【TGS】なぜ『真・女神転生』に「ダンテ」なのか。岡田氏と田中氏が語る開発秘話
アトラスブースで、9月26日に発表した新タイトル『真・女神転生III-NOCTURNE マニアクス』(以下、『マニアクス』)のステージイベントが行われた。
このステージイベントには、アトラスのクリエイティブディレクター金子一馬氏、チーフディレクターの山井一千氏、岡田耕始氏のほか、カプコンより『デビル メイ クライ2』プロデューサーの田中剛氏が訪れ、『マニアクス』の魅力や、ダンテ登場の経緯が語られた。
まず、本作について金子氏は「『NOCTURNE』に盛り込めなかったものを入れてあります。ボリュームも多くなっており、タイトル通りマニアならニヤリとする内容も、いろいろと用意されています」と、本作開発の経緯と魅力を説明。また、山井氏は「本作のテーマは"死"です。また、本作はスペシャルバージョン、本編から外れた劇場版のようなものという位置付けで、楽しめる要素も多いですので期待していてください」とコメントした。
続いて、『デビル メイ クライ』のダンテ登場に関する説明では、「田中さんと、これからのゲーム業界についてなど、いろいろ話をしていた時期に、山井からダンテを出したいという要望がきて、いきなり『使わせてほしい』と頼んだんです」(岡田氏)と、開発の現場スタッフから生まれたアイデアであることが明らかにされた。
また、田中氏によれば「企画書を受け取るか受け取らないかという早い時期に、ダンテ登場シーンのビデオが送られてきました」とのこと。「データをもらう前だったので、設定資料集などを買い込んで作りました」(岡田氏)と、『マニアクス』スタッフ側が、かなりの情熱がこもった行動をとって、話が進められたようだ。
ダンテが出ることに関しては、「違和感があるという人もいるかもしれないが、完全に『真・女神転生』の中に溶け込んでいない、そのおもしろさを味わってほしい。『女神転生』と『デビル メイ クライ』が、いい融合の仕方をしていると思います」と岡田氏。また、「アクションゲームではできない、RPGだからこそ表現できるダンテの格好よさが出ているといいと思います」ともコメントした。
お互いに『真・女神転生』『デビル メイ クライ』が好きだからこそ実現できたといえる今回のコラボレーション。岡田氏は、これからもメーカーの垣根を超えていろいろやっていきたいとのことだが、ゲームのおもしろさにつながるのであれば、ユーザーとしても今後もこういったメーカー間の協力は大歓迎だ。
『NOCTURNE』を遊び尽くした人でも、さらに楽しめる『マニアクス』。金子氏はあまりのボリュームに『真・女神転生III-NOCTURNE マゾヒスト』にしようと思ったとか。
ここだけの話が次々と飛び出す金子氏(右)と、山井氏(左)のトーク。「魔人が非常に重要なキャラクターになっています」(金子氏)とのことだ。
超高層ビルから飛び降りてダンテが登場! そのスタイリッシュさは、『マニアクス』でさらに磨きがかかる。
「ただデータをもらうだけではなく、何度もカプコンにチェックをしてもらった」と岡田氏(左)。セリフ回しなどもカプコンとともに作り上げ、新たな世界観が広がっている。
(C)ATLUS 2003,2004
DANTE from Devil May Cry2:(C)CAPCOM CO.,LTD.2003 ALL RIGHTS RESERVED.
データ
▼『真・女神転生III-NOCTURNE マニアクス』
■メーカー:アトラス
■対応機種:PS2
■ジャンル:RPG
■発売日:2004年1月
■価格:5,800円(税別)