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2007年3月19日(月)

シンプルなのに奥深い! ハドソンが送る新感覚TCG『エレメンタルモンスター(仮)』

 ハドソンは、3月18日に東京・KDDIデザイニングスタジオにてDS用ソフト『エレメンタルモンスター(仮)』の記者発表会を行った。発売日は2007年夏の予定。

 本作は、さまざまな能力、特性をもった100種類以上ものモンスターカードのなかから、使いたいカードを選んでデッキを構成し、相手と戦闘を行う対戦カードゲーム。この発表会でゲーム概要の説明にあたったハドソンの高橋名人によれば、カードゲームをプレイしたことのない人でもすぐに楽しめるということに主眼をおいており、シンプルなゲーム性ながらも、奥深い駆け引きが味わえるという。

新役職「名人」に就任した高橋氏。「いまだにこういう場は緊張する」と会場を笑わせながら、ゲームの説明を行った。

 ゲームの舞台は、中世ファンタジー風の世界。メインキャラクターデザインは、『スペクトラルフォース』シリーズや『ファイアーエムブレム』シリーズを手掛けた日野慎之助氏が担当し、カードのデザインは『マジック ザ ギャザリング』や『デュエルマスターズ』などのカードデザインで活躍中の高村英彰氏、獅子猿氏、ノッツォ氏、一徳氏が担当している。現時点では、実際にトレーディングカードとしても発売するかどうかは未定とのことだが、高橋氏は「ぜひ紙でも展開していきたい」とコメントしていた。

■ メインキャラクター ■

“アルファルド”
“ティコ”
“ライゲル”
“リリアナ”
“レーネ”

■ モンスター ■

ヴァンパイア
(高村英彰氏)
トール
(獅子猿氏)
インパーフェクト
(ノッツオ氏)
フェニックス
(一徳氏)

 ゲームシステムは1対1のターン制で、相手のモンスターをすべて倒した側が勝者となる。デッキに入れることのできるカードは、最大で6枚。すべてのカードには「マナ」というコストが設定されており、1つのデッキはマナ20以内におさめなくてはならない。

 本作は、2枚のカードを表と裏にして貼り合わせ、1枚のカードとして使用できることが大きな特徴。たとえば、カードの表側に配置したモンスターAが倒されると、そのカードはひっくり返され、カードの裏側に配置していたモンスターBが新たに登場するということになる。表側、裏側、どちら側にどんなモンスターを配置していくかがポイントとなりそうだ。

 最大プレイ人数は2人となっており、ワイヤレス通信を使った対戦とWi-Fi対戦に対応している。ワイヤレス通信使用時には、対戦のほかにカードのトレーディングも可能とのことだ。高橋氏は、「もし本作の第2弾以降が発売されるとしたら、Wi-Fiを通じて新カードを配信していくシステムを搭載したいですね」と、次回作以降の展開も視野に入れていることを明らかにした。

■ ストーリーモード ■

5人のメインキャラクターから1人を選び、ストーリーモードを進めてカードを増やしていく。

■ デッキ構築画面 ■

場に出せるカードは3枚まで。表側のモンスターはプレイヤーに見えるが、裏にどんなモンスターがセットされているのか見えないところが本作のポイントだ。

■ 戦闘画面 ■

モンスターには「火」、「水」、「森」、「光」、「闇」の5属性のうちいずれかの属性が設定されており、属性間の相性が戦闘に大きな影響を及ぼすという。

 そして、発表会の冒頭で挨拶に立ったハドソンの香月薫児執行役員常務が「多くのサポートを受けて、非常に幅広いメディアミックスを行っていきます。大きなソフトに育てていきたい」とコメントしたように、本作はゲームだけでなく、コミック、モバイル、玩具と、多方面で展開していくことが発表された。

 まず、DS版の発売に先駆けて、auのEZアプリ(BREW)にてモバイル版『エレメンタルモンスター(仮)』が配信される。KDDIコンテンツ推進部長の竹之内剛氏は「auのコンテンツといえば音楽というイメージが強いかもしれませんが、実はゲームの売上が1番なんです。今後、ゲームに限らず、エンターテイメントの世界は、横の連携をはかっていく新しい形がどんどん広がると思います。KDDIは『エレメンタルモンスター』を強く支持していきます。エンターテイメントのモンスターをめざしますので、よろしくお願いします」と、本作にかける強い意気込みを語った。

 続いて、講談社 Michao!(講談社の無料Webコミック)編集長の吉沢新一氏からは「Michao!会員の方には、DS版のシークレットカードがプレゼントされます。また、Michao!の新人賞「コロッセオ」ではイラスト部門を設けているんですが、この部門に投稿した優秀な作家には、『エレメンタルモンスター』のカードのイラストを描いてもらう予定です。さらに、カードデザインにはMichao!連載漫画家にも参加いただこうと思っています」と、Webコミックとの連動計画を発表。また、本作のコミックを手掛ける丸伝次郎氏は「カードバトルの緊張感、心理戦、一発逆転という面白さをマンガで描ければと思いまして、いま構想中です」とコメントした。

 さらに、ユージン第3チーム課長代理の依田智雄氏は「当社はガチャガチャなどを販売しているメーカーです。本作では、アナログな「モノ」と、ゲームと連動できるデータをカプセルに入れようと考えています」と、日野氏がデザインしたキャラクターをフィギュア化したものを披露した。

 最後に、本作のオープニングテーマを歌う、女の子3人組のガールズバンド「ハレンチ☆パンチ」が登壇。作詞も手がけたボーカル担当の小笠原朋美さんは、「オープニングの絵コンテを見せてもらったんですが、自分の道を切り開いていくには、自分の心が強くないといけないと思って。そういうところを反映させて、曲に思いをこめました」と、詞について語り、「この曲を通じて、ゲームも盛り上げていけたらと思います(ラップ担当の奥菜真子さん)」、「力強い曲で、ゲームと連動していいものになったと思います(ギター、コーラス担当の大空さやさん)」と、曲の出来映えに手応えを感じている様子だった。

 このように、『エレメンタルモンスター(仮)』は非常に多彩な方面での展開が予定されている。トレーディングカードゲームのファンはもちろん「やってみたいけど難しそう」とこれまでカードゲームを敬遠していたプレイヤーを引き込む魅力に満ちたタイトルだけに、今後、どのような広がりを見せるのか注目したい。

本作のコミックを手がける、マンガ家の丸伝次郎氏。 フィギュアの原型はすでに何体か完成しているという。
各メディアで注目度急上昇中のハレンチ☆パンチが出演! ゲームだけでなく、各種メディアミックス展開も話題を呼びそうだ。


(C)2007 HUDSON SOFT

データ

▼『エレメンタルモンスター(仮)』
■メーカー:ハドソン
■対応機種:DS
■ジャンル:TBL
■発売日:2007年夏発売予定
■価格:未定

■関連サイト
『エレメンタルモンスター(仮)』ティザーサイト
ハドソン