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2007年12月4日(火)

時代を超えた人間ドラマを堪能せよ!シリーズ最新作『龍が如く見参!』完成披露会

 セガは本日12月4日に、東京・品川の「クラブex」にて「『龍が如く 見参!』完成披露会」を開催した。

 『龍が如く 見参!』は、現代日本の繁華街を舞台にした人間ドラマを描き、大人が楽しめるゲームとして人気を集める『龍が如く』シリーズの最新作。舞台を現代から江戸時代の京都・祇園へ移した今作では、ドラマチックな人間模様や爽快なバトルアクションに加えて、前作以上に豪華なキャスティングが話題となっている。

 本日開催された「『龍が如く 見参!』完成披露会」には、本作の総合監督である名越稔洋氏の他に、主要キャラクターの声を担当した俳優の黒田崇矢氏や松田翔太氏、松方弘樹氏が登壇し、本作の制作にかかわった感想などをコメントした。この他、実機を使ったゲームの説明や、楽曲を提供するアーティストからのメッセージ紹介などが行われたので、その模様を以下に掲載する。

 今回のイベントの進行を務めたのは、DJやリング・アナウンサー、ナレーションなどで活躍するケイ・グラント氏。氏の紹介で、ステージ上に現れたセガ常務取締役・岡村秀樹氏は、『龍が如く』シリーズの累計販売本数が170万本であることに触れ、「『龍が如く 見参!』は、シリーズの基本コンセプトである「ゲームで人間のドラマを描いてみたい、大人が楽しめるゲームを作ってみたい」という制作スタッフの熱い思いを受け継いで作られている」と述べ、「本作をプレイすると、日本人が忘れてしまった日本の心や侍の魂を感じることができる。心から楽しみ、感動してもらえるようなゲームになっている」と『龍が如く 見参!』を力強くアピールした。

今回の披露会の司会を担当したケイ・グラント氏と本作の魅力について語ったセガの常務取締役・岡村氏。ケイ・グラント氏は、『龍が如く 見参!』の冒頭ナレーションを担当しているとのことだ。

岡村氏の挨拶に続いて、派手な音楽とともに艶美な花魁(おいらん)によるパフォーマンスが始まり、会場の視線を釘付けに!


 舞台の白幕をスクリーンとして本作のオープニング映像が流れた後、白幕が突然落下! するとそこには、本作に出演したキャストの姿が。『龍が如く 見参!』総合監督の名越氏は、「僕個人としては日本が好きだが、最近はなんだか妙な雰囲気になっていて、寂しさを感じている。それに対し、コンテンツとして何とかしたいと思い、現代から時代劇に変更しました」と、作品の舞台を江戸時代にした経緯を説明。本作のテーマは「侍の魂、日本人の心」ということで、現代人が忘れてしまった「何か」を感じるような作品になっているということだ。
 プロモーション映像が上映された後、名越氏は「今回は音楽を含めて、さまざまなチャレンジをしているが、このシリーズらしいゲームの作りでボリュームもあり、質の高いコンテンツになった」と、作品の出来に自信を見せていた。

 名越氏の挨拶の後は、本作を彩るキャスト陣のトークコーナーに移行。主人公“桐生一馬之介”と“宮本武蔵”という、2つの名をもつ青年の声を担当した黒田崇矢氏は、「これまでの『龍が如く』と比べて、時代の設定は変わったが、根底にあるテーマは変わっていない。“桐生”は、自分の言葉に責任を持つ生き方などのかっこよさは、これまでと一貫している気がした」と演じた感想を述べた。“桐生一馬之介”のライバル“佐々木小次郎”を演じた松田翔太氏は、自身とキャラクターの共通点を聞かれ、「共通点は見当たらないですね(笑)。共通点はないんですが、画面を見ると自分らしさが見えるので、早くゲームを触ってみたい」と照れながら話していた。
 「映像に声を入れるのではなく、演じたところに映像を作るというスタイルだったので、木刀をスタジオに持ち込んで収録に臨んだ」というエピソードを披露したのは、京の名門道場の当主“吉岡清十郎”に魂を吹き込んだ加藤雅也氏。「できあがったものは、臨場感が出せたと思う」と満足げであった。吉岡道場の師範代“祇園藤次”役の塚本高史氏は、「シリーズのファンなので、出演依頼が来た時はうれしかったですね」と語った。しかし、他の出演者の声が低いので、自分が演じた時に不安もあったようだ。
 最後に、諸国を漫遊する“謎の僧”を演じた松方弘樹氏は、自分の顔がゲームに出ているのを見て、「初めての体験をいろいろした。時代劇ならではの機微をうまく表現している。僕はゲームに触ったこともないが、映像を見せてもらった時、あまりによくできていて驚いた」と興奮気味だった。また、脚本を読んで、しっかりしたストーリーに感動したというエピソードも披露していた。

左から、黒田氏、松田氏、名越氏、松方氏、加藤氏、塚本氏。名越氏は「最初の『龍が如く』はゲーム業界のマンネリを打破するために作った。本作では「侍の魂、日本人の心」をテーマにしており、忘れてしまったものを思い出してほしい」と熱く語った。

会場には来られなかったが、祇園に店をかまえる「鶴屋」の用心棒“伊東”役の寺島進氏と、“宮本武蔵”をあしらう剣の腕を持つ“丸目長恵”を演じる竹中直人氏の収録風景も公開された。寺島氏は『龍が如く 2』に続いての出演で、名越氏によると、「シナリオを作っている時から、彼にしゃべってもらうつもりで考えていた」とのこと。竹中氏については、「声のトーンに起伏がない人を起用したいと考え、竹中氏にお願いした」と、起用した経緯について説明した。

ここで、実機によるゲームプレイが行われた。プレイするのは、本シリーズのファンだという塚本氏。技をドンドン繰り出し、敵を次々と切り倒していくのを見た名越氏は「必殺技を出しまくりですね(笑)。たぶん僕よりうまいですよ」とコメントし、会場を笑わせた。塚本氏は、プレイ後に「前作とは違って、刀を使えるのが気持ちいいですね」と笑顔で感想を語っていた。


 本作の魅力の1つとして、広く作られた京の街が存在する。名越氏は「リアルというより、リアリティのある街を作ろうと大勢のスタッフで制作しました」と説明。これまでのシリーズ同様に、ミニゲームも多数用意されているということで、遊び応えは十分のようだ。同じく、ファンが楽しみにしているであろうサブストーリーについては、「こんなのありなの? というようなものも用意しています。時代劇ではありえないかもしれませんが、ストーリーとしてありだと思うなら入れています。またキャバクラではないですが、遊郭を楽しめる作りなので、ご期待ください」とコメントした。これに対して京都に40年住んでいる松方氏から「一時期はレベルが落ちていたんですが、最近は舞妓さんも芸者さんもキレイになりました(笑)。何なら案内しますよ」と話し、会場の笑いを誘う場面も見られた。

ユーザーから好評だというミニゲームとサブストーリーは、本作でも健在。これまでなかったミニゲームも多数収録されているということで、シリーズ作品をプレイしてきたユーザーも楽しめそう。またサブストーリーでは、どこかで見たような老人とそれに付き添う若者も確認できるが、これは一体……? この詳細は、本作をプレイしてその目で確かめてみよう。


 セクシーな女性が登場するのが通例の『龍が如く』シリーズ作品だが、本作にはそれだけにとどまらず美女が多数登場する。会場に、怪しい音楽が鳴り響くと、そこには遊郭にいる女性のような艶やかな着物を纏ったインリン・オブ・ジョイトイさんの姿が! インリンさんは、“桐生”が心身を鍛えるために山道にある滝に打たれ始めると頭の中に登場する“滝の煩悩”役として、『龍が如く 見参!』に出演するという。水泳キャップのようなものをかぶって撮影したというインリンさんは、「撮影時は雰囲気が出ているのか心配したのですが、映像を見たら十分に雰囲気があってよかった」と自身のセクシーさに太鼓判を捺していた。

 次いで、本作のエンディングテーマを提供した音楽ユニット・ケツメイシからのビデオレターが上映された後、オープニングテーマ「Bushido」を歌ったミュージシャン・ZEEBRA氏が登壇。「時代劇をリスペクトしつつ、それを壊して作り直すということを考えていたので、ヒップホップのテーマソングに不安はあったが、だからこそチャレンジした。結果としてすごくマッチした!」と語った名越氏に対して、ZEEBRA氏は「最初に会った時に「セガの人です」と聞いて、疑いました。「(セガじゃなくて)ガセだろ?」って(笑)」と切り替えした。

インリンさんの演じる“滝の煩悩”のコスチュームに対して「時代に合わない衣装はどうなの? という意見もあるかもしれませんが、本人らしい方がいいと思い、こういう形にしました(名越氏)」とのことだ。

これまでのシリーズが好きで、発売が楽しみだというケツメイシのMC&ラップ担当・RYO氏は、「「龍が如く 見参!が待ちきれない」というmixiのコミュニティに加盟している」というエピソードを披露。名越氏は「時代劇にラップというのはチャレンジャブルだが、僕は合っていると思うし気に入っています」と話した。

ケイ・グラント氏、ZEEBRA氏、名越氏という並びにZEEBRA氏は、「この3人の並びはおもしろい絵ですね」と話し、「これまでのシリーズなら、ストリートに敵として出てきそう」と言って会場を笑わせた。なお、ZEEBRA氏は楽曲の提供だけでなく、声優としても出演しているということだ。


 最後に名越氏は「本作は、「侍の魂、日本人の心」をテーマに制作してきました。それにふさわしいキャストに、それにふさわしい音楽、ふわさしい出来で、悔いのない仕上がりです。プレイ後に楽しかったと思わせるような作品になっているので、発売まで楽しみにしてください」と挨拶し、本日の完成披露会は終了となった。

「プレイしてもらえば、自分の言っていたことが正しかったと実感してもらえるはずです」と自信たっぷりに語る名越氏。

豪華キャストが出演するPS3『龍が如く 見参!』は、2008年3月6日に発売される。大人が楽しめるクオリティの作品に仕上がっているというので、期待しておこう。


 また会場には『龍が如く 見参!』とのコラボレーションアイテムが展示されていた。1つめはエースコックとのタイアップで2008年2月11日に発売される「龍が如く 大盛り 極み焼きうどん 見参!」で、価格は250円(税別)。完全オリジナル仕様のカップ焼きうどんで、ゲーム中でも町のうどん屋の店主が苦心の末開発する新メニューとして登場するとのことだ。
 次の「オリジナル・デザイン・ジュエリー(仮称)」は、ストーンマーケットとのコラボレーションで2月下旬に発売されるという。こちらはストーンマーケットの中村泰二郎氏が商品開発を行い、名越稔洋氏がジュエリーのデザインを行う。
 他にも電子ライター「龍が如く 見参!(仮称)」や「オリジナルデザインTシャツ(仮称)」も発売される予定となっている。


(C)SEGA

データ

▼『龍が如く 見参!』
■メーカー:セガ
■対応機種:PS3
■ジャンル:A・AVG
■発売日:2008年3月6日
■価格:7,980円(税込)
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■関連サイト
『龍が如く 見参!』公式サイト
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