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2007年12月18日(火)

マルチユースに適応したコンテンツを――「AMDアワード」記者発表会の模様をお届け

 デジタルメディア協会(以下、AMD)は、本日12月18日に東京千代田区・帝国ホテルにて新生「AMDアワード」に関する記者発表会を行った。

 「AMDアワード」は、毎年優秀な制作活動を行った個人やグループを表彰するもので、1994年に設立されたAMDの前身となる団体「マルチメディア・タイトル制作者連盟」の時から数えて今年は13回目となる。
 「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー ’07/第13回AMDアワード」として開催される今年からは、「年間コンテンツ賞」に従来の「部門賞」を廃し、「優秀賞」、「AMD理事長賞」を新設。「優秀賞」は、前年に発表されたデジタル・コンテンツから総合的な評価により選出された上位10作品に授与され、「大賞/総務大臣賞」および「AMD理事長賞」は、「優秀賞」の中から優れたコンテンツに対して贈られる。
 また、「年間コンテンツ賞」とは別に「企画部門賞」が本年より新設された。これは、2011年に迎えるフルデジタル放送時代にふさわしいマルチユースを目的とした放送コンテンツ企画の公募を行い、授与作品には実際の制作や流通への協力を検討していくという賞になっている。

 本日行われた記者発表会では、AMD理事長・襟川恵子氏と副理事長・角川歴彦氏からの挨拶と新生「AMDアワード」に対する意気込みと目的が語られた。
 最初に登壇した襟川氏は、2011年にフルデジタル放送時代を迎えるにあたり、権利関係に縛られないマルチユースのコンテンツが重要となる旨を語った。それにともなったAMDの試みとして、新しい審査員のもとに新しい賞「企画部門賞」を設立したと発表。この経緯には、日本の放送コンテンツは放送局や権利関係に縛られて、世界に広く配信することが難しく、時代に迎合するであろうマルチユースな放送コンテンツを支援・促進する必要があると述べた。
 続いて登壇した角川氏は、まず最初に襟川氏と同じくマルチユースに適応した放送コンテンツが必要である旨を述べた。「どんな作品がマルチユースに適応するか(AMDとしても)手探りだが、この新しい試みをとにかくやってみるしかない」と語った上で、経験ある番組制作者と、新進気鋭の制作者の双方からよい作品を世間に広めていきたいという意欲を見せた。

 「第13回AMDアワード」の公募期間は本日12月18日~2008年1月15日。「企画部門賞」に関しては2008年2月15日まで募集している。授賞式は2008年3月開催予定なので、新しくなった「AMDアワード」でどのような作品が選ばれるか注目してほしい。

「アメリカのように放送局と制作者のパワーバランスが、ほぼ5分5分になるよう目指したい」と語る襟川恵子氏。襟川氏の「どのような問題が起きるか分からないが、走りながらやっていくしかない」という言葉にも、新生「AMDアワード」の熱意が感じられた。

角川歴彦氏も、襟川氏と同じようにマルチユースに適応した作品の重要性を語った。


データ

■「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー ’07/第13回AMDアワード」
【主催】デジタルメディア協会
【推薦期間】<年間コンテンツ賞>2007年12月18日~2008年1月25日
【公募期間】<企画部門賞>2007年12月18日~2008年2月15日
【発表】2008年2月初旬予定(年間コンテンツ賞優秀賞授賞作品)
【授賞式】2008年3月開催予定

■関連サイト
デジタルメディア協会