2008年5月14日(水)
アニメ「スクールランブル三学期」に出演する声優の小清水亜美さんと、「スクールランブル」の原作者・小林尽氏にインタビューを行った。
「スクールランブル」は、現在「週刊少年マガジン」(講談社刊)で連載中のコミック。今回で3度目のTVアニメ化となる「スクールランブル三学期」は、2年生最後のイベント「2-C歩行祭」を全2話構成で映像化する予定だ。本作は、7月17日に発売予定のコミックス「スクールランブル」第21巻の限定版と、9月17日発売予定の第22巻の限定版にそれぞれ同梱する形で販売される。
限定版の予約は、全国の書店や「講談社strongOOK倶楽部」にて現在受け付け中だ。数量限定なので、早めの予約をオススメする。 |
それでは以下に、お2人のインタビューを掲載していく。原作者の小林氏と小清水さんが3度目の映像化をどう思っているのか? 気になる人はご覧いただきたい。
――「2学期」以来の新作になるわけですが、今のお気持ちはいかがでしょうか。
小清水さん:残念な気持ち、寂しい気持ち、もっとやりたいっていう気持ち、いろいろありますけど、最後を迎えられるのは幸せだなことだなって思います。もう一度“天満”を演じる舞台をいただける以上、全力で演じたいですね。悔いが残らないようにしようと思います。出会いあれば別れもある。始まりがあれば終わりがくるともいいますし、もしこのまま「スクラン」が終わらなかったら、自分自身が“天満”に寄り掛かってしまうかもしれないということも感じるんです。「自立しなさい、小清水亜美」と言われてるような気もします。
――今、小清水さんから最後という言葉が出たんですが、今回が最後になるのでしょうか?
小清水さん:(小林氏に向かって)なるんですか?
小林氏:え、でも途中抜けてますしね……。
小清水さん:ですよねぇ! やっぱり、「三学期」を皆さんがどれだけ見てくださるかというところと、「最終回見たけど間のストーリーやってないじゃないか。ここ見たいぞ」って思ってくれるかというところだと思います(笑)
――小林先生は「三学期」に向けて、意気込みなどはありますか?
小林氏:気合いだけで制作の打ち合わせに行っています。しかし何もできません(笑) 不甲斐ないです。そのぶん連載の方を頑張っております。
――打ち合わせはどのあたりまで進んでいるのでしょうか?
小林氏:そうですね、今コンテの方に入っていますね。発売時期を考えるとギリギリかなと思います(笑)
――「三学期」の見どころなどを教えていただけますか?
小林氏:原作のクライマックスのあたりを、ものすごい圧縮して、ハイテンポでお送りすることになると思います。まぁ……「これを2話に収めるの?」って僕見てて思ってるんですよ(笑)。監督も言ってますし(笑)。逆にスピード感はあるんですけどね。
――小清水さんはアフレコはまだとのことなんですが、「三学期」に向けて目標のようなものはありますか?
小清水さん:やっぱり「スクールランブル」のよさってシリアスなシーンもあるけど、そのぶんギャグシーンも描かれるところだと思うんです。シリアスなシーンでも、心に直接訴えかけてくるような話が多いですし。なので、最終回ということはそれなりの場面があると思うので、皆の心に訴えかけられるような“天満”で行こうと思っています。ギャグのシーンがあったら思いっきりはじけたいですね。
――今回、ギャグシーンも用意されているのでしょうか?
小林氏:シリアスなシーンがちょっと多いかもしれません。
小清水さん:“天満”でだけ使う擬音とかあるんで、思いっきり使っていきたいんですけどね……。
――「スクールランブル」と関わってこられて、思い出に残っている出来事などはありますか?
小清水さん:やっぱり「スクラン祭り」ですね。大きなイベントは今までに2回やってるんですけど、4人で「スクールランブルフォーエバー」歌ったこととかが、思い出に残ってますね。4人でカラオケに行くとたまに歌うんですよ。「4人だから歌えるんだ!」って。おもしろい曲じゃないですか。振り付けとかもすごく覚えていますね。最近やった「スクラン祭り」は、皆で着物を着たんです。その時に、私たちが着ていた着物をキャラクターがそのまま着てるイラストが用意されていて。未だにそのポスターは我が家にあります。
小林先生:僕も「スクラン祭り」が思い出に残ってますね。ああいう賑やかな雰囲気が好きなんで。現場に関わった人たちも「すごく楽しかったからまたやりたいですね」と言ってました。
小清水さん:またやりたいですよねー。学園祭みたいですよね。「スクラン」の世界観もありきなので、ホント学園祭の体育館ライブみたいなノリでした。
――TVシリーズの中で思い出に残ったエピソードなどはありますか?
小清水さん:「二学期」なんですが、“天満”がなぜか大きな皿を焼くエピソードがとても思い出深くて。“烏丸くん”のために作ったお皿なんですけど、最後は割れてしまうんです。でも“烏丸くん”がその割れた破片にカレーを盛って食べたりするシーンもあって、あぁいいなーと。笑わせるところは笑わせて、最後はジーンとくるというか。「くっそー、小林尽めー」みたいなストーリーです(笑)。でも、あぁいうところを見ると、“烏丸くん”って実は“天満”のことが好きなんじゃないかなって思いたくなりますね。
小林氏:僕はマグロ漁船の話が好きですね(笑)。
小清水さん:「マグロペン」もどんどんサイズが小さくなっちゃって(笑)
小林氏:監督さんも「これもう普通のサイズでいいですよね」とかおっしゃってて(笑)
小清水さん:最初両手で持たないといけなかったのに。だんだん手にフィットするサイズになってましたよね。
小林氏:乾燥すると小さくなるんだって話をしてて。海に行くと湿気でデカくなるんだとか(笑) あとアフレコの時に歌を歌ったんですけど、僕も一緒に歌わせてもらったんですよ。
小清水さん:“船員C”っていう役があって、よく聞くと一言小林先生がしゃべってるんですよ。
小林氏:すごく練習しました(笑)
――やはり緊張されましたか?
小林氏:緊張どころではなかったですね。
――「スクールランブル」と言いますと、「一学期」の最終回のタイトルが187文字、「二学期」のタイトルが1文字という記録を持っていることでも有名かと思うんですが、今回はどのような記録にチャレンジしたいですか?
小清水さん:初めて、タイトルをギャル文字で書くとかでしょうか(笑) ばってんとかつけて。絵文字だけで表現とかもいいかもしれませんね。
小林氏:タイトルってやっぱり重要なんでしょうか。
――ファンの皆さんは、たぶん気になる部分だと思います(笑)
小清水さん:あいうえお作文とかどうですか? さ……さばが、よ……夜に、な……奈良に、ら……ラーメン食べに行ったとか(笑)
小林氏:いいじゃないですかそれ。いろいろ出ますね……。監督さんに言っておきます。主役がさばとか言ってますがどうですかって。
小清水さん:締めだけにさばとか……。
小林氏:…………頭いいですね(笑)。
――「三学期」で活躍してほしいキャラクターはいますか?
小清水さん:「ドジビロン」ですね。シリアスな場面のバックで、テレビがついていてそこに「ドジビロン」が映ってるみたいな感じで(笑)。あとはやっぱり“烏丸くん”ですね。“烏丸くん”って、大事なポイントではしゃべるんですけど、長セリフなどはなくて。“天満”とのやり取りが気になりますね。
小林氏:僕も“天満”と“烏丸”ですね。最後はしっかり締めてもらいたいです。あとはやっぱり「ドジビロン」です(笑)
――最後に、読者へのメッセージをお願いします。
小清水さん:私自身もまた“天満”を演じられるということで、とても気合いが入っています。見てくださる方々に、笑いと喜びと感動をお届けできるように全身全霊頑張りたいと思います。なので、ちゃんと見届けてください。そして、「まだやってないところあるよね」的なお手紙待ってます(笑)
小林氏:最終回に向けて、原作の方も気合い入っていますし、それにあわせてアニメのスタッフさんも気合いを入れてくれていますんで、それが伝わるのは間違いないと思います。ただ、原作のクライマックス部分を2話に収めるという点は心配なのですが、そこは監督さんが頑張ってくれるでしょう。目を離さないで見てくれればと思います。
小清水さん:最終回の後は、「劇場版スクールランブル」なんかいいですよね。同時上映は「ドジビロン」で(笑) ――というお手紙、待ってます(笑)
――ありがとうございました。
小林氏(写真手前)と小清水さん(写真奥)。1回目のアニメシリーズから約4年経った作品なだけに、お互いくだけた様子でインタビューに応じてくれた。 |
(C)小林尽/講談社 Illustrated strongy 渡辺はじめ
■「スクールランブル三学期」