【PSMeetingPart1】PSビジネスは依然高シェアを維持。しかし、国内市場では課題も
SCEが本日開催したPlayStation Meeting 2003では、まず始めにSCEコーポレート・エグゼクティブ、SCEJプレジデントの竹野史哉氏より、2002年度のPSビジネスの実績と、2003年度の展開の説明が行われた。
まず、PlayStationは欧米を中心に伸び、ワールドワイドで累計9,724万台を出荷。発売4年目を迎えたPS2は、累計5,385万台を出荷した。右の写真を見てもわかるように、この売り上げの伸びはPSを超えており、これからさらに拡大をしていくと見られる。
続いて、PS2の地域別の出荷数に目を向けると、日本1,360万台、北米2,365万台、欧州1,660万台と、北米・欧州ともに日本を上回る市場となっている。普及率も、北米では6世帯に1台、日本では4世帯に1台を達成しているが、PSに比べればまだ低く、今が折り返し地点にあたるのではないかとのこと。
ハード別シェアでは、北米では50%程度、欧州では60%程度、日本では80%にも及び、各地域とも安定したナンバーワンの地位を獲得している。
ソフトビジネスの面では、一昨年より爆発的に拡大しており、昨年はワールドワイドで1億9千万本を達成している。さらに、PSをあわせると、2億5千万枚を達成している。SCEでは、今年はさらに売り上げが拡大するとみており、過去最大の売り上げ本数を目指すという。
国内市場におけるPSビジネスでは、2002年度末にSAKURA、AQUA、SILVERの3つのカラーバリエーションモデルを投入。女性や低年齢層に支持を受けたとのこと。SCEでは今後も、タイムリーなカラーバリエーションの投入を考えている。
ソフトについては、日本における課題が浮き彫りになっており、本日会場に集まったソフトメーカー、販売店、出版社と、課題を共有し解決を目指したいということが語られた。本日挙げられた課題は「ヒットタイトルの不足」「オリジナルタイトルの減少」「特定ジャンルへの集中」「発売後、期間が経過したソフト売り上げの低下」「年末商戦期のソフト集中」といった点。「SCEJとしても責任を感じるが、ゲーム・アニメの発信基地である日本に、今こそ制作力と企画力が求められている(竹野氏)」と、オリジナリティのある、さまざまな層が楽しめる作品の重要性がアピールされた。
「PS2は、まだまだこれからユーザーが増える」と、拡大期にあることを語る竹野史哉氏。
PS、PS2の販売台数比較グラフ。発売後~3年目まで、PS2はすべての年でPSを上回っている。
3地域に分けてみると、北米市場の大きさがよくわかる。ソフト売り上げも、北米は好調だ。
2002年-2003年の、日本での各ハードのシェア。PS2が圧倒的に優勢となっている。
大幅に伸びを見せるソフト売り上げ。SCEでは2003年度、過去最大の売り上げを狙う。
SAKURA色のPS2の購入者の34%は女性。新たな顧客層の開拓に成功した。
AQUA、SILVERでも、従来のPS2とは違う年令層を獲得。