CEROのレーティング制度変更を受け、「テレビゲームと子どもに関する協議会」開催
本日5月30日、東京都は「テレビゲームと子どもに関する協議会」を東京都庁にて開催した。「テレビゲームと子どもに関する協議会」については、
既報の通り。
今回の「テレビゲームと子どもに関する協議会」は、明日5月31日より特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)の年齢別レーティング制度の変更が行われることを受けて開催。新レーティング制度では、18才未満の購入者への販売を禁止する年齢区分「Z:18才以上のみ対象」が新設されるため、協議会では主にZ区分に分類されたソフトの販売方法に関する報告が行われた。
社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)によると、旧レーティング制度で「18才以上対象」とされていたソフトに関する再審査はすでに終了しており、カプコンの『グランド・セフト・オート III』や『killer7』、セガの『ゲッタウェイ ブラックマンデー』など、計14タイトル(廉価版・機種別を含む)をZ区分に指定。その他、123タイトルが「D:17才以上対象」区分に認定され、現在まだ再審査中・ライセンス元確認中の11タイトルについては、新たな区分が決まるまで暫定的にZ区分として販売されるとのこと。タイトルの詳細は、こちらの
リストを参照。
この再審査結果は全国のゲーム販売店に伝えられており、明日より自主規制を受けての販売が開始される。各販売店には、“新レーティング制度”、“Z区分ソフトの告知”、“啓発活動”のためにポスターやPOPの掲示、ソフトへのレーティングマークのシール貼付を依頼。加えて今後は、Z区分ソフトの店頭での試遊、プロモーションムービーの上映は自粛し、陳列棚に並ぶ際には専用のポップで分け、一目でわかるようにするとのことだ。
協議会に出席したスクウェア・エニックス代表取締役社長で先日CESAの会長に就任した和田洋一氏は、「明日より新レーティング制度がスタートしますが、この取り組みをさらに広く多くの人に知っていただくためには、学校関係機関などで広報資料を配っていただくなど、行政側にも協力をお願いいたします」と、行政に協力を要請。また、新レーティング制度に対しては「今回枠組みを新しく作り出したということですが、新たな問題が発生したときはこの枠組みの中でディスカッションを重ねていきたいと思います。例えば次世代ハードではより表現がリアルになっていきますが、表現が変われば同じ内容でも受け取り方は違ってきます。利用者にとっては、他のエンタテイメントとの境目がなくなっていくような状況が生まれてきます。こうしたゲーム以外のコンテンツとの自主規制の調整をどうしていくか、今後も継続して考えていかなければなりません」と語った。
この他、協議会にはゲームソフト販売会社および流通組合も出席。各ゲームソフト販売店では、本協議会に参加していない中古販売店やオンラインショップとも足並みをそろえ、積極的に自主規制を行っていくとしている。なお、全国のコンビニエンスストア各社によって構成される日本フランチャイズチェーン協会は、Z区分に指定されたゲームソフトを取り扱わないと、協議会にて明言した。
新レーティング制度が明日より運用されることを受け、開催された今回の「テレビゲームと子どもに関する協議会」。CESA会長の和田氏をはじめ、各ソフトメーカーや流通組合の代表者が出席していた。
■関連サイト
・東京都
・社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)
・コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)