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2007年9月20日(木)

神宮寺は死んでいた?AVGファン必見「アークシステムワークスSPトークショー」

 「東京ゲームショウ2007」のアークシステムワークスブースで、「スペシャルトークショー」が行われた。

 このトークショウに参加したのは、『探偵 神宮寺三郎』シリーズのプロデューサーを務めるワークジャムの西山英一氏と、DS用AVG『アバシー ~鳴神学園都市伝説探偵局~』の監修を担当したShannonの飯島多紀哉氏。長年アドベンチャーゲーム制作にかかわってきた2人だけに、中身の濃い話が期待できる。今回、トークショーの模様をかいつまんでお伝えしていくので、同タイトルのファンのみならず、アドベンチャーゲーム……いや、全ゲームファンは目を通しておこう。

 まず最新作について、どういう魅力がつまったタイトルかを聞かれた2人。西山氏は、「『探偵 神宮寺三郎』シリーズは、いろいろなハードで展開しています。現在は、携帯で体験できますが、家庭用で遊びたいという要望に答え、12本を収録した『探偵 神宮寺三郎DS いにしえの記憶』を作りました」とソフトのボリュームについて話した。一方の飯島氏は、「選択肢を豊富に用意してあるんですが、1回はおろか、10回くらいプレイしても、すべては見られないかもしれません。ストーリーが進行している裏で、さまざまな出来事がおき、複雑に絡まっているので楽しんでください」と語った。

 その後は、ユーザーからの質問に答えていくコーナーへ。「ストーリーを思いつく場所は?」、「使えなかったボツ話を教えて」、「今1番魅力を感じているハードは?」などの質問が飛び出したが、両者とも「遊んでいる時や、小説を書いている時」、「ボツになった話はつまらないからボツにした。ここで話してもおもしろくないです(笑)」、「誰もが持っていて、どこでも使える携帯ですね」と示し合わせたかのように一致してしまう。これはなんの偶然だ!? と、ざわつくステージだったが、さらに驚くべきことが発覚した。
 2人は、同い年で、大学も実は一緒で、業界入りした時期も同じだったのだ! 初対面にもかかわらず、偶然に偶然が重なり、このようなことが明らかになってしまった。「なにかの縁かもしれませんね」と笑い合う人だった。

 なお、ボツ話ではないが、西山さんは驚愕の事実を披露した。以前に勤めていたデータイースト時代、会社がつぶれるかもしれないという窮地に追い込まれてしまう。どうせ潰れるなら、自分の手掛けた“神宮寺”をゲーム中で殺して完結させ、東京ゲームショウで葬式をやろうと考えていたという。しかし、先にデータイーストがなくなってしまったので、この思惑は泡と消えたのだった。もしかしたら『探偵 神宮寺三郎』シリーズは、この時に消滅していたかもしれない……?

 次に2人のプライベートに迫るコーナーに突入。このコーナーは、キーワードがモニターに表示され、それに対して該当者が答えていくという、某バライティ番組のようなコンセプトで進行された。「300機」というキーワードが出て「これ、だ~れ?」と聞くと西山氏が挙手し、家に飛行機にプラモデルを300機以上所持、戦車を2~300台以上コレクションしていることを恥ずかしそうに明かした。するとここでも飯島氏が「僕の場合はガンダムのプラモデルですね(笑)」と、気の合うところをアピールしていた。

 今後の展望を聞かれた西山氏は「『探偵 神宮寺三郎』シリーズは、長年続いています。今回、ワークジャム開発、アークシステムさんの販売という流れができました。これをふまえ、同シリーズで活用したり、別のタイトルでやってみたいです」とコメント。一方の飯島氏は「『アバシー ~鳴神学園都市伝説探偵局~』は、自分で制作した、学校を舞台にした物語。ゲームのみならず、漫画のような他の分野でも展開していきたい」と意気込みを語った。
 最後に西山氏は、「私の中では、神宮寺は新宿で生活しているんです。それを追いかけて、ゲームにしているという。だから今後もそれを追いかけていきたいですね」とキャラクターを愛してやまない様子だった。続いて飯島氏が「今作ではキャラクターをつくるのに、時間をかけています。そのキャラのやりとりはぜひみてください」と話し、1時間におよぶ濃密なステージは終了となった。



西山氏は「プラモデルがあまりに多いので、奥さんや家族がいい顔をしません」と語った。こちらが問題の写真。……当然これはコレクションの1部である。



「奥さんは、物がない状態を好むので、映画のビデオやDVDをたっぷり入れた棚がなくなっていることもありました。うちもコレクションが多すぎることには、いい顔をしてもらえません」と、ここでもカブリっぷりを披露した飯島さん。こちらがコレクションの20,000本におよぶ映画コレクション……の1部である。

他にも、飯島氏の家で飼ったことがあるという「コブラ」や、西山氏の密かな夢である「老後」などのキーワードが飛び出したプライベートトークコーナー。ユニークな話に、足を止め耳を傾ける人が続出した。

最後に、自身が手掛けたソフトを手に、フォトセッションが行われた。『探偵 神宮寺三郎DS いにしえの記憶』は現在発売中、『アバシー ~鳴神学園都市伝説探偵局~』は10月25日に発売される。

(C)ARC SYSTEM WORKS

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■関連サイト
『探偵 神宮寺三郎DS いにしえの記憶』公式サイト
『アバシー ~鳴神学園都市伝説探偵局~』公式サイト
アークシステムワークス