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2004年10月28日(木)

映画や次世代PS用ソフトなど!コーエー、黒澤明監督の「鬼」をメディアミックス展開

 本日10月28日、六本木アカデミーヒルズ タワーホールで、総合エンターテインメントコンテンツ「鬼」(仮称)の発表会が行われた。

 「鬼」は、故・黒澤明監督の遺稿をもとに、コーエー、黒澤プロダクション、シブサワコウプロダクションの3社が展開するメディアミックス作品。2006年の劇場用映画の公開や、次世代のPSに向けたゲームソフトの発売が計画されている。

 映画「鬼」は、黒澤プロダクションの黒澤久雄氏が監督を、シブサワ・コウ氏がプロデュースをそれぞれ担当。2人の共同で脚本が制作され、撮影には「黒澤組」のスタッフが参加するとのことだ。登壇した黒澤久雄氏によると、「鬼」の制作プロジェクトは、黒澤明監督の遺稿をアニメ化しようというアイデアから始まったという。このアニメ化の話をコーエーに持ちかけたのが2001年12月。2004年に入ってから、話が急速に進展し、本日の発表会にいたったとのことだ。
 物語の詳細は明らかにされなかったが、映画「鬼」の主人公は、周囲の人間から鬼と恐れられている金髪碧眼の武将。戦国乱世の中で、主人公が自分の運命を切り開いていくという物語が展開する。黒澤久雄氏は、この映画の主人公とヒロイン役を一般公募オーディション(2004年11月1日より受付開始)で決定するという発表も行った。

 続いて、シブサワ・コウ氏が登壇し、メディアミックス展開の1つとして制作される次世代PS用ソフト『鬼』(仮称)について解説。シブサワ・コウ氏は、「映画の準備稿を読んで感激しました。やはり父と子、久雄さんにも歴史エンターテインメント作品のおもしろさを伝えるDNAが受け継がれているんだと思いました」とコメント。ゲームのジャンルは、ロールプレイングゲーム要素を盛り込んだアクションゲームとなり、主人公である武将の成長が描かれるという。また、シブサワ・コウ氏は「次世代PS用ソフトということで、ハードの能力を使い切った、今までにない、新しいシステムのゲームにしたい」と、意気込みを語ってくれた。
 さらに、質疑応答の中で「これまで発売されたコーエーのゲームタイトルを映画化する予定は?」という質問が向けられると、シブサワ・コウ氏は「『無双』シリーズの映画化については、準備が整ったら取り組んで行きたいという気持ちはあります」と返答。シリーズのファンは、こちらの展開にも期待したい。

 コーエーでは、次世代PSに向けたゲーム開発の他にも、携帯電話向けコンテンツ、キャラクターグッズ、音楽など、あらゆる分野で「鬼」の商品を展開していく予定。2006年公開の映画「鬼」を中心とした、今後のメディアミックス展開に注目しよう。

「鬼」の発表会には、報道関係者だけでなくアナリストらも多数集まった。2005年1月には、詳細な内容の発表会も行われる予定だ。

今回の映画「鬼」が初監督作品となる黒澤久雄氏。また、11月1日より開催されるオーディションについて「主人公はハンマー投げの室伏広治選手みたいな人がいいなぁ」と語ってくれた。

シブサワ・コウ氏は「ゲームでのムービー制作の経験を生かし、より多くの人が楽しめる映画にしたい」とコメント。

SCEのプレジデント兼COOである竹野史哉氏も出演。「この作品が世界に羽ばたいて行くことを期待すると同時に、私たちもフォローしていきたいと考えています」というメッセージが贈られた。

「鬼」の制作に向けて、意気込みなどを語ってくれた4氏(左からコーエー代表取締役会長・襟川恵子氏、竹野氏、黒澤氏、シブサワ・コウ氏)。さまざまなメディアで展開していく「鬼」の世界に注目が集まる。


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