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2007年7月7日(土)

【今週の1本】伝説的キャラたちとボードゲームで真剣勝負!『いただきストリートDS』

 このコーナーでは初めまして! 「究極雑用」のプレイスタイルを修得して早幾年のYK3です。技術から編集、掃除までなんでもやってますが、振り返ってみると人間って必要に迫られると結構いろんなことができるようになるもんですよ。
 さて、そんな私ですが、個人的に最近誕生したこのコーナーの存在が気になっていました。つい「なんかおもしろそうなコーナーができたね」と村田(仮)に話しかけてしまったのが運の尽き。「じゃ、書いてください!」と、一瞬にして今回紹介する『いただきストリートDS』の担当者に仕立てられてしまいましたとさ。
 でもいいんです。最近の『いたスト』シリーズはそれほどやり込んでいませんが、ファミコン版や初代PS版はかなり遊びましたから。ということで、従来のシリーズの比較とかあまり考えずに、ファーストインプレッションを語っていきたいと思います。

■国民的キャラの華麗なる共演

 日本のゲームの歴史の中でも間違いなく1・2位を争うであろう『スーパーマリオ』シリーズと『ドラゴンクエスト』シリーズ。この両シリーズからおなじみのキャラクターが対戦キャラクターとして多数登場し、ところ狭しと駆け回るわけですが、思いのほか楽しいんですよ、これが。
 音楽も、『マリオ』シリーズのマップなら『マリオ』シリーズでおなじみの音楽が流れ、『ドラクエ』シリーズのマップならすぎやま先生の曲が流れる……もうこれだけでテンション↑↑なのであります。
 もちろんこれがまったくのオリジナルキャラでも、ゲームシステム的に十分楽しいことはわかっているのですが、よく知っているキャラが登場したり、音楽が流れたりすることで、こんなにも印象がアップするとは……。
 ちなみにキャラといえば、各キャラが話すセリフも必見です。個人的にはスライムの屈託のないセリフにもうメロメロ。う~ん、カワイイ! お持ち帰りしたい! 他にもキノピオのちょっと優等生っぽいセリフとか、食べ物の話しかしないヨッシーのセリフなど、ちょっとでもシリーズを知っていたらニヤリとしてしまいますよ、これは。

■チュートリアルに助けられた私!

 個人的に世の中のヘルプやチュートリアルって、役に立ったという印象がほとんどないんですね。たいてい自分の知りたいことが書いていなくて……。ということで、このゲームでもチュートリアルにあたる「ルール説明」にも、特に注目せずにゲームを進めていました。
 しかし! ゲームも中盤になると当然相手も強くなり、なかなか勝てなくなってきます。「何で勝てないんだろう」と思い、ふと「ルール説明」をのぞいてみると……基本的なルールだけではなく、株の必勝テクニックなど攻略の核心に触れる部分が書いてあり、それまでスゴロク的なプレイ(つまり株をあまり意識していなかった)に終始していた自分は雷に打たれた気分でした。
 早速ここに書かれている通りに株を買ったりしてみたら……勝てた! 勝てましたよ、おっかさん! ということで、珍しくチュートリアルが役に立ちました。『いたスト』初心者でイマイチこのゲームに勝てなくなったら、このモードを熟読してみるといいですぞ。ゼシカ先生がバトンぶん回して、ていねいに教えてくれますから。

■ゲームのテンポが◎

 基本的にせっかちな私。この種類のゲームは、とっとと自分の番にまわってきてほしいわけです。でも中には凝ったキャラクターのアニメーションなどをバッチリ見せられて、自分の番になるのにえらい時間のかかるゲームも多いんですよね。正直そういうゲームはちょっとイライラしてしまいます。ええ、せっかちですから。
 このゲームに関しては、オプションでスピードを「超はやい」にしてみると、実に小気味よくゲームが進行していきます。1人プレイのときは特にうれしいですね、このテンポは。個人的にはもっと速い設定もできたらよかったと思うのですが、たぶん他のキャラが何をやってるかわからなくなっちゃうんじゃないですかね。

■やっぱり最後は秀逸なゲームデザインが光る

 昔プレイしていたときは、株の購入とかも適当な感じで遊んでいましたが、今改めてじっくり遊んでみると、「偶然」と「必然」のバランスが非常によく取れているゲームだなぁ、と痛感しました。
 ちょっと難しく書いてしまいましたが、「偶然」は言うまでもなくダイスの目。「必然」は店や株の購入を戦略的に行うことで、自分に有利にゲームを進めることです。
 「偶然」が強ければ、腕前に関係なくダイス運のよさだけで勝ってしまい、逆に「必然」が強ければ将棋のように、強いプレイヤーが理詰めで100戦100勝できてしまうため、どちらもみんなが楽しめるという感じではなくなってしまいます。
 この両方のバランスが取れているからこそ、このゲームは熱い戦いが繰り広げられるんじゃないかなーと思います。例えば、少々出目が悪くて購入できた店が少なくても、株投資のやり方次第で大逆転ができたり、株の投資はよくわからない初心者でも、出目がよければお店をたくさん購入し、増資増資で通過する人から莫大な金を巻き上げたりと、さまざまな勝ち方があるわけです。

■最後に

 このゲームは他にも「着せ替え」というお楽しみ要素もあります。ゲーム中に集めたコインでいろいろな衣装が買えるのですが、登場キャラになりきれるものも多く、これまた熱いです。個人的には頭と体をふざけた組み合わせにして喜んでいたりしますが……。
 ということで長々書いてきましたが、結論として、基本的にアクション要素のないゲームなので、「アクションは苦手だけどじっくり遊びたい」、DS同士の通信対戦もできるので「みんなでわいわい楽しみたい」という人にぴったりだと思います。一度遊んでみてくださいな。それではまた!
いただきストリートDS

いただきストリートDS

いただきストリートDS
ゲームファンでなくとも名前を知っているキャラたち。彼らと戦えるなんて、ちょっとワクワクしません?
いただきストリートDS
実例を示しながらていねいに教えてくれるゼシカ先生。『いたスト』シリーズ自体が初めての人も安心なのです。
いただきストリートDS
案外ハマってしまう「着せ替え」。登場キャラと同じ衣装が売っていることもあるので、なりきりプレイも可能だ。

(C)2007 ARMOR PROJECT/SQUARE ENIX All Rights Reserved. (C)KOICHI SUGIYAMA DRAGON QUEST characters:
(C)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX SUPER MARIO characters:(C)2007 NINTENDO CHARACTER ILLUSTRATION:SHIRO AMANO

データ

▼『いただきストリートDS』
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:DS
■ジャンル:TBL
■発売日:2007年6月21日
■価格:5,040円(税込)

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※Amazonの販売価格:6,230円(税込)
※TSUTAYA onlineの販売価格:6,596円(税込)

■関連サイト
『いただきストリートDS』公式サイト
スクウェア・エニックス