幻のアーティスト「KEI」、「セカンドライフ」でメジャーデビュー!?
トランスコスモスは本日同社にて記者説明会を行い、ビクターエンターテインメント所属のアーティスト「KEI」がトランスコスモスの協力のもとに「Second Life(以下、セカンドライフ)」上でメジャーデビューすることを発表した。
「KEI」は、メジャーデビュー前に発表したインディーズ盤がトランス史上No.1ヒットを記録し、「姫系トランスの女王」と呼ばれるアーティスト。本人は姿を表に出さず、上半身のイラストを公開するだけにとどめるという神秘さでも話題を集めていた。
これまでクラブシーンを中心に活躍していた彼女だが、9月5日に「セカンドライフ」からメジャーデビューすることが明らかになった。今後の活動の拠点も「セカンドライフ」になるという。
今回のデビューに際して、ビクターエンタテインメントの金子正樹氏から次のようなコメントが寄せられた。「従来のYouTubeなどのサイトは「受動的」で、「コミュニケーション」、「ライブ感」などに欠けていたと思います。一方「セカンドライフ」では、「会いたい人、場所」にみずからが行き、営業やライブなどの表現ができるので、新人アーティストにとってはとても便利です。世界中どこにでも積極的に出没し、「KEI」の音楽やライブを表現していこうと考えています。お客さんにも同様に、生?の「KEI(アバター)」を見に世界中から飛んで来ていただき、「KEI」の音楽性はもちろん、コミュニケーションも深めてファンになっていただきたいです」
なお、トランスコスモスは先日より「セカンドライフ参集支援」サービスを開始しており、ビクターエンタテインメントへの協力はそのサービスの第1弾となる。今回の「KEI」のメジャーデビューでは、「KEI」およびスタッフのアバターの操作、ライブやイベントの企画・制作・運営、プロモーションビデオやライブ映像の制作などを担当する。
また、トランスコスモスのグループ会社であるウェブスタージャパンは、「セカンドライフ」に「TVStation島」を今年7月3日に開設している。この島は「セカンドライフ」上のテレビ局で、ユーザー向けには「セカンドライフ」専用のニュース番組「SLNEWS」を提供し、企業向けには併設しているイベント会場の提供や、イベントの企画・開催を支援する。
また、企業向けサービスの一環として、ゲーム中のアバターを使用した動画製作の受付も開始された。製作された動画は「セカンドライフ」上で楽しめるだけでなく、ポットキャスト化することで、Jストリームが運営するポータルサイト「castella」やアップル社の「iTune」にて楽しむことも可能だという。
トランスコスモス DMサービス企画部の高橋祐人氏は、「セカンドライフ」に企業が参入することのメリットとして「パブリシティ面ですね。まだ日本企業で本格的な参入をなさっているところは非常に少ないです。「業界初」とうたうことで、参入しただけで告示効果を生むことができます。広告料換算をすると、島の構築費がまかなえるくらいの効果はあるかなと」とアピールした。なお、これらのサービスにおけるトランスコスモスグループの本年度売上目標は3億円とのこと。
「セカンドライフ」は、全世界に800万人を超えるユーザーを持つ大規模なサービスだが、正式な日本語版は未発売ということもあり、国内での認知度は高いとは言い切れない。しかし、今回のビクターエンタテインメントの参入や、大手百貨店の三越が7月19日に「三越セカンドライフ店」を出店するなど、新たなビジネスチャンスの場ととらえる企業は決して少なくないようだ。今後の「セカンドライフ」の動向に注目したい。
これまでインディーズでリリースしたCDの累計は50万枚以上を記録した「KEI」。「セカンドライフ」からメジャーデビューするアーティストは世界初!
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