Wiiのネットワーク接続と「フレッツ光」の普及を目的に任天堂とNTTが協業を発表
本日11月28日、任天堂とNTT東日本、NTT西日本は記者発表会を開き、Wiiと「フレッツ光」の接続推進のために協業を行うことを明らかにした。
任天堂の専務営業本部長・波多野信治氏は、今回協業にいたった背景について、ブロードバンド環境の家庭普及率(約50%・NTT発表)に比べてWiiユーザーのネット接続率が低位(約40%・任天堂発表)なことから、Wiiのダウンロードコンテンツやオンラインサービスをより多くの方に提供するべく協業に合意したと説明。
また、NTT東日本の副社長・古賀哲夫氏は、WiiがPCに比べて手軽にネット接続できる点や、すでに780万件のダウンロードと35億円の売り上げを誇る「バーチャルコンソール」などの魅力的なコンテンツを備えている点を、協業にいたった理由として挙げた。
続いて、具体的にどんなサービスを行っていくのかについて、NTT西日本副社長・井上裕生氏から説明がなされた。井上氏によれば、明日11月29日より任天堂とNTT東西の共同運営によるコールセンター「Wii×フレッツ接続サポートセンター」を設置し、新規回線の受付や接続方法などのサポートを行っていくとのこと。
さらに、同じく明日29日より、回線工事と家庭での機器セットアップをパック化したサービス「簡単!便利!Wii接続おまかせパック」をスタートすると発表。費用は、無線アクセスポイントを利用する場合には6,800円、無線LANルータを利用する場合には8,800円になるという。なお、NTT東日本エリアのみ、「ひかり電話」対応ルータを利用できるパックプランが用意されている。
ちなみに、特典として1,000Wiiポイントがすべてのパック利用者にプレゼントされる。さらに、訪問設定をキャンセルした場合には2,000Wiiポイントがプレゼントされるとのことだ。
今回の発表後に、取材陣からいくつかの質問が飛び出していた。まず「任天堂の海外におけるオンライン事業の戦略は?」という質問に対し、波多野氏は「今後もずっとそうだというわけではない」と前置きした上で、「海外の企業と協力してオンライン事業に取り組む計画はありません」と回答。続いてNTT東西に寄せられた「マイクロソフトやソニーとの協業の可能性について」という質問には、古賀氏が「まだそういった計画はありませんが、話があるようなら取り組んでいきたい」と答えていた。
今回の発表に登壇した3名。左から古賀氏、波多野氏、井上氏。
古賀氏によると、フレッツの月間契約数は平均して約20万件とのこと。今回の協業がはたしてどのような影響を及ぼすのか注目したいところだ。
井上氏は、サポートセンターの人数について「サービス開始当初は数十人を予定している」と発表。サービス開始後は、トラフィック量を見て人員を増減していく予定だという。
協業については、今年の7月から協議が始まっていたようだ。それ以前から任天堂とNTTには付き合いがあったとのことで、どちらから持ちかけたというわけではなく、双方のメリットを見込んで協業の合意に踏み切ったとのこと。
■関連サイト
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