7月8日より全国ロードショーとなる映画「サイレントヒル」の公開に先がけ、歌舞伎町シネシティ広場(コマ広場)にこの映画の恐怖と世界をテーマとしたスポット「サイレントヒル ショッキングハウス」がオープンしている。これにともない、本日6月22日にオープニングイベントとマスコミ向け内覧会が行われた。
オープニングイベントには、ゲームシリーズ全タイトルの音楽を手がけ、『サイレントヒル3』、『サイレントヒル4』と映画版のプロデューサーを務めた山岡晃氏、タレントの磯山さやかさんがゲストとして登場。特設ステージの周囲は、ゲームシリーズでおなじみのナースのクリーチャーたちで取り囲まれ、「サイレントヒル」の雰囲気が再現された中でのトークショーとなった。
山岡氏は今回の映画化にあたり、「ゲームを知らない人でも映画作品として楽しめることを目指しました。ゲームだとプレイする時間も長く、シナリオも深いんですが、映画ではわかりやすく、みんなが楽しめるように心がけました」とコメント。映画の監督を担当したクリストフ・ガンズ氏は、ゲーム版『サイレントヒル』の大ファンだったそうで、山岡氏も全面的な信頼を寄せて映画製作が進められた様子。映像についても「最近はCGばかりという作品も多いのですが、この映画は全部がCGではなく、実写でのシーンも多く収録しています。実際の人間が演じることで、生々しい怖さが表現されていると思います(山岡氏)」と話しており、山岡氏も納得のいく作品に仕上がったようだ。
一方、ゲームやホラー映画は好きだが、すごく怖がりだという磯山さん。すでに映画を観たとのことで「とにかく怖かったです。ストーリーでは謎解きが転々とあり、最後まで目が離せず、ずっとハラハラドキドキしていました。教会のサイレンが鳴ると恐怖です!」と、その感想を語る。
2人は「ゲームへのオマージュというか、ゲームで見たようなシーン、エピソードがたくさん収められているので、原作となるゲームを知っている人であれば、探し出すおもしろさがあると思います。単なるホラーというよりも、映像や世界観がカッコイイ作品に仕上がっていると思うので、ゲームを知らない人もぜひ見てほしいですね(山岡氏)」、「ただ怖いだけじゃなくて、シナリオがおもしろいのでぜひ劇場へ足を運んで見てください(磯山さん)」と映画の見どころをアピールしていた。
また、映画公開に先がけてオープンした「サイレントヒル ショッキングハウス」も山岡氏がプロデュースを担当。通常のオバケ屋敷とは異なる雰囲気にしたかったそうで、「ちょっとでも『サイレントヒル』の世界を味わってもらいたいということで設置しました。世の中にはゲームが嫌いな人もいるので、気軽にイメージが伝わるような場になればいいと思います」と話している。
トークショー終了後には、磯山さんが「サイレントヒル ショッキングハウス」を体験することになったのだが、入口の扉を開けてイントロが聴こえると映画の恐怖が蘇ったようで、入る前から思わず涙ぐんでしまうというハプニングが。なんとか勇気を出して、「サイレントヒル ショッキングハウス」に挑んだ磯山さんだったが、内部の様子は磯山さんが付けたマイクから届く音声でうかがえるのみ。「怖い~。もうやだ~」という涙声、耳をつんざくような悲鳴が何度も聞こえ、出口の扉にたどり着いた時には腰が抜けたように座り込んでいた。
磯山さんは「暗くて道がわからないんです。映画に出てきた“レッド・ピラミッド”もいて……。映画を観たあとに入ると本当に怖いです!」と涙ながらにコメント。映画で観たシーンと目の前のクリーチャーがリンクし、より恐怖を感じたと話していた。
この「サイレントヒル ショッキングハウス」は、7月2日までの期間限定でオープン。入場料は無料となっているので、映画を観る際にはもちろん、これまで『サイレントヒル』をプレイしたことがないという人も気軽に訪れてみるといいだろう。
イベント終了後の囲みインタビューでは、「この映画では、家族愛などをテーマにしてストーリーに深みを持たせ、『サイレントヒル』らしさを出すように気を遣いました。ゲームはインタラクティブな怖さを感じることができますが、映画は観ている人が受身でいるエンターテイメント。観ているだけでも自分が追われている、恐怖が迫ってくる感じ、ゲームをプレイしているような感覚が出せるように製作しています。ゲームのようなニッチな部分は描いてはいないんですが、映画というエンターテインメント作品にしたら、そういうコアな部分はあえてなくてもいいかなと。映画としての「サイレントヒル」はこの作品が正解だと思っています」と話し、その出来映えに自信をうかがわせた山岡氏。ファンは今から公開が楽しみだ。
歌舞伎町シネシティ広場前に突如出現した「サイレントヒル ショッキングハウス」。特設ステージ上には多数の呪われたナースもずらりと並び、異様な雰囲気に。
トークショーでは、映画の魅力やこだわりを語っていた山岡氏。「映画公開前に『ショッキングハウス』のオープニングイベントまで行うことができてうれしい」と笑顔で話していた。
すでに映画を観た磯山さんが特に怖かったのは登場するクリーチャーだったとのこと。
「ショッキングハウス」の体験では、あまりの恐怖に磯山さんが思わず泣いてしまうというハプニングも。追い討ちをかけるように、“レッド・ピラミッド”が後ろからステージに登場し、さらにおびえる磯山さん。
「サイレントヒル」の世界や恐怖が体感できるという「ショッキングハウス」は、7月2日までの期間限定でオープン。シリーズのファンをはじめ、ホラーが好きな人はぜひ足を運んでおこう。
データ
■「サイレントヒル ショッキングハウス」概要
【実施期間】2006年6月18日~7月2日 各日11:00~18:00
【実施場所】新宿歌舞伎町シネシティ広場(コマ劇場前)
【入場料】無料
■関連サイト
・映画「サイレントヒル」公式サイト
・コナミデジタルエンタテインメント
・コナミ