2006年12月7日(木)
コーエーは、本日12月7日、六本木アカデミーヒルズにてPC用MMORPG『三國志 Online』の発表会を行った。
「コーエーのシンガポールスタジオが『三國志 Online』を開発中」という第一報をお届けしたのが2005年の2月。以後、これといった具体的な情報がないままだった本作だが、ついに本日、ゲームの全体像が明らかとなった。
まず壇上に立ったのは、コーエー代表取締役社長の小松清志氏。シンガポールにスタジオを設立した経緯について「国としてデジタル産業を伸ばしていくという政策を持つシンガポールから、誘致の話を受けたため」と説明。小松氏に続いて壇上に上がったシンガポール経済開発庁のリム スウィ ニエン氏は「シンガポールはデジタルコンテンツ関連の人材の育成とインフラの整備に力を注いでいるため、優秀なスタッフを集めやすい」という。「スター・ウォーズ」を制作したルーカスフィルムが初めて海外に設立したスタジオは「ルーカスフィルム・アニメーション・シンガポール」というのがその一例だとか。
次に、本作でプロデューサーを務める上野彰三氏が登場し、ゲームの具体的な説明を行った。まず、登場勢力は魏、呉、蜀の3勢力。プレイヤーはこのうちいずれかの勢力に仕える武将を作成し、合戦に参加して勢力の拡大に貢献したり、ダンジョンの奥にいるボスに挑むなど、さまざまな冒険を繰り広げることになる。戦闘システムは、一般的なMMORPGと同じ、オープンバトル形式を採用。キャラクターに職業やクラスといった概念はなく、6種類ある武器のうち、どの武器を選ぶかによって特性・役割を自由に変更できるという。武器の種類と対応する役割は以下の通り。
本作の特徴の1つとなるのが、数百人単位で行われる大規模戦闘「合戦」。自らの武器をもって戦うだけでなく、投石車や井蘭といった巨大な攻城兵器も登場する。さらに、同一勢力に所属するプレイヤーが力をあわせることで、青龍や白虎など、強大な力を持った聖獣を召喚することも可能だ。また、プレイヤーが武将と親密な関係を築いていれば、合戦場にその武将を呼び出すことができるとのことだ。
青龍 | |
中国で、東西南北を司るとされた神獣のうちの1体。四神、四聖獣とも呼ばれ、東=青龍、西=白虎、南=朱雀、北=玄武とされ、中央を黄龍か麒麟が守護することもある。本日上映されたプロモーション映像では、合戦場の地面を割って巨大な白虎(体長50メートル位?)が出現し、周囲の雑兵を吹き飛ばすという超ダイナミックなシーンが見られた。 |
最後に、コーエー専務執行役員の杉山芳樹氏が、これまでコーエーが手がけたオンラインゲームの歴史を振り返り、「『三國志 Online』はこれまで培ったノウハウのすべてをつぎ込んだ集大成的な作品である」と力強くアピールしてくれた。
コーエー代表取締役社長の小松清志氏 | コーエー専務執行役員の杉山芳樹氏 | 『三國志Online』プロデューサーの上野彰三氏 | シンガポール経済開発庁のリム スウィ ニエン氏 |
いよいよ本格稼働を開始する『三國志 Online』は、12月中旬にクローズドベータテスターの募集を開始し、2007年1月下旬にクローズドベータテストを実施。そして2007年春にオープンベータテストを実施する予定だ。本日オープンした公式サイトを欠かさずチェックしておこう!
三国志の世界と、幻想的な古代中国の世界(「西遊記」の牛魔王がゲーム中に登場する)が融合した世界観が本作の舞台。同社の『信長の野望 Online』と同じく、特定の年代をベースにしているわけではないので、三国時代初期に活躍した武将と、後期に活躍した武将が同時に登場することもあるという。 |
中原の覇権を巡って、3勢力が激しく火花を散らす合戦。『信長の野望 Online』や『大航海時代Onlin』で得た集団戦のノウハウをつぎ込んだ、魅力的なシステムが期待できそうだ。 |
データ
▼『三國志Online』
■関連サイト
・『三國志 Online』公式サイト
・GAMECITY
・コーエー