News

2005年1月26日(水)

「第19回デジタルコンテンツグランプリ」で『ドラクエVIII』がDCAj会長賞を受賞!

 本日1月26日、財団法人デジタルコンテンツ協会(略称:DCAj)主催、経済産業省共催によるコンテスト「第19回デジタルコンテンツグランプリ」の贈賞式が都内で行われた。

 「デジタルコンテンツグランプリ」は、デジタルコンテンツ産業の新市場創出と人材発掘を目的に、商品化されたコンテンツやサービス・システムの中から特に優れた作品を評価し、制作者たちの功績をたたえるというもの。19回目を迎える今回のコンテストでは、受賞作品の審査に雑誌社および新聞社の代表者より推薦を受けるノミネーター制を導入。アニメやゲーム、CGのショートムービーなど作品自体を対象とした「ヒットコンテンツ部門」の67作品、コンテンツに関わるサービスやシステム、技術を対象とした「サービス・システム創出部門」の72作品の中から、それぞれ受賞作品が選出された。

 審査の結果、グランプリ(経済産業大臣賞)はセルシスのマンガ・イラスト制作ツールソフト「ComicStudioEX Ver.3.0」、DCAj会長賞はスクウェア・エニックスのPS2用ソフト『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』に決定。この他ゲーム関連では、「サービス・システム創出部門」においてはニンテンドー DSのワイヤレス・システム、「ヒットコンテンツ部門」においては『鬼武者3』のオープニング シネマティクスがそれぞれ優秀賞を受賞している。

 『ドラクエVIII』の受賞理由は、新たな表現手法としてマンガやアニメなどの独特のテイストを3D化してゲームの世界に展開させている点が審査員に高く評価されたとのこと。国民的シリーズでありながら新しい試みにチャレンジし、成功したことも受賞のポイントになったという。

 本日の贈賞式には、『ドラクエVIII』制作者の代表として本作のゲームデザインを担当した堀井雄二氏が出席。壇上に上がった堀井氏は「シリーズ1作目の発売から19年が経過したが、当時のコンピュータはとてもチープなものでフィールドも記号に近いものだった。ハードの進歩により、『ドラクエVIII』はレベルファイブをはじめとするスタッフの努力ですべてを3D化し、実際にプレイヤー自身が冒険をしているようなバーチャルな世界が表現できるようになった。それが評価され、大変うれしく思っている」とコメントし、受賞の喜びを語った。

 審査員らの総評によれば、2004年度は注目度の高いアニメーション映画の公開や人気ゲームソフトの続編発売などが相次ぎ、受賞作品の選考は非常に苦労したという。それだけ日本におけるデジタル技術のレベルが向上し、市場が拡大している結果ともいえるだけに、今後も新たなデジタルコンテンツの登場に期待したい。
 なお、その他の受賞作品は下記のとおりだ。

3D表現という新要素が評価されDCAj会長賞を受賞した『ドラクエVIII』。贈賞式では堀井氏に賞状、トロフィーの他、賞金50万円が手渡された。

受賞した感想を述べる堀井氏。2004年度はメガヒット級のゲームソフトがいくつも発売されたが、中でも『ドラクエVIII』はヒット作としてダントツだったとのことから、喜びもひとしお。



『鬼武者3』のオープニングムービーは、「ヒットコンテンツ部門」優秀賞を受賞。贈賞式にはROBOTの倉澤幹隆氏が出席した。

「サービス・システム創出部門」優秀賞に輝いたニンテンドー DSのワイヤレス・システム。複雑化するゲームの中で、インターフェイスがよく、誰でも簡単に楽しめるようにしたという点が高く評価されたとのこと。

Character Samanosuke by (C)Fu Long Production, (C)CAPCOM CO.,LTD 2004 ALL RIGHTS RESERVED.
(C)2004 Nintendo

データ

■サービス・システム創出部門受賞作品
作品名
受賞者
グランプリ
(経済産業大臣賞)
「ComicStudioEX Ver.3.0」 セルシス
優秀賞
EZ「着うたフルTM」 KDDI株式会社
優秀賞
jigブラウザ jig.jp
優秀賞
ソーシャル・ネットワーキング サービス「mixi(ミクシィ)」 イー・マーキュリー
優秀賞
「ニンテンドーDS」のワイヤレス・システム 任天堂

■ヒットコンテンツ部門受賞作品
作品名
受賞者
DCAj会長賞
『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』 スクウェア・エニックス/堀井雄二/すぎやまこういち/レベルファイブ
優秀賞
「イノセンス」 監督:押井守/制作:プロダクション・アイジー
優秀賞
『鬼武者3』オープニング シネマティクス ROBOT
優秀賞
「電車男」 新潮社/男たちが後ろから撃たれるスレ/2ちゃんねる
優秀賞
「MINI CONVERTIBLE. “How to Jump”」 ビー・エム・ダブリュー MINIディビジョン/イディオッツ代表取締役 真島理一郎

■海外部門受賞作品
国名
作品名
受賞者
優秀賞
韓国
「Wild rose」 Han Byung A
韓国文化コンテンツ
振興院長賞
韓国
「ESPERANTO」 Oh Ja-Kyun
台湾
デジタル
コンテンツ
産業プロモーションオフィス
院長賞
台湾
「THE FASHIONABLE
VS. THEANTIQUARIAN」
BROGENT
TECHNOLOGIES
INC.
特別賞
カナダ
「Tockie,
The Blue
Rabbit」
Brogent
Technologies,
Inc
※敬称略

■関連サイト
「第19回デジタルコンテンツグランプリ」公式サイト
財団法人デジタルコンテンツ協会