本日3月23日、東京ビッグサイトで開催されている「東京国際アニメフェア2007」の特設ステージにて、TVアニメ「おおきく振りかぶって」および、「BACCANO!(バッカーノ)」の記者発表会が行われた。
■ 「おおきく振りかぶって」記者発表会 ■
2007年4月より、TBS、MBS、CBC、HBC、RKB、BS-iにて放送がスタートするTVアニメ「おおきく振りかぶって」。月刊「アフタヌーン」(講談社刊)で連載されているひぐちアサ原作の同名コミックをアニメ化した作品だ。
中学生時代の体験が原因で卑屈な性格になってしまった投手“三橋廉”が、捕手の“阿部隆也”やキャプテン“花井梓”、4番バッター“田島悠一郎”といった仲間たちに支えられながら、エースとして成長していくという物語が展開する。
本日の記者発表会でまず始めに登壇したのは、TBSテレビ事業本部コンテンツ事業局映像事業部担当部長・大崎幹氏、講談社ライツ事業局ライツ企画部次長・針生雅行氏、アニメ制作会社「A-1 Pictures」代表取締役社長・勝股英夫氏、アニプレックス執行役員常務・植田益朗氏の4名。なんと全員が、「おおきく振りかぶって」の主人公たちが所属する「県立西浦高校硬式野球部」のユニフォームに身を包みながら登場。本作の制作および、プロモーション活動を行うにあたっての意気込みを語った。
挨拶のなかで針生氏は、「おおきく振りかぶって」が連載開始当初からアニメ化の要望が多かったことを明かし、「現在、会社を挙げて本作のプロモーションを行っています。ぜひ大ヒットにつなげていきたい」と力強くアピールしていた。また植田氏は、「最後に優勝旗を掲げるような、素晴らしいビジネスにしていきたい」と述べ、「フェアプレイに乗っ取り、最後まで戦うことを誓う」と本日よりスタートした選抜高校野球になぞらえて抱負を語った。
続いて、本作のメインキャラクターを演じる声優陣が登場。代永翼氏(“三橋廉”役)、中村悠一氏(“阿部隆也”役)、谷山紀章氏(“花井梓”役)、下野紘氏(“田島悠一郎”役)、早水リサさん(“百枝まりあ”役)が、役が決まったときのエピソードや自分の演じるキャラクターについて語った。
3度のオーディションを経て“阿部”役に決まったという中村氏は、「オーディションの回を重ねるごとに、僕にこの役は合ってないのかなと不安になったりもしたんですが、最終的に受かったときはすごくうれしくて、これはがんばらないといけないなと。珍しく、事務所に「がんばります!」と力強く宣言しました。僕にとってはすごく珍しいことなんですよ」。
この中村氏の発言を受けて谷山氏は、「僕はどんな役をいただいても、事務所には「がんばります」と言いますよ(笑)」と話し、「役が決まる前から原作が大好きで、特にキャプテンの“花井”が好きだったんです。好きな役に決まって、僕もがんばらないといけないなと。いつも通り、がんばりますよ!」と高らかに宣言していた。
その後、アニメのオープニングテーマ「ドラマチック」を歌う音楽バンド「Base Ball Bear」と、エンディングテーマ「メダカが見た虹」を歌うボーカリスト・高田梢枝さんのビデオレターが上映され、記者発表会は終了した。
■ 「BACCANO!」記者発表会 ■
2007年夏放送予定のTVアニメ「BACCANO!(バッカーノ)」の記者発表会では、原作者の成田良悟氏、監督の大森貴弘氏、メディアワークス第二編集部部長 電撃文庫編集長・鈴木一智氏、アニプレックス執行役員常務・植田益朗氏が登場。原作やアニメの制作状況などについて語ってくれた。
「バッカーノ!」は、メディアワークス・電撃文庫から刊行されている人気小説。禁酒法が施行され、治安が悪化した1930年代のアメリカを舞台に、20人もの主要キャラクターが繰り広げる群像劇だ。
現在シリーズ9作を数える「バッカーノ!」だが、原作者の成田氏によると1作限りのつもりで書いたという。「昔からギャングものとファンタジーが好きだったんですが、どうせ書くなら両方やってしまおうと。そのほうが1粒で2度おいしいと思って」と成田氏。書くうちに、「錬金術師まで絡んでくる」ようになったとか。成田氏によると、「本作の登場キャラクターは100人以上にのぼります。そのうちメインキャラクターが20人。バッカーノとはイタリア語で“バカ騒ぎ”という意味ですが、文字通り大人数で大騒ぎをする、そんな作品です」とのことだ。
本作のアニメ化にあたって「お話をいただいて初めて原作を読んだとき、これは本気でやったら大変なことになるなあと、正直思いました」と話す監督の大森氏は、さまざまな部分にこだわるためニューヨークまで取材に行ったとか。
成田氏は、アニメのプロモーションムービーを見たとき、「原作よりおもしろくする気が満々だな(笑)」と感じたと述べ、「こりゃ負けていられないなと。いい刺激を受けています」と、新作の執筆について前向きな姿勢を見せていた。
関係者のトークのあとは、プレス関係者との質疑応答がスタート。「声優キャストはすでに決まっていますか?」という質問に対して大森氏は、「ある程度は決まっていますが、まだまだ決まってないキャラクターも多いです。発表はもう少しあとになります。今のところは豪華キャストとしか言えません」と返答。
また、「放送形態はどのようになりますか?」との問いには、植田氏が「テレビでの放送となります。地上派かどうかはまだちょっと話せないんですが、全国でご覧になっていただけます」とのことだった。
まだまだ謎のベールに包まれているアニメ「バッカーノ!」。情報が届き次第、随時お知らせしていくので、本作が気になる人は続報を待っていてほしい。
TVアニメ「おおきく振りかぶって」の制作やプロモーションに関わっている企業の代表が登壇し、挨拶を行った本日の記者発表会。全員、西浦高校野球部のユニフォームを着用し、「ニシウラーゼ」になって登場(笑)。
主人公“三橋”と、4番バッター“田島”のオーディションを受けたという下野氏。「“田島くん”は天才的なバッターで、“花井くん”からライバル視とかされていますが、たぶん本人にとっては天才とかどうでもいいって感じなんですね。ただ野球が大好きで、そのためバッティングに対して貪欲ですごく高いパフォーマンスを発揮できる。そんな彼の無邪気さを演じることができればと思います」と話していた。
(C)ひぐちアサ・講談社/おお振り製作委員会
(C)Ryohgo Narita・Media Works/Project Baccano!
■関連サイト
・「おおきく振りかぶって」公式サイト
・「BACCANO!(バッカーノ)」公式サイト
・アニプレックス