セガは、2007年2月1日に発売されるPS2用サッカークラブ経営シミュレーション『J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!5(以下、サカつく5)』のプロモーションキャラクターに三浦知良選手を起用したことを明らかにした。
『サカつく』シリーズは、プレイヤーがサッカーのクラブチームの代表となり、経営・人事・育成・試合の采配まで行うという、サッカーファンの夢がすべてかなえられる人気のシミュレーションゲーム。その最新作『サカつく5』の舞台はJリーグに戻り、プロモーションキャラクターには横浜FCに所属する三浦知良選手が起用された。三浦選手のプロモーションムービーは、公式サイトで鑑賞できる。
本日行われた記者会見で、本作のプロデューサーを務める大橋修氏は三浦選手の起用について「本作は3年ぶりのJリーグということで。Jリーグを象徴する選手といえば、三浦選手しかいないじゃないかと。と、これは表向きの理由で、個人的には自分が三浦選手の大ファンで、いつか一緒に仕事をしたいと思っていたので。今回ご一緒できて光栄です」とコメントしていた。
プロモーションキャラクターに起用された三浦選手は、ゲームのコマーシャルやポスター、パッケージなど、さまざまPR活動を担当。コマーシャルと写真の撮影は先日行われたようだ。本日発表された仮バージョンのコマーシャルでは、三浦選手が『サカつく』の試合画面を見て、熱くなったり、驚いたりと、さまざまな表情を見せていた。また、ポルトガル語で「心」を意味する「コラソオン!」と叫びながら、“足に魂を込めた”渾身のシュートを放ったり、「日本だって世界じゃないか!」と圧倒的な存在感を放ちながらピッチに仁王立ちするなど、三浦選手の名文句をもとにしたと思われるシーンも確認できた。コマーシャル撮影の様子や、三浦選手の考える理想のクラブなどについて熱く語られた会見の様子は以下の通り。
ポスターとなった自身の写真に「イマイチじゃない?」などと笑いを誘いながら質問に答えてくれた三浦選手。Jリーグにとどまらず、アジア規模の視点でサッカー界の発展を考えていたことが印象に残った。また、現役にこだわり続ける、飽くなきサッカーへの情熱もひしひしと伝わった会見となった。
先日行われたコマーシャル撮影の風景。三浦選手によれば、慣れない体験でかなり苦労をしたとのこと。
前作では欧州が舞台だったが、本作では再びJリーグが舞台。『サカつく』本来の面白さを追求すべく、編成会議やリアルタイム制試合シーンの導入や、操作性の改良などが行われている。
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データ
――ゲームのプロモーションキャラクターになる、という話を聞いてどう思われましたか?
三浦:僕自身がブラジルの田舎のチームで育ったから、クラブというものに対しての意識がすごく強いので、ゲーム内容を説明してもらって、面白いんじゃないか、と思いましたね。あまりゲームは詳しくないので、そんな僕がやってもいいのかな、というのも正直ありましたが。
――コマーシャル撮影で苦労した点はありますか?
三浦:ちょっと演技がかったセリフなんかは得意じゃない……というかいままであまりやったことがなかったので。慣れてないのもあるんで、疲れましたね(笑)
――デキはいかがですか?
三浦:自分がどう映っているかって、自分ではわかんないじゃないですか。大丈夫かな? って感じだったんですけど。
――かなりよかったですよ?
三浦:まあまあじゃないですか?(笑)
――このゲームのように、もしも自分がクラブチームを持つとしたら、どんなチームを作ってみたいですか?
三浦:難しいですよね。資金がどれくらいあるのか、とか。田舎でいいチームを作りたい、とかいろいろ考えたんですが、結論は出ませんでした。
――もし三浦選手がこのゲームをプレイするとしたら、FWには三浦選手自身を起用すると思うんですが、一緒にプレイしてみたい選手や好きな選手はいますか?
三浦:いま活躍している選手であれば、国内、海外問わず、誰とでもいいからやってみたいです。久しぶりにキーちゃん(元東京ヴェルディ1969所属 北澤豪氏)ともやってみたいですね(注:会見場には北澤氏の姿があり、三浦選手から「太った?」とツッこまれていた)。
――このゲームで監督を務めるプレイヤーに向けて、三浦選手がアピールするとしたら?
三浦:プレイスタイルとかはどうでもいいんで、毎試合、90分出場させてください(笑)。
――三浦選手が考える理想のクラブチームとはどういうものですか?
三浦:この前、セリエBでユヴェントスとナポリが試合をしたときに、7万人近く観客が入ったと思うんですけど。伝統、歴史を積み重ねてきた、たとえ1部リーグに所属していなくても地元から愛されるチーム。ナポリなんかはまさにそうだと思いますし、Jリーグでも目指していることですが、地域に根付いたクラブが理想だと思います。ブラジルの地方に住んでいる人は、都会のビッグクラブのファンでありながらも、地元のチームを応援する。そういうのがブラジルのスタイルなんです。小さなクラブでも地元の人から愛されて、1部でも2部でも3部でも、世代を越えて応援してもらえるチームというのは1つの理想だと思います。
――将来的にクラブチームの経営者になる、という考えはありますか?
三浦:やってみたいなとは思いますけどね。自分にそれだけの力があるかはわかりませんが。とりあえずあと10年(現役を)続けて、それから考えたいと思います(笑)。
――三浦選手はブラジル、イタリア、クロアチアなどさまざまなリーグでのプレイ経験がありますが、Jリーグの特徴は何だと思われますか?
三浦:よくいわれることですが、日本人の特徴は、すごく組織的できちっとしたクラブ運営をしているのがいいところだと思います。所属選手のプロ意識もすごく高まってきていて、「プロ」としての考え方はいろいろあると思いますが、健康管理やグラウンド外でのケアは非常に進歩している。また、選手のメディカル面をサポートするトレーナーなどは、日本人はすごく優秀だと思います。
――昔と現在のJリーグを比べると、向上してきていると思いますか?
三浦:全体的に見れば向上してると思います。地域に密着したチーム作りという部分はだいぶ進歩していると思いますし、Jリーグのシステムも良くなっていると思います。
――さらにJリーグを発展させるにはなにが必要でしょうか?
三浦:まず、選手個人の技術の向上はもちろん、勝負のこだわりを常に持っていなくては。そして、Jリーグ、日本だけでなく、アジア全体で注目されるようなクラブがたくさん出てこなければならない。「A3 チャンピオンズカップ」や「AFCチャンピオンズリーグ」のようなアジア規模の大会は行われてはいますが、まだまだ一般の人の興味は薄いと思いますし。外国人枠もアジア圏の人の場合は自由にするとか、アジア全体でサッカーを考えていけば、サッカーに関わる人の生活ももっともっと広がると思います。
――話は変わりますが、横浜FC(現在J2リーグ2位)は、J1昇格の大一番となるヴィッセル神戸(同リーグ首位)戦が目前に迫っていますね。
三浦:前節で東京ヴェルディ1969戦に負けてしまって、上位争いが大混戦になって、見ている方はおもしろいんじゃないかな(笑)。うちのチームはこれまで44試合、目の前の試合を全力でやり抜こうという気持ちで来たんでね。神戸戦は大切な試合だけど、いつもと変わらず、緊張しすぎないようにやれたら自然に結果はついてくると思います。
――J1昇格をかけて戦うというプレッシャーみたいなものはありますか?
三浦:僕はJ1昇格をかけて、という経験は初めてですけど、不思議とヴェルディ戦にしてもその前の柏レイソル戦にしても、特別あがってしまうことはなかったですし、他の選手もなかったし。ピリッとした緊張感やいつもと違う雰囲気はミーティングの中やロッカーでは少しはありますけど、特別過剰な意識になることはないですね。
――1年間チームが戦い抜くのに重要な点はなんでしょうか?
三浦:J2でもJ1でもどこでも同じだとは思うんですけど、いつもフレッシュな気持ちで1試合1試合戦えるかが大切じゃないですかね。J2の場合は1シーズン48試合と、世界的に見てもかなり試合数の多いリーグだと思いますので、なんとなくグラウンドに入ってしまう試合というのは必ずどこかにあるけど、それをなくさないといけない。メンバー全員が競い合いながら、ポジションを奪うためにプレイしていくことが、チームの活性化につながって、1試合1試合緊張感のあるものにできるので、チーム内の競争が大事だと思います。
――それでは最後にファンに向けてメッセージをお願いします。
三浦:僕はいま、J1昇格を一番の目標としています。残り4試合、全力を尽くしてプレイしたいと思います。そして、サッカーチームのオーナーには現実にはなかなかなれないと思いますので、このゲームでオーナーになって、サッカーの奥深さを味わってください。
▼『J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!5』
■メーカー:セガ
■対応機種:PS2
■ジャンル:SLG
■発売日:2007年2月1日
■価格:7,329円(税込)
■関連サイト
・「サカつく.com」
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