セガ、短編映画集「JamFilms」を、NTTグループ4社と共同でブロードバンド配信
セガと、映画配給などを行うアミューズは本日7月28日、共同制作映画「Jam Films」を、NTTグループ4社と協力し、ブロードバンド配信を開始したことを発表した。
「Jam Films」は、飯田譲治氏をはじめ、日本映画界を代表する7人の監督のショートフィルムを、1本の映画に仕上げた、コンピレーション・ムービー。「コールドスリープ」(監督:飯田譲治、主演:大沢たかお、角田ともみ)、「ARITA」(監督:岩井俊二、主演:広末涼子)など、ショートフィルムとしては異例の豪華スタッフをそろえ、2002年12月に劇場公開、6カ月のロングラン上映を行った。また、6月27日にはビデオ・DVDの販売、レンタルがスタートし、初回出荷25,000本を達成している。
このたび行われるブロードバンド配信は、NTTグループの「BROBA」「ぷらら」「OCN」「DreamNet」の、各ポータルサイトを通じて行われる。4社では、各作品ごとに1週間のローテーションを組み、それぞれ異なる作品を配信することで、配信事業社のバッティングを防ぐ。また、作品のほかにビデオやDVD、サウンドトラックなどのプロモーション事業も同時に行うことで、「Jam Films」プロジェクト全体の活性化を狙っていく。
セガとアミューズでは、「Jam Films」プロジェクトによって、観客にエンターテインメントを提供することはもちろん、新たな才能の発掘も行っていきたいとのこと。さらに、プロジェクトを推し進めることで、「Jam Films」をアーティストの登竜門のような機能を持たせたものにしていきたいという。
配信開始時の価格は、1タイトル300円、7本セットで1,500円。ブロードバンド配信には、家にいながら好きな時間に視聴することができるという、独自のメリットがあるので、映画館で見逃した人、レンタルショップへ行く手間が惜しい人は、このサービスを利用してみてはいかがだろうか。
セガ コンテンツプロデュース部 部長の梅村宗宏氏は、「いろいろな企業を巻き込み、Jam Filmsを見たクリエイター志望の人が、ショートフィルムを作るような、コンテンツの還流を生み出したい」と語る。
映画監督の飯田譲治氏によれば「日本の作品は、お金を払って見てくれている人を楽しませるというところから、ずれたものが多い」とのこと。「Jam Films」のブロードバンド配信が、エンターテインメントを意識した作家の生まれるきっかけになってほしいとコメント。
ブローバの柏尾敬秀氏は、「ブロードバンドユーザーは急激に増えているが、そこを流れるコンテンツがこれからは重要になる。今回のブロードバンド配信をひとつの試金石として生かしたい」と、配信の意義を説明。
配信されるタイトルは、各社とも1週間ごとに入れ替わる。7週間で、全作品を見ることができるのだ。
配信される映像のクオリティは各社異なっており、「ブローバ」では最大3Mbpsの映像が用意されている。
記者発表会では、続編「Jam Films 2」が制作中であることが明らかにされた。今回は、人気ミュージシャンとのコラボレーションが行われている。
■関連サイト
・「Jam Films」公式サイト
・セガ
・アミューズ