東京都、「テレビゲームと子どもに関する協議会」を実施。レーティングの見直しを提案
本日10月19日、東京都庁にて第1回「テレビゲームと子どもに関する協議会」が実施された。
「テレビゲームと子どもに関する協議会」は、東京都の青少年・治安対策本部が主宰となって、ゲームと青少年のよりよい関係を構築するための協議を行うというもの。SCE、任天堂、マイクロソフトのハードメーカー3社、カプコンやスクウェア・エニックス、ナムコ、コーエーといったソフトメーカー、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(TSUTAYA)、ビックカメラ、ヨドバシカメラなどのゲームソフト販売会社および流通組合、そして社団法人コンピュータエンターテインメントソフトウェア協会(CESA)や特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)が参加している。
第1回目となる本日の協議会では、まずはじめに「テレビゲームと青少年との関わりにおいて生じる、あらゆる課題を解決するための総合的な方法の模索」という、会合の目的を確認。そして、各参加団体の代表によりゲーム業界の自主的な取り組みについての説明が行われた。
今回1番の焦点となった議題は、東京都からの提案として出されたCEROによるゲームソフトレーティング制度の見直しについて。東京都は、家庭用ゲームソフトに関し「東京都青少年の健全な育成に関する条例」の第9条の2(表示図書類の販売等の制限)に基づき、明確な表示(表示対象となるものを「表示図書類」という)をパッケージに付すように提案(例:“18才以上対象”ではなく“18才未満禁止”)。
これに対し、CESA副会長・調査広報委員会委員長を務める和田洋一氏(スクウェア・エニックス代表取締役社長)は、ゲームが青少年に与える影響はしっかりした議論が必要とした上で、販売に関しては自主規制の必要性を認めた。また、レーティングの見直しに関しては即座に“18歳未満禁止”という表示にはせずに協議を重ねて検討していくとした。
しかしながら、東京都側はゲームソフトを「表示図書類」とすることを前提に、「テレビゲームと子どもに関する協議会」にて協議を進めていくとしている。次回の会合では、ゲームメーカー、流通組合、CESAやCEROからこの提案への対応が議題となる。
この他、東京都からは子どもが長時間ゲームをプレイすることに対する啓蒙・啓発に関する活動を行うように提案が出された。今後「テレビゲームと子どもに関する協議会」では、これらの提案に関して検討が行われていく。
東京都庁にて実施された第1回「テレビゲームと子どもに関する協議会」の様子。スクウェア・エニックスの和田洋一氏やナムコ取締役副会長(写真中央)の猿川昭義氏(写真下)をはじめ、各ソフトメーカーや流通組合の代表者が多数参加した。
■関連サイト
・第1回「テレビゲームと子どもに関する協議会」告知ページ
・東京都
・コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)