2008年4月26日(土)

【蟲の居所】狩房淡幽役の小林さんが登場! オーディションは1度ではなかった?

文:電撃オンライン

 2005年10月にTVアニメが放送され、今年1月31日にDS用ソフト『蟲師 ~天降る里~』が発売された人気コミック「蟲師」。TVアニメで主人公の“ギンコ”を演じた中野裕斗氏が、「蟲師」に携わった人を訪ねたり、「蟲師」にかかわったことをするコーナー「蟲の居所」の8回目をお届けする。

「蟲の居所」
題字・漆原友紀

 「蟲師」は、「月刊アフタヌーン」(講談社刊)で隔月連載中のコミック。本作を題材にしたTVアニメは、幅広い層の支持を獲得して、文化庁メディア芸術祭「日本のメディア芸術100選」アニメーション部門で6位入賞を果たした。また、マーベラスエンターテイメントから発売されているDS版『蟲師 ~天降る里~』は、「蟲師」の世界が100%再現されているのに加え、ゲームオリジナルのストーリーを楽しめることでも話題となった。

 第8回となる今回の「蟲の居所」は、TVアニメ「蟲師」で“狩房淡幽”を演じた小林愛さんをゲストとしてお招きした。ゲームをプレイした感想や、TVアニメ収録時の感想などを語ってもらったので、チェックしてほしい。

「蟲の居所」

中野氏:今日のゲストは、「蟲師」のキーマン“狩房淡幽”を演じた声優の小林愛ちゃんに登場していただき、いろいろ語ってもらいます。

小林さん:よろしくお願いします。

中野氏:DSの『蟲師 ~天降る里~』が発売されていますが、プレイはしましたか?

小林さん:もちろんプレイしていますよ! 最近はゲームとかプレイしていない上に、DSでは脳トレ系のソフトしか遊んでいなかったんですね。さらにもともとアクションゲームは得意じゃなかったので、そんな私にはピッタリのノンビリ系ゲームで助かりました。

中野氏:蟲を捕まえる時に反射神経を使うくらいかな。

小林さん:蟲を捕まえる時も、私が「蟲封じの薬」を使わなくても捕らえられるくらいの難易度ですから、アクションが苦手の人でも問題ないと思いますね。

中野氏:アクションが上手なんだと思いますよ。それでプレイした感想は?

小林さん:おもしろかったです。あんなにムキになって攻略を書き込んだのは久しぶりでしたね。どこでいつくらいに捕まえたというのを書き込むノートを常に持ち歩いて、メモしていました(一同笑)。あと、“ギンコ”が出た時は感動しましたね。

中野氏:ありがとう(一同笑)。

小林さん:私は女の子を選んでいたので、“ギンコ”と同じ家で眠るというシチュエーションにドキドキしました。でも、“ギンコ”はいつまで待っても寝ないんですよねえ(笑)。

中野氏:仕事の虫ですから。ちなみにキャラクターの名前は何にしましたか?

小林さん:普通ですみません。“愛”にしました。

中野氏:すみません、俺も普通に“中野”でした(一同笑)。では、登場したキャラクターで愛ちゃんのお気に入りは?

小林さん:いついっても「腰痛の薬」を請求してくる“村長さん”は、結構好きですね。何回持って行ったら治るんですか?

中野氏:治りません! ひたすら薬を請求してきます。

小林さん:治らないんですか!? じゃあもう薬を上げるのをやめます(一同笑)。残念ですね。ああ、残念といえばこのゲーム、「蟲」に名前を付けられるじゃないですか。最初のうちは、捕まえるたびに名前をちゃんと付けていたんですが、自分のネーミングセンスのなさに、嫌気が差して途中で止めました(笑)。

中野氏:俺もそうだったなあ(笑)。

小林さん:人が付けた名前とか見てみたいですよね。

中野氏:俺のは見せられないねえ。「朝青龍」とか付けたもんなあ。

小林さん:えええええ!? どこか、「朝青龍」っぽい見た目だったんですか?

中野氏:いや、朝に捕まえたから(一同爆笑)。

小林さん:全部の蟲にしっかり名前を付けている人とかいるんですかね?

中野氏:ファンの人の中は、設定まで考えている人とかいるみたいですよ。

小林さん:すごいですねえ。でも、そういうのにハマる人はハマるかもしれませんね。

中野氏:土井さん(土井美加さん)もハマって、朝までプレイしていると言ってましたよ。

小林さん:わかります。蟲を見つけると、「もうちょっと、もうちょっと」ってなってしまい、区切りが難しいんですよ。

中野氏:後半になると、まだ捕まえていないのに、捕まえたような気になっていたりするから、間違えないようにしないとね。

小林さん:あと3匹なんですよね。どこにいるんだろう?

中野氏:“村長”の家じゃないかな、3匹まとまっているから後でチェックしてみなよ。愛ちゃんは、“虹蛇”見た?

小林さん:見ました見ました。あと、外で寝て、光脈筋を見た時は感動しました。個人的な要望としては、もうちょっと“ギンコ”や“淡幽”が出てきてくれたらよかったと思います。

中野氏:確かに“淡幽”には、「狩房文庫」にずっといてほしいね。でも長濱監督が世界観を壊さないためにというこだわりの部分だからね、しょうがない。ちなみに2周目以降は、タイトルコールや最初の案内を“淡幽”が担当しているんで、2周目以降に愛ちゃんの声を聞けるんだよね。

小林さん:ホントですか? うわ~~、2周目をプレイするのが楽しみですね。

「蟲の居所」

中野氏:では次の質問です。これまでに何度も聞かれていると思うんですが、アニメのキャラクターで印象的なのは誰ですか?

小林さん:毎回キャラクターが違うから難しいですね。“ワタヒコ”が出てくる話は好きです。

中野氏:“ワタヒコ”は、女性に人気ですね。「蟲の居所」でも、女性のゲストの時は話題になりますよ。気持ち悪さが頭に残るかもしれませんね。続いての質問……アフレコ時で印象深いエピソードなどありますか?

小林さん:エピソードというか、オーディションそのものの話なんですが、まずテープに声を録ったのを郵送したんです。その後、「スタジオに中野さんが来るから、一緒に演じてください」って言われたんですが、それもまだオーディションだったんですね。そこまでして、落とされたら「火を付けてやるよ!」って思っていました(一同笑)。受かってよかったです! 今までいろいろな役をやってきましたが、彼女は私の中で、確実にベスト3に入るくらいに好きなキャラクターです。全国のいろいろな場所に旅もしましたし、ファンにも愛されている作品。この作品に参加できたことを本当によかったと思っています。

中野氏:もうアニメが終わって2年も経つのに、ファンにはいまだに助けられていますね。

小林さん:先日まで舞台をやっていたんですが、そこにも「蟲師」のファンの方が来てくれて、差し入れまでしてくれたんですよ! 驚きましたし、ありがたかったですね。

中野氏:ありがたいですね。そういう人に助けられることで、仕事に対してのモチベーションって上がりますよね。

小林さん:特に「蟲師」のファンは温かい人が多いですね。そろそろ第2期とかないんですか?

中野氏:そろそろやらないんですかね? 俺も楽しみにしているんですよ。

小林さん:やるもんだと勝手に思っています。

中野氏:同じく勝手に思っています。ゲームのアフレコは収録がバラバラだったんですが、どんな感じでした?

小林さん:鬼のようにダメ出しをされて、リテイクを繰り返したアニメのアフレコに比べると、ゲーム版の収録は長濱監督も音響監督のたなかさんも意外とあっさりOKをくれました。でも、ゲームを実際にプレイして自分の声を聞いたら、違うんですよ! “淡幽”がちょっとだけ早いテンポで話すんですよ。「小林、これはダメだろ!」って、自分でダメ出ししましたね。

中野氏:そうかな? 「おお、“淡幽”いいぞ!」って思ったけどなあ。

小林さん:家に帰って、DVDを見直したのですが、もっとゆっくりしゃべる気がしました。見るといえば、「蟲の居所」見ていますよ。木箱を作っているんですね?

中野氏:作っていますよ! この“ギンコ”が背負っているのが6分の1の大きさなんだけど、等身大の木箱を作っていますね。できあがったら木箱を背負って、全国で講演会でもやろうかな(一同笑)。

「蟲の居所」

小林さん:引き出しに日用品とか詰めて全国を歩いて回るんですか? それはおもしろそう!

中野氏:おもしろいのは周りの人だけで、あれを背負って歩いたら、俺はえらい大変だよ! というわけで終わりの時刻が近づいてまいりました。「蟲師」でこんなことをできたら楽しそうだなという、願望などはありますか?

小林さん:なんでしょうね。舞台というか朗読劇みたいなのをやれたらおもしろそうですね。あとは、音だけの世界っていろいろなものを想像できていいと思うんで、ドラマCDもアリだと思うんですよね。

中野氏:舞台の話は、以前にそんな案が上がったことがありましたね。個人的にすごくやってみたいです。では最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。

小林さん:いつも応援ありがとうございます。夏に舞台をやります。あと、アニメ「デトロイト・メタル・シティ」にも出演しています。声の仕事も舞台も、いろいろやっていきたいと思っています。「蟲師」も今後の発展があることを祈っていてください!

中野氏:本日はありがとうございました。

「蟲の居所」

 そして、最後に「蟲のイラスト対決」を行った。お題の「蟲」をしばらく見た後、見ないで書いていただき、名前を付けていただいた。なおこのイラストは後日プレゼントするので、お楽しみに!

「蟲の居所」 「蟲の居所」 「蟲の居所」
・中野裕斗氏近況
「蟲の居所」
 先日引っ越しをしました。その後、床屋に行こうとしたのですが、どこに行けばいいのかわからない。以前の街へは電車で5分の距離なので向かうことも考えたが、俺の髪型「中野カット」を理解した者は、街を離れてしまっておりすでにいない……そんなこんなで、この街で腕の立つ男を探すことに。

  少し歩くと、店構えも悪くなく、値段もお手軽な店があったので入ってみた。ところが「中野カット」がうまく説明できないことに気づく。仕方がないので絵を書いて説明。自分の絵心と相手の反応に不安を覚えた俺だったが、でき上がりを見てすっかり満足!


 「またお願いするよ!」と4代目中野カットの継承者に任命して、仕事に向かうのだった。 ちなみに初代は自分の店を出すために去り、2代目は実家を継ぐために帰省、3代目は違う支店に移動という、3人の男に受け継がれてきた歴史になっている!

データ

▼『蟲師 ~天降る里~』
■メーカー:マーベラスエンターテイメント
■対応機種:DS
■ジャンル:SLG
■発売日:発売中(2008年1月31日)
■価格:5,040円(税込)
 
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▼「蟲師 二十六譚 DVD Complete BOX」
■発売元:マーベラスエンターテイメント
■販売元:エイベックス・マーケティング
■発売日:2008年3月28日
■価格:29,400円(税込)
 
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