NOKIAカンファレンスレポートゲーム機+携帯電話「N・GAGE」が正式発表
午前からのSCE、任天堂のカンファレンスに続いて行われたNOKIAのカンファレンス。携帯電話としても使えるゲーム機、N・GAGEのお披露目会として注目を集めていた。会場に着いてみると、日本での発売予定は未定ということからか、日本人プレスの数は少なかったが、欧米のマスコミの集まりはなかなかのもの。携帯電話で圧倒的なシェアを持つNOKIAがゲーム機を作ると、いったいどんなものになるのか個人的には興味津々である。
カンファレンスはまず、キッズ(といっても日本人の眼から見ると十分大人)のダンスからはじまった。手にはもちろんN・GAGE。携帯として使ったり、ゲームをしたり、そしてオンラインでマルチプレイもOK。簡単にN・GAGEのコンセプトを伝えていた。その後、NOKIAのN・GAGE責任者のナダ・ユジナ氏が登場し、「NOKIAがなぜゲーム機を作るのか。世界中でNOKIAを使っている人がいる。NOKIAは携帯機のリーダー。そしてマルチプレイ、モバイル、オンラインの、ゲームに必要な3つの領域で持つNOKIAの資産を活かせるのがN・GAGE」と説明。責任者が女性ということもあり、まずは華やかな印象をもたせることに成功した。
続いて登場した、ソフト開発部門の責任者バンヌッキ氏がN・GAGEの概要を公開。N・GAGEの発売は、2003年10月の上旬、価格は299ドル、ローンチタイトルは10タイトルを予定。20タイトルをクリスマスまでには発売することを約束した(ソフトの価格は1本20~30ドルを予定)。本体の価格設定に関しては「MP3プレイヤー、グローバルモバイルフォン、N・GAGEゲームパック。これだけの機能を持ってこの価格のものがどこにありますか?」と自信の深さを見せた。
気になるソフトラインナップは、『トゥームレイダー(EIDOS)』『トニーホークスプロスケーター(ACTIVISION)』『パスウェイトグローリー(NOKIA)』『スペースインベーダー(タイトー)』『パズルボブル(タイトー)』『ソニックN(SEGA)』『スーパーモンキーボール(SEGA)』『レッドファクション(THQ)』『スプリンターセル(gameloft/ubi)』などが発表された。NOKIA自身もソフトを作っていくようだ。なかでも会場でデモンストレーションが行われてN・GAGEらしさを見せつけたのが『トゥームレイダー』。ララを操るアクションゲームで、さまざまなステージをタイムアタックしていき、自分のスコアをすぐに専用Webサイトにアップすると、即座にランキングが変動していく仕掛けになっていた。3Dのゲームは当たり前、そしてもっともN・GAGEらしいのが、当然のことながら簡単にオンラインにすることができる点だということを十分にアピールできていた。
はじめての世界発表ということで、やや段取りが悪いところもあり、初々しさも見せたカンファレンスだったが、大きなトラブルはなく終了。取材陣が気になったのは、キッズダンサーのリーダーが、JPNと文字の入った帽子をかぶっていたところ。日本での発売は未定なのに・・・・・・なぜ? と余計なことを気にしながら会場を後にした。
会場となったロサンゼルス市街のホテルに集まった人々。さすがに欧米のプレス関係者がほとんどを占めていた。
責任者のナダ・ユジナがN・GAGEの機能を説明。ゲーム機の責任者が女性というのは今までになかったことだ。どんな展開をさせていくのか、個人的に期待(もりした談)。
女の子のお腹に書かれた文字で価格を発表。日本円にすると3万5千円前後となる。携帯ゲーム機としてみるとかなり高い印象。たしかに高性能だが、買う人を選びそうだ。
キラータイトル『トゥームレイダー』の画面。基本的に縦位置の画面でプレイすることになる。
カンファレンスの後に試遊も可能だった。本体サイズは、日本人から見てもかなり小さい。
■関連サイト
・NOKIA「N・GAGE」
・E3 2003