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2003年6月14日(土)

6千年の歴史を戦い抜くRTS『ライズオブネイション』カウントダウンイベント開催!

 マイクロソフトは、7月11日発売予定のPC『ライズ オブ ネイション ~民族の興亡~』の発売カウントダウンイベントを、池袋古代オリエント博物館で開催した。
 『ライズ オブ ネイション』は、『シヴィライゼーションII』などの開発者Bryan Reynolds氏をはじめとした、『シヴィライゼーション』シリーズ開発者が多く参加して開発されたリアルタイムストラテジーゲーム。古代から現代までの約6,000年を舞台にしており、プレイヤーは技術開発などで時代を進化しながら、対戦相手と戦って勝つことが目的となっている。

 今回行われたイベントでは最初に、古代オリエント博物館の研究員、石田恵子氏と宮下佐江子氏があいさつ。司会からの「古代において、どうすれば戦争に勝つことができたのか」という質問に対しては、「鉄を使用した武器など、資源によって勝敗が決まるところが大きい」とのこと。まさに、『ライズ オブ ネイション』の勝利のコツそのままである。また、「『ライズ オブ ネイション』でどの文明を使ってみますか?」という質問には、「やはり西アジアを研究しているのでエジプトですね。ただ、もっと古いメソポタミアの文明もあるとよかったです」とのことだった。

 続いて、スペシャルゲストとしてNHKエンタープライズ21の野島正宏チーフプロデューサーが登場。同氏は現在NHKスペシャル「文明の道」などのCG制作を担当しているほか、以前は月刊アスキーの編集者として5年間活躍していた方だ。どちらかといえば、じっくりと考えて手を進められるターン制SLGの方が好みとのことだが、『ライズ オブ ネイション』については、「リアルタイム制によってリズムよく楽しめる。最近のターン制ゲームは、さまざまな要素を取り入れたことで一晩では決着がつかないですから」と、コメントしてくれた。

 さらに、このイベントにはもう一人のスペシャルゲスト、東京大学名誉教授で作家でもある養老孟司氏が登場。「私は『平安京エイリアン』の頃からのゲームで遊んでいるんでいて、今でもほとんど毎日、1時間から2時間ぐらいゲームで遊んでいます」と、ゲームファンであることを前置きして、話が進められた。

 本作については、「ゲームは単純すぎるとおもしろくない。シューティングや単純なパズルゲームは、単なる暇つぶし以上のものにはならないけど、『ライズ オブ ネイション』は戦略を考えて、楽しめますね」と、コメント。「6,000年を1時間で体験できるなんていうのは嘘だけれども、こういうファンタジーな作品をくだらないと思いつつプレイしてしまうのは、完全に嘘だからなんです。現実っていうのは、例えばTVでも一見本当のようでも裏になにかあったり、映されていない嘘の部分があるんじゃないかとかんぐってしまう。こういう作品は、当然最初からすべて嘘だとわかっているから、そういう心配をせずに安心して楽しめる。だから夢中になって遊べるんです」と、学者の方らしい、ゲームのおもしろさそのものに対する意見も聞かれた。

 これにて第一部が終了し、しばらくの休憩を挟んだ後、『エイジ オブ エンパイアII:覇者たちの光陰』世界チャンピオンのHALEN氏と、『エイジ オブ ミソロジー』日本公式大会優勝者のZyatou氏によるデモプレイが披露された。

 まず、『ライズ オブ ネイション』をプレイしてみた感想としてHALEN氏は「国境の概念があるため、戦術よりも戦略を重視している」、Zyatou氏は「RTSは先手必勝な傾向があるが、国境の概念と補給によって、この問題をクリアしようとしているところがおもしろい」とのこと。また、野島氏より「『エイジ オブ エンパイア』シリーズほど、忙しくない感じです。『シヴィライゼーション』の七不思議のような要素もあって、戦術も多彩」とのコメントもあり、『エイジ オブ エンパイア』シリーズとの違いが説明された。

 実際の対戦の方だが、こちらは発売前のタイトルということで、多少たどたどしい部分も見られたが、中盤には両者が軍を整え、小競り合いが展開された。しかし、そこで残念ながら時間切れになり、両者引き分けに。

 イベントの最後には、マイクロソフトのプロダクトマネージャ風間氏より「残念ながら発売延期となりましたが、よりクオリティを高めた形で7月11日に発売するので期待してほしい。また、冬に公式大会を行いたいと考えています」と、全国大会を計画していることが明らかにされた。『エイジ オブ ミソロジー』の全国大会と異なり、チーム戦の形を考えているとのことなので、RTSファンは冬を目指して腕を磨いておきたい。

イベントは、池袋の古代オリエント博物館で行われた。さまざまな文明同士の戦いを描いた本作に、ピッタリの場所だ。

石田氏と宮下氏はともに、西アジアを専門に研究されている。

NHKエンタープライズ21チーフ・プロデューサーの野島氏。学生時代は中国史を専攻していたとのことで、『ライズ オブ ネイション』での使用文明も中国とのこと。

養老氏は、かなりのゲームファンで『ライズ オブ ネイション』のためにPCを買い換えたという。

RTSのイベントに引っ張りだこのHALEN氏。進化スピードを落として、兵の数をそろえていた。

一方、こちらも有名プレイヤーのZyatou氏。スクリーンを見ながらの操作になり、非常に苦労していた。

『ライズ オブ ネイション』では、ターン制とリアルタイム制の要素がミックスされているのが特徴。どちらのファンでも楽しめるところががポイントだ。

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データ

▼『ライズ オブ ネイション ~民族の興亡~』
■メーカー:マイクロソフト
■対応機種:PC(対応OS:Windows98/Me/2000/XP)
■ジャンル:SLG
■発売日:2003年7月11日
■価格:9,800円(税別)

■関連サイト
『ライズ オブ ネイション ~民族の興亡~』公式サイト