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2004年9月21日(火)

新型PS2、PSP、次世代機に注力!久夛良木氏がSCE下半期ビジネス施策を発表

 本日9月21日、都内ホテルで「PlayStation Business Briefing 2004」が行われ、SCE代表取締役社長兼グループCEOの久夛良木健氏、副社長兼グループCOOの佐藤明氏、副社長兼グループCFOの加藤優氏、SCEJプレジデントの竹野史哉氏が出席した。

 久夛良木氏は、まず日本、北米、欧州のマーケットシェアグラフとともに、各市場でのPS、PS2の販売状況を説明。PS2のシェアが日本では80%、欧州・PAL地域では79%を占めるなど、まだまだ市場が元気であることをアピールし、「全世界でPS2は非常に安定して発売されており、今年末も期待できる」と話した。あわせて久夛良木氏は、今年末は『グランツーリスモ4』や『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』など「期待のタイトルがもっとも多く出そろう年」として、年末商戦期を強力にバックアップする新型PS2の投入を発表した。

 新型PS2は、日本国内で11月3日、北米、欧州で11月1日より発売。100BASE-TX/10BASE-Tのネットワーク接続端子を搭載していることが大きな特徴で、北米ではPS2ネットワーク接続ユーザーの約4割がアナログ回線を利用していることから、北米向けモデルにはモデム端子も標準装備されている。別売周辺機器として、縦置きスタンド(1,575円/税込)、マルチタップ(3,780円/税込)が同時に発売となる。
 新型PS2では部品の統合化が進み、初代PS2「SCPH-10000」では1,614点だった部品数が1,216点まで減少。これにより、軽量化、薄型化を実現させている。久夛良木氏は、「これでもPS2はまだ部品数が多い。PS oneのように、売れる限りコストダウンをして販売し続ける」と話し、「年末商戦を元気にスタートしたい」と、さらなる市場拡大に期待を寄せていた。



 また、「Business Briefing」では年内に発売を予定している携帯型ゲーム機「PSP」についても触れられ、その操作システムには「PSX」やソニー製TV「WEGA」に搭載されている「クロスメディアバー」を採用していることが明らかにされた。この「クロスメディアバー」について、「家電をより使いやすくする機能として、ソニーグループの統一的なインターフェイスにする(久夛良木氏)」という。ゲーム業界、ユーザーの注目を集めるPSPの発売日、価格については「今回、この場では発表しません」とコメントし、「ゲームハードはどんな楽しいソフトが遊べるのだろうというところが本質。初お披露目となる東京ゲームショウでのユーザーの反応や意見を考慮に入れて、価格を正式に発表しようと思う」と述べた。


 そして、現在SCEが開発中の次世代プレイステーションに、ブルーレイディスク(BD-ROM)を採用することも発表された。BD-ROMはデジタルDH映像信号の記録・再生が可能な次世代高密度光ディスクフォーマット。DVD-ROMの記憶容量が8.5GBに対して、BD-ROMはその約6倍に相当する最大54GB(片面:2層)となっており、次世代のコンテンツ供給媒体として普及が期待されている。SCEでは、次世代プレイステーションにおいて、BD、DVD、CDの全フォーマットに対応する光学ヘッドの開発を進める計画。PS、PS2用ソフトの互換性については「重要視している(久夛良木氏)」とコメントもあり、詳細は明らかにされなかったものの、下位互換性については視野に入れている様子だ。

 次世代プレイステーションは、「E3 2005」で発表される。最後に久夛良木氏は「PSファミリーのマーケットをさらに広げていきたい」とし、「次世代機についてもしかるべき時にそなえて、着実に開発を進めている。来年のTGSにはプレイアブルタイトルがいくつか出るかもしれない」と締めくくった。

会場では新型PS2本体を公開。従来機と並ぶと、その薄さ、コンパクトさがより際立つ。

新型PS2とPSPを手に取る久夛良木氏。「PSを販売した頃の初心に返って展開したい」とPSP販売への意気込みを語った。


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