 5200」という価格やスペックが異なる2つのモデルが用意されており、どちらもNVIDIA製モバイル用GPUとしては初のDirectX9に対応、ピクセルシェーダ、バーテックスシェーダともに2.0+をサポートしている。
それぞれのスペックだが、上位モデルの「5600 Go」は、4ピクセルパイプラインで、プロセスルールは0.13μm。動作クロック350MHz、メモリはDDRを使用し、バス幅は128bit。トランジスタ数8,000万個。「5200 Go」は、4ピクセルパイプラインで、プロセスルールは0.15μm。動作クロック300MHz、トランジスタ数6,000万個となっている。
これらのスペックは、それぞれデスクトップ向けの「GeForce FX」シリーズと同等になっている。クロックやメモリ量は、PCメーカーによって変更される可能性があるとのことだが、GPUのパワーが必要な3Dゲームもプレイすることができるだろう。
実際、米EAは「GeForce FX Go」シリーズをゲーム開発の際の設計に組み入れ、発売前に動作確認検証を行うことを発表している。これまでは、多くのメーカーが3Dゲームに関して「ノートPCは動作保証外」とすることが多かっただけに、正式サポートが受けられるのは、ユーザー側にとってありがたいことだろう。
これまで、ノートPCで3Dゲームをプレイする場合は、NVIDIA「Geforce4 460 Go」、ATI「Mobility RADEON 7500」などの選択肢があったが、やはりデスクトップPCと比べるとパワー不足の感があった。しかし今後は、「GeForce FX Go」シリーズ搭載ノートPCで、『FFXI』や『Battlefield 1942』といった、フル3Dゲームが快適にプレイできるようになりそうだ。
デスクトップ向けGPU「GeForce FX」シリーズと同等のスペックを持つ、「GeForce FX Go」シリーズ。
「GeForce FX」シリーズの発表会で多用された妖精「Dawn」が踊るデモ。これが「GeForce FX Go」搭載ノートPCで動く様子が公開された。
NVIDIAモバイル プロダクト マネジメント担当ディレクター、ビル・ヘンリー氏より、「GeForce FX Go」の概要が説明された。
「GeForce FX Go」は、すでにOEMメーカーに出荷が開始されている。下は4月発売予定の東芝製ノートPC「Satellite」。
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